農水省は11月29日、令和6年産米の農産物検査結果(速報値、令和6年10月31日現在)を公表した。 10月31日現在の検査数量は、水稲うるち玄米で326万9600tとなり前年産同期と同程度の水準となっている。また、前回調査(9月30日現在)からの比較では145万500tの増加となっている。 また、10月31日現在の等級別比率についてみてみると、水稲うるち玄米の1等比率は77・1%。令和5年産の同期...
政府は、11月29日開催の閣議で令和6年度補正予算を閣議決定した。総額13兆9433億円でこのうち、農林水産関係は8678億円とした。今回の補正予算では、新たに「新基本計画推進集中対策」を柱に据えたほか、物価高騰の影響緩和対策など計5つを柱に設定。具体的なポイントとしては、スマート農業技術・サービス事業の導入加速化に100億円を計上したほか、ライスセンターなど共同利用施設の再編集約・合理化の支援に...
政府は新たに「新しい地方経済・生活環境創生本部」(新地方創生本部)を設立し、先日、第1回会合を開催した。この本部は、「デジタル田園都市国家構想実現会議」を発展させた形で設置されたものである。「地方こそ成長の主役」という理念のもと、地方の特性を活かした発展を促進し、日本経済の成長をけん引する大規模な地方創生策を議論することを目的としている。会議では、今後10年間の集中的な取り組みを示す「基本構想」の...
11月11日、特別国会が招集、石破茂氏が内閣総理大臣に選ばれ、第2次石破内閣が発足した。新たな農林水産大臣には令和元年に第4次安倍第2次改造内閣で農林水産大臣を務めた江藤拓氏が再び任命された。 江藤氏は昭和35年7月生まれ、宮崎県出身。平成15年11月に衆議院議員初当選。20年8月農水大臣政務官、24年12月農水副大臣、26年9月衆議院農林水産委員長、令和元年9月には農林水産大臣も務めており、党の...
今後10年間の酪農・畜産政策の方向性を決める「酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針」(酪肉近)の改正に向けた議論が、食料・農業・農村政策審議会畜産部会で進められている。11月13日には、「飼料」をテーマに議論が行われた。 部会では、事務局が飼料の現状と課題を整理し報告。 具体的な論点として①過度な輸入依存からの脱却②担い手の確保③持続的な飼料生産の確保④飼料生産技術の向上⑤国産粗飼料の流...
農研機構はこのほどフランス国立農業・食料環境研究所(INRAE)との国際連携研究ラボ(International Associated Laboratory:IAL)の設立について同意、10月7日には東京で署名式が行われた。ロボティクスによる強靭で効率的な農業システム構築を目的としたもの。 農研機構とINRAEは2019年に若手研究者を中心に研究パートナーシップ醸成を図る相互研究プログラムを開始。...
農水省は9月30日、スマート農業技術活用促進法における生産方式革新事業活動及び開発供給事業について、基本方針を策定、10月1日付で同法が施行された。また、施行に伴い両計画に関する申請の受付もスタートした。なお、農水省では計画策定の伴走支援を行うとともに、策定の手引き等をホームページで公開中。また、同法施行前日の9月30日には、「スマート農業イノベーション推進会議」の準備会合も開かれ、会議についての...
今年の夏も記録的な暑さであった。気象庁によると、2023年の6月から8月にかけての気温は昨年と並び、観測史上最も高温であったという。昨年の異常高温は作物にも大きな影響を与えた。たとえば、米の品質(1等比率)が低下した地域もあった。今年も同様に厳しい夏であったが、8月31日時点のデータでは、稲刈りが本格化する前の段階で1等米の比率は63.7%である。この数値は他の年と比較すると決して高くはないが、昨...
【nonフロン農産物保冷庫FSJ―C・FSV―Cシリーズ】「ファームストッカ」玄米専用FSJ―Cシリーズ/玄米・野菜兼用FSV―Cシリーズ。《商品化のねらい》保冷庫の冷媒に使用される代替フロンは地球温暖化の原因物質であるため、国際的な規制により段階的な削減が求められている。同社の農産物保冷庫「ファームストッカ」現行機は発売以来10年以上にわたり愛用されてきたが、このほど、冷媒を代替フロンから地球温...
