目指せ林業プロ 我が社のホープ-27- 祖父に憧れ林業へ 那須町森林組合の三森翔さん
「全てを任せられる存在に」と目を輝かす
今回訪ねたのは、那須町森林組合=三森康雄代表理事組合長、栃木県那須郡那須町大字東岩崎山根289=で林業歴9年目を迎えた三森翔さん(34歳)。埼玉県出身で、少年時代はサッカーに明け暮れ、Jリーグチームのジュニアユースでキャプテンを務め、年代別の日本代表候補になったことも。将来有望だったが高校に入ってからのケガが原因で思い通りのプレーができず、サッカーの道を諦めた。
三森さんが林業に入るきっかけになったのが祖父の存在。同組合で技能職員として林業に従事していて、小さいころから間近で働く姿を見ていた。そんな祖父への憧れもあり、自分の中で林業の仕事に携わりたいとの思いが湧いた。また、三森さんの叔父も同組合で組合長をしており、那須町にⅠターン。同組合の門を叩いた。最初は疲れ切った身体で自炊や洗濯をするのは大変だったが、今は両親も那須町に戻り、一家揃って暮らようになって、より仕事に打ち込めるようになった。
祖父や叔父の背中を追いかけて入った林業の世界。「入ってから5年くらい経ち、仕事や山の地形を想像できるようになり、人に迷惑をかけずにできるようになって、やっと一人前になった。キツさも日々仕事をこなすことで慣れてきた」と話す。今はハーベスタのオペレータを任せられて4年目。「肉体的には疲れないが、頭を使うので精神的に疲れる。機械などを傷つけないようにするのが大変だが、1日作業した範囲が目に見えて分かることや山主が喜んでくれるのも嬉しいし、年に2回開催される丸太の品評会で賞を取ることができ、それも仕事への励みになる」と目を輝かせた。
「彼は仕事の覚えが良い。また、所々おじいさんの面影もあり、少しお調子者なところも同じだ」と高根澤総務課長。現場ではムードメーカーのようだ。同組合は43人が在籍しており、平均年齢は約40歳。20代だけで6人いるなど、近年は若い世代も多い。マンツーマンで教えることが同組合の基本で、三森さんも期待のホープとして指導を受けてきた。
同組合では、機械を20台ほど保有し、コベルコ製品もリースで使用しているそう。班ごとに現場で作業する体制はとらず、部門ごとに役割分担できるように振り分けているので、従業員は比較的休みが取りやすい体制にも関わらず、機械は随時稼働していてロスも少ない。コベルコ製品は年間1500時間の稼働に耐えられるので非常に重宝しているというが、操縦席が快適なことから、なかなか三森さんに回ってこないそうだ。
仕事仲間と趣味の釣りをするのがオフの楽しみ。仕事の休憩中も釣りの話で盛り上がるなど、職場の人たちとの関係も良く、本当に楽しく仕事していることが伝わった。
最後に今後について聞いた。「特殊な技術で山の土質などを見抜かないといけないので難しいが、道づくりがやりたい。いつかは全ての作業をできる人材になり、皆から信頼され、全てを任せられる存在になりたい」。

♢ ♢
本レポートは各地のJ―クレジット発行体を取材した「カーボン・オフセットで森づくり」に続き、各素材生産業者や森林組合などから若手林業従事者を紹介いただき、林業に入った感想などを聞くと共に、各事業体代表者などから人材獲得や育成について取り組んでいる工夫などを聞く。
今回訪ねたのは、那須町森林組合=三森康雄代表理事組合長、栃木県那須郡那須町大字東岩崎山根289=で林業歴9年目を迎えた三森翔さん(34歳)。埼玉県出身で、少年時代はサッカーに明け暮れ、Jリーグチームのジュニアユースでキャプテンを務め、年代別の日本代表候補になったことも。将来有望だったが高校に入ってからのケガが原因で思い通りのプレーができず、サッカーの道を諦めた。
三森さんが林業に入るきっかけになったのが祖父の存在。同組合で技能職員として林業に従事していて、小さいころから間近で働く姿を見ていた。そんな祖父への憧れもあり、自分の中で林業の仕事に携わりたいとの思いが湧いた。また、三森さんの叔父も同組合で組合長をしており、那須町にⅠターン。同組合の門を叩いた。最初は疲れ切った身体で自炊や洗濯をするのは大変だったが、今は両親も那須町に戻り、一家揃って暮らようになって、より仕事に打ち込めるようになった。
祖父や叔父の背中を追いかけて入った林業の世界。「入ってから5年くらい経ち、仕事や山の地形を想像できるようになり、人に迷惑をかけずにできるようになって、やっと一人前になった。キツさも日々仕事をこなすことで慣れてきた」と話す。今はハーベスタのオペレータを任せられて4年目。「肉体的には疲れないが、頭を使うので精神的に疲れる。機械などを傷つけないようにするのが大変だが、1日作業した範囲が目に見えて分かることや山主が喜んでくれるのも嬉しいし、年に2回開催される丸太の品評会で賞を取ることができ、それも仕事への励みになる」と目を輝かせた。
「彼は仕事の覚えが良い。また、所々おじいさんの面影もあり、少しお調子者なところも同じだ」と高根澤総務課長。現場ではムードメーカーのようだ。同組合は43人が在籍しており、平均年齢は約40歳。20代だけで6人いるなど、近年は若い世代も多い。マンツーマンで教えることが同組合の基本で、三森さんも期待のホープとして指導を受けてきた。
同組合では、機械を20台ほど保有し、コベルコ製品もリースで使用しているそう。班ごとに現場で作業する体制はとらず、部門ごとに役割分担できるように振り分けているので、従業員は比較的休みが取りやすい体制にも関わらず、機械は随時稼働していてロスも少ない。コベルコ製品は年間1500時間の稼働に耐えられるので非常に重宝しているというが、操縦席が快適なことから、なかなか三森さんに回ってこないそうだ。
仕事仲間と趣味の釣りをするのがオフの楽しみ。仕事の休憩中も釣りの話で盛り上がるなど、職場の人たちとの関係も良く、本当に楽しく仕事していることが伝わった。
最後に今後について聞いた。「特殊な技術で山の土質などを見抜かないといけないので難しいが、道づくりがやりたい。いつかは全ての作業をできる人材になり、皆から信頼され、全てを任せられる存在になりたい」。
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本レポートは各地のJ―クレジット発行体を取材した「カーボン・オフセットで森づくり」に続き、各素材生産業者や森林組合などから若手林業従事者を紹介いただき、林業に入った感想などを聞くと共に、各事業体代表者などから人材獲得や育成について取り組んでいる工夫などを聞く。