近年、スマート農業技術の普及に向けた基盤整備の重要性が高まっている。そうしたなか、その加速に必要となる技術開発について、農水省では、新たに「農業農村整備に関する技術開発計画」を策定、研究開発の推進に注力している。同計画では、計画期間を「農業・農村を支えるインフラ技術の確立」に向けた転換期であるとの共通認識のもと、スマート農業等の推進のための基盤整備の技術や気候変動等に対応した技術などの開発を重点的...
農水省東北農政局は、今年4月に東北6県及び研究機関の協力を得て「雪害に強い果樹産地づくり検討会」を設置。このほど取りまとめを行った。また、あわせて「雪害に強い果樹産地づくりに向けた技術的対策カタログ」も作成した。 同検討会は東北地方を中心に2年連続で樹体の損傷や果樹棚の損壊など大雪による果樹被害が発生したことを踏まえて設置されたもの。検討会では特に被害が大きかったりんご及び日本なしの栽培方法と、栽...
農林水産物・食品の輸出が依然好調だ。農水省が6月2日明らかにした1―4月の農林水産物・食品の輸出額は、累計で対前年同期比12.4パーセント増の5626億円。品目別では、緑茶が321億4000万円で同107.1パーセント増と前年同期の倍以上の伸びを示している。このほかにも、りんごが同45.5パーセント増の59億9900万円などとなっている。 こうしたなか、政府は6月16日、農林水産物・食品の輸出拡大...
農研機構は5月19日、アシストスーツの効き具合を見える化する評価方法を構築した。 少子高齢化による人手不足が進むなか、アシストスーツは農業現場の負担軽減の有力な手段として期待されている。しかし、これまで「どの作業に、どの製品が、どのくらい効果があるのか」が分かりにくく導入が進みにくいという課題があった。 農研機構では、アシストスーツが発揮するトルクを安定して計測する方法と、農作業中の体に生じる負荷...
米を巡っては、価格の低迷や供給量不足等による高騰、その後の緩やかな下落傾向など、状況が二転三転している。こうしたなか、農水省では、農産物等の適正取引が推進される仕組みの構築を検討しており、米に関しては、米穀安定供給確保支援機構(米穀機構)が今年4月、初の認定指標作成等団体に認定された。これにより、米穀機構が作成・公表したコスト指標が、取引条件の協議で、合理的な根拠として活用できる。コスト指標の必要...
農水省はこのほど、技術的課題(現場ニーズ)について、令和7年度は計576件を収集したことを明らかにした。全体的な状況として、気候条件の変化を背景とした生産の不安定化、人手不足、資材価格の高騰に関する課題が、作目や地域を問わず確認された。例えば、大豆では高温少雨条件下での高位安定生産技術の開発について、秋田県農業試験場作物部が提案している。なお、作目別では、野菜が最多の173件。次いで果樹が120件...
農水省は4月28日、みどりの食料システム戦略技術カタログをVer.6・0に更新した。今回の更新では、「現在普及可能な技術」23件、「みどりの食料システム法の認定を受けた基盤確立事業」16件を追加。今回の更新によりVer.1・0からの累計で478件の技術が掲載されている。今回追加された技術としては、水田用自動抑草ロボット(アイガモロボ)による雑草害とスクミリンゴガイ食害の抑制効果や茶園用除草機による...
農水省は4月28日、令和7年産そば(乾燥子実)の作付面積及び収穫量を公表した。 作付面積は、前年並みの6万9100haとなった。なお、内訳は田が対前年産比7パーセント減の3万6600ha、畑が同11パーセント増の3万2600haと、畑での栽培が増える傾向にある。また、10aあたり収量は対前年産比7パーセント下回る55㎏となった。これは、主に東北において収穫期の降雨、北海道において開花期の高温による...
