農林業機械・農薬・資材についての動向を紹介する

受付時間 平日9:30~17:00

TEL 03-3831-5281

毎週 火曜日発行
 >  > メロン4品種育成 世界初、退緑黄化病に抵抗性 

メロン4品種育成 世界初、退緑黄化病に抵抗性 

メロン4品種育成 世界初、退緑黄化病に抵抗性 
農研機構はこのほど、㈱萩原農場生産研究所との共同で世界で初めて退緑黄化病の抵抗性を有するメロン新品種「アールスアポロン」シリーズ4品種を育成した。
 メロン産地、特にハウスで栽培されるアールス系メロンの産地では近年、退緑黄化病が発生し大きな問題となっている。退緑黄化病はウリ類退緑黄化ウイルス(CCYV)を病原とするウイルス病でタバココナジラミによって伝搬される。メロンがCCYVに感染すると葉に緑色が薄くなった(退緑)小斑点を生じた後、葉全体が黄色くなり(黄化)、果実重及び糖度が低下するため、商品価値が著しく低下する。特に防除効果の高い農薬が限られるタバココナジラミ系統の発生が増えており、従来の方法では十分な防除が難しいのが現状であることから退緑黄化病抵抗性品種の開発が強く求められていた。
 そこで農研機構では、同機構が開発した退緑黄化病抵抗性系統と萩原農場生産研究所が保有する優良親系統を交配して育種を進め、メロン新品種「アールスアポロン」シリーズ4品種(夏系、春秋系、早春晩秋系、秋冬系のF1品種)を育成した。CCYVに感染しても症状が軽く、退緑黄化病が発生している地域での高品質なアールス系メロン果実の安定生産に貢献する品種として期待される。同品種は2024年7月から種子販売が開始されている。

関連記事

農研機構 茶園除草機を開発 手取作業を大幅に省力化

農研機構 茶園除草機を開発 手取作業を大幅に省力化

農研機構 データ連携更に加速 農機API利活用コンソ設立

農研機構 高精度な生育予測へ 光合成速度の推定法開発

農研機構 高精度な生育予測へ 光合成速度の推定法開発

農研機構 有機の大豆拡大へ 関東向け標準作業手順書

農研機構 有機の大豆拡大へ 関東向け標準作業手順書