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クバンランドの作業機が経営変えた                             ”高速かつ正確な作業 ”クボタユーザー美瑛町の佐藤仁昭さん

クバンランドの作業機が経営変えた                             ”高速かつ正確な作業 ”クボタユーザー美瑛町の佐藤仁昭さん
           佐藤さん(右)と北海道クボタの担当・瀧野氏

 観光客に人気が高い美瑛町のパッチワークの丘で小麦を中心に60‌haを経営する佐藤農園の佐藤仁昭(さとう・ひろあき)さん(43歳)。地域のためにも奔走し多忙な佐藤さんの営農を支えているのが、クボタの機械とクバンランド社の作業機だ。クバンランド社製作業機については、高評価で「クボタトラクタとの相性も抜群で全て揃えたい」と笑顔。


  
 「いかに魅力ある経営にするか。後継者になりたいと思わせるような経営を目指したい」と話す佐藤さ

 小麦、バレイショ、豆類など栽培

 農家の長男として生まれ、24歳の時、3代目として何気なく就農したという佐藤さん。当初30‌haだった耕作面積は現在60‌haにまで拡大している。作付けているのは、小麦が約29‌ha、バレイショが約10‌ha、豆類が約12‌ha、野菜類が約5haなど。なかでも小麦は北海道麦作共励会において2020年春播小麦で個人最優秀賞、北海道知事賞を受賞した。また、バレイショについても2017年にカルビーポテト高反収部門を受賞するなど、道内でも屈指の技術を持つ農業者の一人だ。

 佐藤さんは次代への継承を意識した経営を目指している。「僕ら経営者の成功というのは最終的には後継者を作ることにあると思う。そのために必要なのが、いかに魅力ある経営にするか。後継者になりたいと思わせるような経営を目指したい。そのためにも、機械投資などで省力化しながらも儲かる農業を具現化していきたい」。
 
 観光を機に農業による地域活性化を再認識

 何気なく就農したという佐藤さんが今のような経営を目指すに至る転機となったのは、観光との関わりだ。
佐藤さんのほ場の一角に観光名所として知られる「哲学の木」があった。この哲学の木が有名になるにつれ、農地内に不法侵入されることが増えるなどのオーバーツーリズム(観光公害)が大きな問題となった。「当時は病むほど悩んだ」という佐藤さん。最終的に伐るに至ったものの、そこで観光との関係を完全に断ち切るのではなく、むしろ積極的に関わる道を選んだ。「農業者は農産物を作って販売すればそれで生活はできる。しかし、町の人口が減少していくなか、今の延長では、生活するためのインフラを維持できなくなってしまう。例えば病院。一定の人口がなければなくなってしまう。人口はある程度キープしなければならない。そうしたなかで、美瑛には観光という大きな武器がある。オーバーツーリズムを避けながら観光資源としての農業を活かし、地域を元気にしていくためには、農業者の役割も大切だ」と考え、積極的に様々な業種の人とも交流をはじめた。その延長で現在は地元JAびえいの理事も務めるようになった。
 
 多忙を支える高効率なクボタの先進農機とクバンランドの作業機

 積極的に様々な場所に顔を出し、農協の理事も務めるなど多忙を極める佐藤さんにとって重要となってくるのが、いかに省力的に、効率的に短い時間で高精度な作業をこなすかだ。そうした佐藤さんの営農を支えているのが、クボタの各種先進農機とクバンランド社製の作業機だ。
北海道クボタとの付き合いは父親の代からだという佐藤さん。「機械は必ず壊れるもの。だからこそ、故障時のアフターが大事」と語り、その点で北海道クボタはベストだと話した。更に「機械は乗りやすさもポイント。いざというときも含め、家族全員が乗れるのが理想だ。そういう意味でクボタさんの機械は操作方法が非常にわかりやすく、扱いやすい」とも。
 
 また、佐藤さんはクバンランド社製作業機を多く活用している。「はじめは1社で揃えたらかっこいいかなと思って」揃え始めたというが、使っていくうちに、「自らのほ場の地形や土壌環境にあっていると感じた。例えばサブソイラの場合、僕らの畑の一部にはほ場に石があって通常の作業機だとシェアピンが石に引っかかって切れてしまう。しかし、クバンランド社のサブソイラは引っかかったら逃げてくれて、切れない」とその良さを語る。更に同じメーカーで揃えることで、操作性が近いといったこともメリットとしてあげていた。
 