丸山製作所=内山剛治社長、東京都千代田区内神田3―4―15=は、本格的な草刈りシーズンに向けて、新型の充電式刈払機「VOLTTOPOWERS2機種(18V仕様BCB180、36V仕様BCB360)を発売した。『思いついたら、すぐ草刈り!』をキャッチコピーに、バッテリーならではの手軽さと、エンジン式に劣らないパワフルさを打ち出している。 新製品は、軽量化とコンパクトな収納性にこだわった設計が特長。1...
渡辺パイプ=東京都千代田区=は、「施設園芸・植物工場展(GPEC)」で細霧冷房装置「クールシェアミスト」を前面に打ち出し、ハウス内の暑熱対策と環境改善を提案した。 同製品は既設の循環扇に取り付けるだけで利用できるため、設備の大幅な改修を必要とせず導入できるのが特長。高圧で発生させた微細なミストを循環扇で拡散し、気化熱を利用してハウス内温度の上昇を抑える。作物を濡らしにくい「濡れない霧」により、葉や...
MKVアドバンス=東京都千代田区神田和泉町1―9―2住友不動産神田和泉町ビル=は、太陽光線の熱線を吸収し、光質をコントロールする「メガクール・ネット」の普及を進め、夏の高温障害が厳しさを増す状況下、期待を集めている。 「メガクール・ネット」は、太陽光線の熱線を吸収し、植物体温や地温の上昇を抑制するとともに、赤色光(R)と遠赤色光(FR)の比率「R/FR比」が大きくなるように光質をコントロールする。...
セイコーステラ=武藤俊平社長、東京都府中市西原町1―15―2=は、施設園芸・植物工場展(GPEC)に出展。近年の地球温暖化に伴う″下がらない夜間対策″として展示した天井設置型機械換気システム「空動扇MAX(マックス)」が関心を集めた。 熱気や湿気が最も滞留する「天井部」に設置する点が同機最大のメリットだ。これにより室内の栽培スペースや二重カーテン、遮光ネットなどの資材配置を一切邪魔せず、内部抵抗に...
CKD(奥岡克仁社長、愛知県小牧市)は、GPECに農業向けの環境制御製品「CRSシリーズ(LTE対応リモートコントローラ)」を出展し、注目を集めた。 同社は薬品用・食品用包装機、リチウム電池用巻回機などの自動機械や空気圧・流体制御などのFA機器を幅広く展開するメーカーで、農業関係では灌水バルブを長年手がけ、高いシェアを持ち、信頼性も高い。それらを背景に開発されたのが同システム。 LTE回線を利用し...
オギハラ工業=荻原拓実社長、新潟県上越市新保古新田639=は、今年7月から販売を開始した新製品、荷台リフト式電動運搬車『OBC150』を7月15~17日に東京ビッグサイトで開催された『施設園芸・植物工場展(GPEC)』で発表、披露した。 荷台はリフト式で、作業場所に応じて450~1080㎜まで伸縮。低い位置で荷物を組み込み、高い位置で下ろすなど使い方は様々。車体色はシャープなデザインとマッチするア...
スマート農業技術活用促進法における生産方式革新実施計画(以下、生産革新計画)の認定が、令和8年7月24日時点で200件を超え、スマート農業技術の普及が着実に進展している。 生産革新計画は、スマート農業技術の活用と農産物の新たな生産方式の導入をセットで相当規模で行い、農業の生産性を相当程度向上させる事業活動に対して、日本公庫の長期低利融資や税制上の特例措置、各種の法令における特例措置を受けることがで...
林野庁は7月7日、福島県川内村の国有林で「帰還困難区域における森林整備の本格実施に向けたスマート林業現地検討会」を開催した。震災から15年が経過した相双地域の森林整備を実行するにあたり、労働力不足や被ばくリスクの克服が課題となっている。そこで松本システムエンジニアリングのラジコン式伐倒作業車「シン・ラプトルⅡ」と、日立建機日本のロングリーチ+ICTハーベスタによる立木の伐倒・集材作業を実演。100...
