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イチゴJIT生産へ 農研機構が精密予測・制御技術を開発

イチゴJIT生産へ 農研機構が精密予測・制御技術を開発
農研機構は2月13日、作物生産におけるジャストインタイム生産の実現に向け、市場規模の大きな施設野菜の一つであるイチゴの収穫日を高精度に予測し制御する技術を開発し、人工気象室内における検証で、実効性を実証したと発表した。
 イチゴは生食用、洋菓子や和菓子等の製菓やジャムなど、幅広い用途で使われ、非常に人気のある作物。また、年間を通じて一定の需要があるが、需要が高まる時期は販売方法や販売先によって異なる。例えば市場出荷では、クリスマス・年末年始の需要により、12月中旬から1月上旬にかけて高値で取引される。特に、クリスマスケーキ用途の業務用需要が高まる12月の需要週は、前週に比べ卸売数量は1・37倍、販売単価は1・47倍に増加。また、地域の直売所ではバレンタインデーや卒業シーズン等の慶事に、贈答用の高級イチゴの販売量が増加する。このように、加工用か生食用か、業務用か贈答用かといった販売方法や販売先によって需要が高まる時期は多様。こうした需要に対応できる生産・出荷体制の構築は、経営上重要となる。
 これまでのイチゴ生産においても収穫時期を調整する技術はあったが、天候の影響もあり、予測精度があまりよくなかった。また、生育情報と天候・環境データを利用して、出荷日の予測をする技術の開発も進められているが、これも天候が影響するため、目的とする需要期に収穫量を十分に確保する市場に則した経営を行うことが困難だった。生産者にとって、目的とする収穫日が能動的かつ精密に設定できることは、有利な条件で契約が結べる機会の増加に繋がる。
 このため、農研機構では、収穫時期を需要期に合わせることが可能な収穫時期調整システム(ジャストインタイム(JIT)生産システム)の開発を、ロボティクスの考え方に基づいて進めている。イチゴのJIT生産システムを導入することで、これまで天候に影響されていた収穫日を、目的とする出荷日に精密に合わせることができ、生産者主導で出荷日を調整できるようになる。
 イチゴJIT生産システムは現在、農業用ビニールハウスなど人工気象室外でも実行可能か検証を進めている。2023年度以降、試行アプリの開発や導入支援マニュアル等の整備を行い、更なる検証を進め、所得向上効果を確認したうえでJIT生産システムの普及を目指す。

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