【水田自動抑草ロボット「アイガモロボ」2「IGAM2」】井関農機はNEWGREENとともに自動抑草ロボット「アイガモロボ」の開発と普及に取組んできた。農研機構と取組んだ共同研究では、IGAM1を使用したほ場で除草作業の回数が58%削減されることが確認でき、アイガモロボの雑草抑制効果を明らかにしている。このほど、これまでの取組で得た知見や技術を活かし、性能や使い勝手をより向上させたIGAM2アイガモ...
諸岡のサプライヤー団体である諸岡協力会の令和7年賀詞交歓会が1月9日、千葉県柏市にあるザ・クレストホテル柏で開催された。会には会員企業ならびに取引企業、諸岡の役員など約200名が出席。新春らしい熱気と賑わいのある会場でスタートダッシュを切るべく結束を深めた。その中で来賓として挨拶した諸岡の諸岡正美代表取締役会長は温めてきた「ワークランド構想」を公表し、諸岡昇代表取締役社長はグループの概況ならびに挑...
松山(松山信久社長)の北海道向けのグランドハローEXEシリーズがモデルチェンジし、EXE30シリーズとして新発売した。適応トラクタ馬力100~170PSの3種類をラインアップし、最高作業速度10㎞/hを実現。6枚爪仕様ならではの砕土性能の高さで、石に強く雑物の細断に優れた花形爪を採用。硬い土質や野菜の残渣があるほ場でも効率よく砕土する。 松山=長野県上田市塩川5155=が1月から新発売したニプロ...
農水省は先ごろ、みどりの食料システム法に基づく基盤確立事業実施計画について、新たに2事業者の計画を認定、またすでに認定を受けていた1事業者について、計画変更の認定も行われた。 今回認定を受けたのは、㈱アグリ総研、㈱ハタケホットケの2社。今回の認定で累計は86事業者となった。 今回の認定のうち、アグリ総研は、化学農薬の代替となる国産の天敵農薬の普及拡大に向け、天敵農薬を生産する施設(環境制御機能付き...
ヤンマーHDのグループ会社であるヤンマーパワーテクノロジー(以下、ヤンマーPT)は、環境省および国土交通省の「ゼロエミッション船等の建造促進事業」で「水素燃料エンジン及び水素燃料電池システムの新たな生産計画」を提案、1月9日、採択された。 同事業は、水素、バッテリーなどを推進エネルギー源とする「ゼロエミッション船等」の建造に必要となる水素燃料関連の生産設備の整備事業などを実施することにより、ゼロエ...
ヤンマーホールディングスは、グループ会社であるYanmar Coromandel Agrisolutions Private Limited(ヤンマーコロマンデルアグリソリューションズ)を通じて、CLAAS India Private Limited(クラースインディア)の買収を完了し、昨年11月20日付で社名をYanmar Agricultural Machinery India Private...
山本製作所=山本丈実代表取締役、本社:山形県天童市=は、昨年の12月15日、長崎県長崎市の樫山広浦海岸で実施された「年末海岸大清掃」に参加し、プラスチック材質判別装置「ぷらしる」を使ったワークショップを開催した。 この清掃活動は、ボランティア団体「長崎Coastal Debris Guard」が主催するもので、毎月1回、長崎市三重地区から外海地区にかけての海岸で清掃を行い、回収したゴミを分別・洗浄...
目次 BSの位置づけと展望 業界あげ自主基準づくり 作物の収量ギャップ抑える 日本BS協議会・和田哲夫氏に聞く 自然界からの贈り物 上手な使い方と考え方 ハイポネックス アミノ酸・海藻・菌根菌 様々な活用方法を提案 日本で原料販売加速 ボレガード独自の高機能フミン酸 BSの位置づけと展望 業界あげ自主基準づくり バイオスティミュラント(BS)と呼ばれる新しい資材カテゴリーは、近年、農業資材の展示会...
