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中間検討会を開催 子実用とうもろこしテーマ 新稲作研

新稲作研究会(丸山清明会長)は9月7・8日、宮城県で令和4年度の中間検討会を開催した。7日は仙台市の仙台国際センターで室内検討会、8日は宮城県遠田郡涌谷町の試験圃場(生産法人Agri Front W)で現地検討会が行われた。当日はオンライン(7日の室内検討会のみ)も含め150人超が参加した。
 室内検討会では丸山会長が「今回の検討テーマである子実用トウモロコシは近年輸入飼料作物の高騰が続く中、水田を活用して省力的に生産可能な国産濃厚飼料として注目を集めている。当研究会でもこうした課題を取り組めることを嬉しく思う」と挨拶。また、今回共催した涌谷町の遠藤釈雄町長は挨拶のなかで子実用トウモロコシに取り組むにあたっての課題として①保管庫やサイロ等の流通の整備が必要②麦・大豆と格差のある経営所得安定対策等の交付金形態の見直し―などを挙げた。
 その後、農研機構東北農研センター水田輪作研究領域ICT活用グループの篠遠善哉氏が「水田輪作に子実トウモロコシを導入する意義」をテーマに講演。講演に続き宮城県畜産試験場、長野県畜産試験場、山口県農林総合技術センター、宮崎県畜産試験場が中間報告を行った。また、ヤンマーアグリジャパン農機推進部の渡瀬修梧氏は同社が開発したコーンヘッダ式のコンバインの開発経緯や特長等を紹介した。
 閉会挨拶はヤンマーアグリジャパンの石原淳・常務取締役。「ヤンマーアグリでは畑作・野菜作や密苗へのトータルソリューションを積極展開中。子実用トウモロコシも、一連の機械をラインナップしているが、ニーズに応じ更なる関連機械・サービスの開発・改良に努めたい」とした。
 8日の現地検討会では、コーンヘッダを装備した普通型コンバイン4台(YH1150A、AG1140R、GC980、YH700M)や収穫後の残さを破砕するためフレールモアを装備したトラクタがズラリと並べられ、その前で取組の概要を説明。その後YH1150Aが収穫実演を行いつつ、フレールモアを装備したトラクタが収穫跡を走行し残さを破砕する様子を披露した。
 圃場を提供したAgri Front Wの関係者は「1年間やってみて非常に省力的であることが実感できた。周りとの関係等もあり不透明ではあるが、最低でも今年並み、できれば更に面積を広げたい」とした。一方、「乾燥は概ね12時間程度かかる。その分だけ燃料代もかかる。今回は出来るだけ圃場内で水分を落とせるようぎりぎりまで立毛乾燥していたが、カビ毒も心配。特に近年は燃料費が高騰していることもあり、悩ましいところ」と話した。

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