水稲栽培での秋冬期の雑草防除 (公財)植調協会研究所試験研究部長 濱村謙史朗
栽培期間中に生育した水田雑草を稲刈り後に放置すると、雑草は生育を続け種子や塊茎を形成する。早期栽培や早植え地帯では、収穫後も暖かい日が長く続くため種子や塊茎数が多くなる。近年は温暖化の影響もあり、収穫後の気温は寒冷地でも下がりにくく、残存雑草にとっては種子や塊茎を残すのに好都合である。本稿で取り上げる秋冬期の雑草防除は、翌春の雑草量を減少させるのに有効な手段となる。以下、水稲刈跡の本田及び水田畦畔...
栽培期間中に生育した水田雑草を稲刈り後に放置すると、雑草は生育を続け種子や塊茎を形成する。早期栽培や早植え地帯では、収穫後も暖かい日が長く続くため種子や塊茎数が多くなる。近年は温暖化の影響もあり、収穫後の気温は寒冷地でも下がりにくく、残存雑草にとっては種子や塊茎を残すのに好都合である。本稿で取り上げる秋冬期の雑草防除は、翌春の雑草量を減少させるのに有効な手段となる。以下、水稲刈跡の本田及び水田畦畔...
長野県における野菜の栽培はレタスを筆頭にキャベツやハクサイなど葉洋菜が中心である。加えてブロッコリーやネギ、アスパラガス、イチゴ、パプリカ、ズッキーニなど軽量で収益率の高い品目の栽培も広がっている。本稿では、レタスで問題となるオオタバコガ、レタス、ネギ、アスパラガスで問題となるアザミウマ類、アブラナ科野菜で問題となるコナガの3害虫について生態と防除対策を取り上げる。
近年では、春から初夏にかけての高温と集中的な降雨の繰り返しにより、特に葉もの野菜で歴史の深い病害が多発生している。気候変動による影響なのか、今後ともこの傾向は続いていくものと予想される。ここでは、特に長野県で主力野菜であるハクサイ及びレタスの病害について触れてみたい。
今年は暖冬傾向にあったものの、積雪は日本海側を中心に平年並み~多かった。一方、気温は3月以降高めに推移したため、消雪は平年より1週間程早まり、発芽も平年より10日ほど早まっている。今後の1か月予報でも気温は高めに推移すると予想され、りんごの生育ステージの早まりから春季の防除時期は平年よりも早まる見込である。そのため、各地の指導機関から出される情報を注意しながら適切な防除を実施する必要がある。ここで...
【昨年の害虫発生状況および今春の動向】昨年は、全国的に果樹カメムシ類の発生量が多く、7月に岩手県でりんご対象に注意報が出され、また、その他の主要産地でも6~7月に果樹全般対象で注意報が出された。また、ハダニ類は、温暖な気象条件と各種殺ダニ剤への抵抗性の進行に伴って多発傾向が続き、南東北や北東北、北関東、北陸で発生量が平年より多い~やや多い傾向にあった。その他の主要害虫については、昨年は注意報、警報...