りんご害虫防除のポイント 農研機構植物防疫研究部門・岸本英成
【昨年の害虫発生状況および今春の動向】昨年は、全国的に果樹カメムシ類の発生量が多く、7月に岩手県でりんご対象に注意報が出され、また、その他の主要産地でも6~7月に果樹全般対象で注意報が出された。また、ハダニ類は、温暖な気象条件と各種殺ダニ剤への抵抗性の進行に伴って多発傾向が続き、南東北や北東北、北関東、北陸で発生量が平年より多い~やや多い傾向にあった。その他の主要害虫については、昨年は注意報、警報は発表されず、おおむね平年並の発生であった。また、一時期問題となったヒメボクトウは、防除法の確立により被害は沈静化してきている。
今冬は1月までは低温で降雪量が多かったが、2月以降は気温が高く推移している。さらに気象庁の1カ月予報(4月1日時点)では、全国的に高温傾向が予想されることから、害虫発生時期の早期化が懸念される。このため、普及指導機関から出される各種害虫の情報にも注意しつつ、発生動向の観察につとめ、早めの準備、対応を心がけたい。
今冬は1月までは低温で降雪量が多かったが、2月以降は気温が高く推移している。さらに気象庁の1カ月予報(4月1日時点)では、全国的に高温傾向が予想されることから、害虫発生時期の早期化が懸念される。このため、普及指導機関から出される各種害虫の情報にも注意しつつ、発生動向の観察につとめ、早めの準備、対応を心がけたい。