オーレック(今村健二社長、福岡県八女郡広川町)は現場のニーズに対応しながらラジコン草刈機の改良を進め、その普及に注力している。 「RCHR800A」は、高出力エンジンとハンマーナイフ構造を採用。大きな特長として走破性の向上が図られ、独自開発の「Y字クローラー」を採用。ラグパターンをY字形状とすることで、優れたグリップ力を発揮し、斜面や軟弱地でも安定した走行を実現。最大対応傾斜角は等高線40度。 ま...
収穫物の搬送時に「サビで回らない」「重くて移動が大変」といった現場の悩みに、コンベヤ専門メーカーの三鈴工機=三重県四日市市楠町北五味塚530=が確かな品質で応えている。 同社の樹脂製ローラコンベヤ「MRN38型」は、スチール製と比べ総重量を約60パーセント削減。ローラにABS樹脂、ベアリングにPOM樹脂とステンレスボール、フレームにアルミを採用し、圧倒的な軽さと「頑丈」さを両立した。1人でも楽に持...
長野市エムウェーブで行われるJA農機&資材フェスタで魅力的な製品を展示する麻場=麻場正紀社長、長野県長野市北長池1443―2=が発信するのが、ハウス内防除に特化した「トーイン揺動式防除ロボットAHS―6W」。過酷な薬剤散布作業の大幅な省力化とオペレータの安全性と快適性を高める画期的な一台として施設園芸農家へ提案する。 最大の特長は、特許出願中の誘導輪による優れた直進安定性能。速度を上げても畝に乗り...
シンジェンタジャパン=小林久哉社長、東京都中央区晴海1―8―10=は、新規殺虫・殺ダニ剤「サイモディスDC」の日本における農薬登録を2026年5月20日に取得した(農林水産省登録第25047号)。 本剤は、新規化合物「プリナゾリンテクノロジー(一般名:イソシクロセラム)」を含む果樹・茶・野菜・花き用の殺虫・殺ダニ剤だ。 アザミウマ類、ハダニ類、ハマキムシ類、ゴマダラカミキリ、カメムシ類と幅広い害虫...
農薬危害防止運動が6月1日から8月31日まで実施されている。農村ニュースでは、6月9日号で、特集を組んでいる。6月9日号「農薬危害防止運動」特集
石原産業(大久保浩社長、本社:大阪市)が、企業ブランドを刷新し、新たなコーポレートスローガン(タグライン)として「Local Insight,Global Impact」を制定した。中長期目標「Vision 2030」の実現に向けた変革の一環で、今後はグループ各社が共通のブランドの下で価値創出を加速させる。 石原産業は1920年創業の化学メーカーで、世界トップクラスの開発力を持つ農薬事業をはじめ、...
松本システムエンジアリング=松本良三社長、福岡県糟屋郡篠栗町和田5―2―25=のラジコン式伐倒作業車「シン・ラプトルⅡ」が、福島県川内村の国有林で林野庁が行った「帰還困難区域における森林整備の本格実施に向けたスマート林業現地検討会」(7月7日)で実演され、安全性と高い生産性を兼ね備えた次世代林業機械として大きな注目を集めた。 東日本大震災の発生から15年以上の歳月が流れた福島県の帰還困難区域におい...
日本の森林・林業が抱える課題解決に対し、コベルコ林業機を提供して応えているコベルコ建機日本。最前線を担う全国の特約店と、その特約店が「地域の宝」と称する林業事業体の取り組みを紹介する。第2回目は、5月26日号で登場したコベルコ建機の特約店・奥原商会(本社・帯広市)が「道東エリアの新規林業事業者の中で最も伸びている」と太鼓判を押す北海道中川郡豊頃町のエヌフォレスト。45歳の内藤裕昭社長が事業を拡大さ...
コベルコ建機=山本明社長、東京都品川区北品川5―5―15=は、約10年ぶりにフルモデルチェンジした20tクラス次世代型油圧ショベル「SK200―14」を今年8月3日より新発売することを発表。それに先駆けて5月15日に東京都江東区の東京国際交流館で記者発表会並びに実機の初披露を実施。製品コンセプトや今後の事業の方向性などについて説明した。 冒頭で山本社長は、「現場で本当にお客様の力になっているか、働...