秋田県種苗交換会、そして、協賛行事の一つである、秋田県農業機械化ショーがまもなく始まる。種苗交換会は今年で147回、農機ショーは76回を数え、秋田県農業を支えてきた重要なイベントだ。今年の農機ショーは11月1日㈮~5日㈫、鹿角市の「花輪スキー場第1・第2駐車場」で開催される。主催は秋田県農業機械化協会(白石光弘会長)。 写真撮影には八幡平地域経営公社(阿部聖代表、鹿角市八幡平前川原24)にご協力い...
目次 イチゴは世界各国で食べられているが、生食での消費量はわが国が最も多いと言われている。品種も約300種と多く、個性的な新品種も続々と誕生。国産イチゴは海外でも人気が高く、輸出も増加傾向にある。一方で、生産現場では、担い手の高齢化や後継者不足などにより、作付面積や生産量の減少が課題。また、近年の原油価格高騰により、施設栽培における生産コストの上昇も問題となっている。このようななか、省力的に品質や...
昨年秋の叙勲で、全国農薬協同組合(以下、全農薬)理事長、岡山農薬卸商組合理事長、山陽薬品取締役会長、元全国農薬安全指導者協議会会長の大森茂氏が旭日小綬章を受章した。11月20日、都内で受章を祝う会(発起人代表:栗原秀樹氏)が開催され、業界から100名余りが参加した。 大森氏は昭和28年3月7日生れ。50年慶応義塾大学工学部管理工学科卒業後、三共(現・第一三共)入社。医薬品製造部門でGMP(医薬品の...
日本農薬は28日、2025年3月期第2四半期決算説明会を開催し、岩田社長が説明を行った。売上高は前年同期比3.8%減の391億円、営業利益は12・5%減の10億円となった。このうち、農薬事業の売上高は同4.3%減の362億6900万円、営業利益は同0.9%増の9億8400万円だった。3月期の見通しは、売上高1.4%増の1045億円、営業利益は8.9%増の81億円とした。 国内農薬販売では、水稲用殺...
バイエルクロップサイエンスは27日、都内で事業戦略記者発表会を開催し、大島社長と仁木本部長が事業戦略について説明した。同社は、個々のニーズに応じた生産性向上と持続可能性の両立を目指し、「テーラーメイドソリューション」の推進を加速することを発表、加えて新たな収益モデルの構築とリジェネラティブ農業の実現を掲げた。 同社は圃場に合わせて単一成分を組み合わせた処方を提案する「水田雑草テーラーメイド防除」に...
林業機械化協会と福井県の共催による「2024森林・林業・環境機械展示実演会」が10月20・21日の2日間、福井県勝山市のスキージャム勝山で開催。80の企業・団体が出展し、高性能林機をはじめ、林内作業車、木材破砕機、チェンソー、ドローンなど、最新の機械や普段目にすることのない機械がずらりと並び、林業関係者に各社自慢の製品群を披露、実演。2日間で約1万9000名が訪れ盛況だった。 効率的な作業や生産コ...
わが国の林業を巡っては、戦後植林された人工林が利用期を迎える一方、わが国全体の人口減なども影響し、従事者の減少が続くなど課題も多い。そうしたなかで、省力・効率化につながる林業機械への期待はますます高まっている。 林業を巡る現状と課題、そして林業機械を巡る動向について、林野庁森林整備部研究指導課の安髙志穂課長に話を聞いた。 ――改めて林業現場を取り巻く課題は。「大きく3つある。一つ目は安全性、二つ目...
わが国では、戦後造成された人工林が伐採期を迎えている。二酸化炭素の吸収や国土保全といった森林の持つ機能の発揮、次世代への持続的な林業の継承のためには、「伐って・使って・植えて・育てる」という森林資源の循環利用を進めることが重要。一方で、主伐面積に対する造林面積は近年約3~4割で推移しており、主伐後の再造林の促進が喫緊の課題となっている。そのようななか、林野庁では低コスト造林技術など、再造林対策の推...
