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ヤマハ、新型ドローン・無人ヘリ発表国の標準機体「YMR-Ⅱ」 〝2機種の共通化"がキーワード

ヤマハ、新型ドローン・無人ヘリ発表国の標準機体「YMR-Ⅱ」 〝2機種の共通化"がキーワード
ヤマハ発動機は10月6日、都内で新型産業用ドローン/無人ヘリ発表会を開催、自動化を初採用した無人ヘリ『FAZER R AP』と、情報セキュリティ、汎用性を機能強化した国の標準機体として開発されたドローン『YMR—Ⅱ』の2機種を披露した。開発のキーワードは〝2機種の共通化〟。価格は機体/送信機/送信機用バッテリー/液剤散布装置で185万9000円(税込み)。両機は10月12~14日開催の農業Weekのヤマハブース(7ホール4―32)に参考出品する。

 始めに倉石晃・ソリューション事業本部UMS事業推進部長がUMS(無人機システム)の事業戦略を説明した。
【ヤマハのUMS事業戦略】ドローンは無人ヘリではカバーしきれなかった顧客ニーズに応え、航空散布の面積を拡大した。これまで、無人ヘリは大面積防除が主で、ドローンは小面積を適期防除が主と二極化していたが、今後はこれを融合していく。具体的には①農家が簡単に散布できる無人ヘリ(FAZER R APの開発)。初心者でも運用が簡単な新型自動飛行用アプリによる自動航行・自動飛行時にボタン操作で作動する自動離着陸機能・リモートエンジンスタート②大面積・大容量のドローンの登場、そして③無人ヘリとドローンが適材適所の組合わせで散布という姿だ。ヤマハはこれを目指す。国が示す『みどり戦略』の中に〝イノベーションによる持続的生産体制〟があるが、これがまさに無人航空機だ。YMR—Ⅱは、農研機構が事業主体である『安全安心な農業用ハイスペックドローン及び利用技術の開発』をヤマハが受託したハイスペックドローン開発コンソーシアムの事業として開発されたものだが、農業生産現場で得られたノウハウの流出や機体の乗っ取り等から生産者を守る高い情報セキュリティを持ち、初心者でも運用が簡単な新型自動飛行用アプリによる優れた自動航行・自動離着陸機能、6枚ローターレイアウト及びボックスフレーム構造の採用による高い飛行安定性などで国の標準機体となるもの。これをベースにセンシング、データ活用などスマート技術を織り込み、ピンポイント農薬散布や土壌・生育データに基づく施肥管理で、化学農薬・化学肥料を最小限化し、低コスト・高収量を実現するなど生産者利益に繋げていく。
 続いて、杉浦弘明・UM事業本部営業部長が新製品を紹介。
【製品特徴(コンセプト)】『FAZER R AP』と『YMR—Ⅱ』の共通化を大きなキーワードにしている。『FAZER R AP』は32ℓの大容量の搭載ができ、1回のフライトで約4ha散布ができ、大ほ場の水稲散布に適す。一方、『YMR—Ⅱ』は、小容量・コンパクト・静音で小回りがきき小ほ場や住宅地の水稲散布や畑作散布に適している。この両モデルは長所を共通化し、自動機能も取り入れた新しい散布方法とした。
【両モデルの共通特徴】
《自動飛行機能》新型自動飛行アプリケーション『agFMSⅡh』『agFMSⅡm』を搭載。事前にRTKを用いて測量した地図を同アプリを介して散布ルートを作成できる。また、飛行した航跡をヤマハの『YSAP』にアップロードすれば保存できる。1つのマップに測量後に散布ルートを作成し、大規模ほ場なら『FAZER R―AP』、小規模や変形ほ場は『YMR—Ⅱ』を活用して、効率よい自動散布が可能。また、同一ほ場に散布する場合は次年度以降測量不要。
《高精度な測位》従来機は、RTK測位方式で測量及び自動飛行時は、基準局が同じ場所になければならなかったが、今回は、携帯電話を利用し、ネットワーク通信で情報をやり取りする『ネットワーク型RTK—GNSS』に対応。『RTK—GNSS』『ネットワーク型RTK—GNSS』の2種類の方法で対応できる。
《散布機能》▽10m散布対応(FAZER R AP)▽粒剤散布装置(適用剤の拡大)▽可変散布装置(YMR—Ⅱ)▽多量散布装置=吐出量を通常の2倍散布できるよう準備(4ℓ/分)。
《安全性》障害物検知レーダー機能=衝突と事故防止を補助。前方・後方にあるレーダーで障害物を検知し、衝突の恐れのある場合、警告・ブレーキをかける制御が可能。『FAZER R AP』は標準搭載。『YMR—Ⅱ』もオプションで設定。
《航空法対応》リモートID標準搭載。また今年12月に施行する航空法の新たな改正で型式認証・機体認証・操縦ライセンス・運行ルール等が変更される予定だが、2機種とも対応を準備中だ。
《安心のサポート体制》部品供給・メンテナンス・アフターフォローの体制が整っている。無人ヘリでは全国17のスカイテック、ドローンに関しては、これに加え、ヤンマー、やまびこが対応。
【YMR—Ⅱのみの特徴】①通信や情報のセキュリティ対策を搭載=▽機体と送信機の会話は全て暗号化(通信セキュリティ)▽機体と送信機を1対1に紐づけることにより第3者からの通信を排除(同)▽送信機はヤマハ開発のソフトを利用②6枚回転翼による飛行安定性③丸洗い可能な防水性能(防水規格IP55対応)④コンパクト設計(収納時は従来機の半分)。
【YMR—Ⅱ希望小売価格(税込み)】機体/送信機/送信機用バッテリー/液剤散布装置セットで185万9000円▽粒剤散布装置(散布装置/カセットタンク)は18万4800円。
 ※従来機比約15%減。低減できた理由としては、ローターを8枚から6枚に、バッテリーを2つから1つにしたほか構造全体をシンプル化。
【YMR—Ⅱオプション品】▽バッテリー(HBMS—SL2)▽急速充電器(ケーブル4本付)▽標準充電器(同1本付)▽障害物検知レーダー▽多量用ポンプ(4ℓ/分)▽4K動画映像カメラ▽RTK測量モジュール。
【市場見通し・YMR—Ⅱ販売計画】初年度400機。2024年には800機(シェア30%)。
【質疑応答】▽YMR—08との散布性能の違い=YMR—08ではローターが8枚あり、左右のローターが二重反転しダウンウオッシュが強い構造になっていた。また整流されたダウンウオッシュが確保でき、均一に散布できるという特長があった。今回のYMR—Ⅱは6枚ローターに変更したが、6枚でもダウンウオッシュの強さは変わらず、散布ノズルの向きや位置の工夫で、散布性能は同等性能を確保。今後さらに確認試験を行う。
 ▽タンク容量=発売時は約10ℓを予定。型式認証ではタンク容量25㎏未満で取得していくが、農薬散布では散布に伴い重量が減っていくので約15分の飛行が可能。15分で8ℓ、8倍希釈の農薬なら1ha撒ける設定。

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