農水省は3月31日、「2025年農林業センサスの概要(確定値)」を公表した。 農業経営体については、前回調査(令和2年)比で22.3パーセント減の83万6000経営体となった。このうち、団体経営体は同4.9パーセント増の4万経営体、特に法人経営体は同10.1パーセント増の3万4000経営体と増加傾向にある。この結果、団体経営体に占める法人経営体の割合は同4.1ポイント上昇し84.1パーセントとなっ...
農水省は2月20日、令和7年産茶の摘採面積、生葉収穫量及び荒茶の生産量(主産県)を公表した。 摘採実面積は対前年産比1300ha(5パーセント)減の2万5400ha。10aあたり生葉収量は同60㎏(5パーセント)上回る1260㎏となった。この結果、生葉収穫量は、前年産並みの31万9500tとなった。なお、10aあたり生葉収量を都道府県別にみると、主産県のうち静岡、熊本は前年並み。
昨年の米づくりはどうだったのか。農水省が令和7年12月12日に公表した作物統計調査から、令和7年産水稲の作付面積や収穫量等を改めて振り返ってみたい。 令和7年産水稲の主食用作付面積は、前年産比10万8000ha増の136万7000ha。これは、新規需要米や備蓄米等からの転換などがあったためである。 また、全国の10a当たり収量(生産者が使用しているふるい目幅1.80㎜~1.90㎜ベース)は、同7㎏...
農水省は2月17日、令和7年産日本なし、ぶどうの栽培面積、結果樹面積、収穫量及び出荷量を公表した。 日本なしは栽培面積が対前年産比280ha(3パーセント)減の9550ha、結果樹面積は同300ha(3パーセント)減の9270ha。10aあたり収量は同10㎏(1パーセント)上回る1810㎏だった。 この結果、収穫量は同4800t(3パーセント)減の16万7900t、出荷量は同4600t(3パーセン...
ゼンスイは、先頃、東京ビッグサイトで行われた「猛暑対策展」で、前腕を冷水に浸して身体を冷却する業務用前腕冷却システム「クールステーション」を提案した。冷却機で水温を管理するため、氷の補充に頼らず安定した冷却環境を維持できるのが特長だ。 前腕や手のひら付近には体温調節に関わる血管が集中しており、ここを冷却することで血液を介して体内の熱を効率よく放散できるという。休憩時間中に10~15分程度利用するだ...
ショーシン=山岸由子代表取締役会長兼社長、長野県須坂市小河原2156=は果樹園向けの薬剤散布車の専門メーカだ。 同社では、7月17.18日長野市のエムウェーブで開催される「JA農機&資材フェスタ」において、スピードスプレヤー(SS)のオペレータの農薬被ばく軽減に貢献する最新の超低車高キャビンタイプ「3S―FSC1002TL(薬液タンク1000リットルクラス)」および「3S―FSC602TL(薬剤タ...
夏の猛暑など気候変動が深刻化する中、農家の間で関心を集めているのが天然アミノ酸入り葉面散布肥料「オルガミン」だ。長野県でスイカの銘醸地・松本市波田地区ではJA松本ハイランドすいか部会が数年テストして樹勢や葉の生育に効果が見られ、2年前から推奨資材とした。当時研究部部長で率先して使用した中野識文さん(39歳)に効果などを伺った。 初夏の陽光が照りつける長野県松本市波田地区。見渡す限りの緑が広がる圃場...
北海道の陸稲は、昭和46年(1971年)以降、統計上は長らく空白の時代が続いていたが、近年になり挑戦する農家の噂を耳にするようになった。中でも、酪農の町として知られる中標津町で、先駆的にこの試みを続けている農業生産法人があると聞き、現地を訪ねた。同町を拠点とする「希望農場」の佐々木大輔社長(55歳)で、3年目となる今年は面積を7haに拡大する。 現在も600頭の乳牛を擁して酪農を営むが、「酪農は牛...