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農業女子プロジェクト10周年  メンバー1000人超に 井関、丸山に感謝状授与

農業女子プロジェクト10周年  メンバー1000人超に 井関、丸山に感謝状授与

 第12回農業女子プロジェクト推進会議

平成25年11月に発足した「農業女子プロジェクト(事務局:農林水産省)」が今年で10周年を迎えた。そこで11月24日に農水省で開催された「第12回農業女子プロジェクト推進会議」で、同プロジェクトに設立当初から参画して女性農業者の活躍に貢献してきた企業に農林水産大臣から感謝状が授与された。授与を受けたのは井関農機、サカタのタネ、ダイハツ工業、タニタ、丸山製作所、モンベル、三越伊勢丹の7社。武村展英農林水産副大臣から感謝状が授与された。

 会議の冒頭で武村農林水産副大臣は、「設立当初は37名だった農業女子プロジェクトメンバーもついに1000名に到達し、地域や世代を超えた全国レベルでの女性ネットワークに成長した。参画企業や教育機関も拡大し、メンバーとの共同で商品サービスの開発や未来の農業女子を育む活動が実施されてきたところ。この活動に際し、多様な知見と経験の場を提供する企業や教育機関に対して感謝申し上げたい」と挨拶。農業を取り巻く課題解決には女性の力が必要であることを強調し、「今後も女性がますます力を発揮できる環境整備に全力で取り組んでいく」などと述べた。
 続いて、設立当初から参画してきた7社に武村副大臣より感謝状が授与され、企業を代表して井関農機の勝野志郎執行役員商品企画部担当が感謝の意を述べた。「弊社としては農業機械に関する技術とノウハウで農業女子の皆様の経営をサポートできないかと参画し、これまで延べ960名の皆様といろいろな取り組みをさせていただいた。この取組を次世代につなげ、持続可能な農業を実現してまいりたい」。
 会議では10年の歩みを駆け足で振り返りながら社会への波及効果を紹介。事例発表では井関農機IR・広報室の的場朱里氏が同社が開発した耕うん機にプロジェクトメンバーの意見を取り入れて機械操作が不慣れな女性でも使いやすいよう貼付した二次元コードが、標準仕様になるなど女性だけでなく、誰でも使いやすい機能に進化させる転機になったことを紹介した。最後に第10期(令和4年11月~令和5年10月)の取組発表や、第11期(令和5年11月~令和6年10月)の取組方針についての意見交換。

 丸山製作所の井洋明営業企画課長は「コロナ禍の間に当社の強みであるポンプ事業の強みを活かしてウルトラファインバブルの取組を会社全体で強化している。当社としては草刈機や背負動噴という商品群しかご提案できなかったが、次のステップとしてこのウルトラファインバブル技術をプロジェクト11期目に農業女子の皆様にご提案したい。世界的にも注目されているこの技術に是非ご期待いただきたい」と力を込めた。

 井関農機の勝野商品企画部担当も「農業女子の方のご意見を聞いて開発することで、高齢者の方をはじめ、誰でも使える機械に進化することができた。今はスマート農機と呼ばれる機械が増えている反面、その扱いが複雑。そうした点に関して、これまでの取り組みで得た経験をスマート農機にも活かして、農業全体を盛り上げたい」と述べた。


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