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令和12年度の果樹生産数量目標は256万トンに設定|果樹農業振興基本方針で明らかに

令和12年度の果樹の生産数量目標が256万tに設定された。先ごろ答申された新たな果樹農業振興基本方針案で明らかにされたもの(関連記事6面)。現状(令和5年、以下同)244万7000tから11万3000t生産を増やす。
 そのため、生産面積の減少は現状19万4000haから19万2000haと2000ha減に抑える一方、単収は現状1258㎏から1334㎏にまで伸ばす。単収の向上に向けては省力樹形の導入スピードを現状年間170haから倍の340haにまで伸ばすことなどを通じ実現していく。
 新たな果樹振興方針は、今後20年程度を見据えつつ、計画期間としては令和7年から12年までの5年間と設定。高温等の影響による障害の頻発化や国内消費量が減少する一方、加工や輸出用等の需要が増加するといった、新たな需要への対応が求められていることから①生産基盤強化の加速化②新たな需要への対応③果実の流通及び加工の合理化―を柱として施策を展開することとした。
 具体的には生産基盤強化の加速化では、労働生産性の向上への対応として、園地の集積・集約化や基盤整備を推進するほか、省力樹形への改植・新植、スマート農業技術等の開発導入を推進する。また、気候変動への対応としては、高温に対応した技術的な対策、栽培体系の転換、品種の開発・導入等を進める。関連するKPIとして、技術的な高温対策を導入した産地を令和12年度までに500産地に増やすと設定した。
 また、担い手の育成・確保、労働力の確保では、KPIを果樹型トレーニングファームの設置を250産地、サービス事業体活用の産地を50産地などと設定。これらの取組を推進する。
 なお、品目別の生産数量目標は、うんしゅうみかんが67万5000t、りんごが72万7000t、ぶどうが17万8000t、なしが18万8000t、ももが11万1000tなど。現状(令和5年度)から目標を上げたのは、その他かんきつ、りんご、ぶどう、もも、キウイフルーツ、パインアップル。

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