農水省は11月26日、令和6年産麦類(子実用)の作付面積及び収穫量を公表した。 小麦(子実用)の作付面積は前年並みの23万1600haとなった。 一方、10aあたり収量は対前年産比6%下回る442㎏となった。これは、主に九州で2月から4月まで多雨傾向で推移したことから室外や病害の被害がみられたことに加え、4月以降の日照不足や高温により登熟が不良だったため。 なお、10aあたり平均収量対比は97%だ...
日本農業機械工業会(増田長盛会長)はこのほど財務省通関統計をもとに1―8月の農業機械輸出入実績をまとめた。 輸出額の合計は対前年同期比10・1%増2003億1216万円。 耕うん整地用機械は合計が同12・4%増の1451億217万円。このうち農業用トラクタは合計が同13・8%増の1367億6970万円。馬力帯別では、75kW超130kW以下が同48・2%増の262億7667万円、37kW超7...
木材自給率が令和5年は2年連続で上昇し、42・9%となったことが林野庁の調査でわかった。同庁が公表した「令和5年木材需給表」による。 林野庁は、毎年の木材需給の状況を明らかにするため、農水省「木材統計調査」、財務省「貿易統計」、林野庁「特用林産物生産統計調査」「木質バイオマスエネルギー利用動向調査」等を活用し、わが国の木材の需要・供給量を丸太換算し、取りまとめている。 木材の需要についてみてみると...
農水省はこのほど、農業経営統計調査のうち、令和5年産大豆(組織法人経営体)、大豆(個別経営体)、原料用ばれいしょ、原料用かんしょの生産費をまとめた。 このうち、大豆生産費(組織法人経営体)の10aあたり全算入生産費は同8・5%増の6万4702円となった。このうち、物財費は同11・5%増の4万2483円。うち、農機具費は同1・8%増の9866円、農業薬剤費は同15・5%増の6869円、肥料費は同31...
1月1日付でクボタの機械事業本部長に花田晋吾氏が就任した。昨年まで取締役専務執行役員を務め、本年から代表取締役副社長の重責を担う。イノベーションセンター所長も兼務する。同社ではスピーディーな意志決定と自立運営を可能にする組織体制を目指して機構改革を実施しており権限委譲をさらに進め、成長を加速する。国内外とも大きな変革の時にあり、農業の持続、食の安定確保に期待される企業の役割は大きい。どこに向かって...
マサル工業=椎名吉夫社長、東京都豊島区東池袋1―24―1=は、農業向け資材として、ハウス向けにかん水システムのほか、ほ場向けにも農業用給水栓「フィールドバルブ」の提案を強化している。 ハウス向けに提案しているかん水システムのうち、頭上かん水システムの「頭上一列方式・頭上二列方式」は、定植・収穫・深耕等の作業が効率よくできる。各種ノズルを取り付けることで、作物栽培に適した均一なかん水ができるとともに...
田中工機=田中秀和社長、長崎県大村市皆同町15=は、省人・省力の能率重視型次世代自走乗用ピッカー「アガールD」の拡販に注力している。 同機は、作物を拾い上げて収穫用フレコンバッグや鉄コンテナに送り込むことができるもので、掘取り後の拾い上げ作業を大幅軽減。様々な根菜類に使用が可能で、作業効率は10a当たり1.5~2hのハイスピードで高能率(圃場条件による)。【主な特長】①土落とし振動装置を2機搭載し...
エイハン・ジャパン=東京都港区芝浦3―15―2=は、スパイダー型高所作業リフト「BLUE LIFTシリーズ」の普及を進め、バイオマス関係など農林業分野から期待を集めている。 「BLUE LIFTシリーズ」は、最大作業高31mまで多数の機種が揃ったスパイダー型高所作業車。重量が軽いため床荷重が小さく、リチウムイオンバッテリーも選べる施設・環境に優しい製品。【主な特長】①動力に「エンジン」と「リチウム...