  この春導入したばかりのエアーシードドリルシリーズは傾斜のきつい地でも均等に播種できる

 今春、エアーシードドリルシリーズ導入
 
 クバンランド社の作業機のなかでも佐藤さんが特に高く評価しているのが播種機。バキュームシーダー・オプティマシリーズとこの春導入したばかりというエアーシードドリルシリーズだ。「今まで以上に高精度で能率よく播種できるので非常に助かっている。特に美瑛のように縦傾斜のきついところでは、他の機械では一定の間隔で落ちないことがあるが、これは均等に落ちる。それによって、ムダな種を買わずに済み経費削減につながっている。また、種子ホッパーも大きいから補充作業が少なくて済むのも良い」と高評価。更にエアーシードドリルシリーズについては「雪が降る直前に種を播き翌春に発芽させる初冬播きの際、土壌水分が多いところでは、播種機を引っ張った時、タイヤの後ろの部分だけ発芽率が悪かった。土壌表面が硬くなってしまっていたからだ。この機械の場合、タイヤで走った後パワーハローが入るからタイヤ跡が消えて、その後に播種するので、硬い表土を避けられるから改善につながると期待している。今年の秋、そしてその成果がでる来年の春が楽しみ」と語った。

 また、クバンランド社製作業機について、「かっこいい写真を撮ったり、所有する喜びみたいなところも大きい。それが仕事の活力にもなる」とも話し、最終的には「ラインナップ全てを導入したい」と笑っていた。
 
 このほか、佐藤さんは今年から自動操舵システムを導入。「どうしても出てくる夜間作業など視界の悪い状況のときでも正確な作業ができる。また、疲労軽減にもつながっている」としながらも「頼り切るのは良くない。危険回避も含め、いざというときの対応は最後は人間。自分でもある程度できるようになっておかないといけない」とも話していた。

 
 また、機械の大型化が進むに連れ、踏圧が上がり土が硬くなることが課題となっているが、その分しっかりケアしていると佐藤さん。「雨が降る前に爪を入れてほぐしている。また、カットドレーンを使って簡易暗渠を入れるなど排水性の向上にも気を配っている」。更に暗渠の通し方にもコツがあると言い、「畑によって、作物によって全て異なる。更にどういう収穫機を使うかによって畝の切り方も変わるからそれも影響してくる。だからこそ、一連の流れの最後、すなわち収穫までの流れをイメージし逆算して作業を行っている。それによって、作業の迷いもなくなりスムーズに仕事ができる」とも語っていた。


             大活躍中のオプティマシリーズ


              出番を待つコンバイン


     出番を終えたばかりのクバンランド製品がずらりと並んでいる

農業を憧れの職業に 
「観光」武器にブランド化

 スマート農業については、「農作業をラクにすることで農業への見方が変わる。今の人達が『こんな機械があったら自分たちにもできる』と思ってもらえたら、農家戸数が増えるきっかけになる。更に省力化して労働時間を削減することで空いた時間を活用できる。例えば、美瑛には『観光』という大きな武器がある。美瑛に来てもらい、観光しながら美瑛の美味しい農産物を食べてもらう。そうすることで美瑛産農産物の価値向上と、ブランド化につながる。そうすれば『儲かる農業』も実現できる。また、無理しないことは作業安全にもつながる」と期待を示す。
 また、データを活用した農業については、美瑛全体として、小麦で先行して取組が進んでおり、「上空からのセンシングで生育状況を見て肥料の部分散布や収穫時期の推定とそれをもとにした作業計画の策定などが行われている」という。
 更にロボットによる完全自動化については、「実現できたら良いとは思うが一方で、実際自分で乗って運転するというのも農業の楽しみの一つ。だから選択肢の一つとして有りだとは思っている。また、無人化に伴い農作業事故も減ると見込まれる。そう言った点でも期待している。ただし、社会実装・普及のためには多くの人が使える環境整備と行政によるサポートが重要」とみている。
 KSASについては、今年導入。まだほ場登録までだというが、これからどのように活用できるか勉強したい期待を示した。
 栽培上、経営上のこだわりを聞くと「こだわりを持つと臨機応変に対応できなくなる。変化の激しい時代に世の中は絶えず動いている。そのなかで生き残っていくためには多種多様なものを取り入れて、自分の経営にあったものを選択することが重要」ときっぱり。経営者として一本筋が通っていると感じた。
 農業の基本は土をつくることだと語る佐藤さん。「上モノ(作物)が何であれ、良い土さえできていれば収量はあがる。そういう意味で土は財産。僕らの世代だけでなく、爺さん、父さんの世代からきちんと土づくりをしてきてくれたから今がある」と。また、「良い土づくりには適切な輪作体系が重要だ。輪作では、すべての作物が100%思い通りに取れるようにはならないが、経営全体で見て最適な形で組んでいる。加えて、クバンランド社製作業機を使い緑肥のすき込みを行ったり、スラリーを散布するなど地元のものを使った土づくりにも取り組んでいる」という。特にスラリー等については、佐藤さんを含めた耕種農家3軒と酪農家1軒が組んで耕畜連携のモデルケースとしての取組をスタートさせている。
  
 課題として挙げていたのが気候変動。「美瑛でも気温が上がっていて、作物の収量が上がったが、病気の数も増えたし、集中豪雨も増えた。特に美瑛の地形上、集中豪雨が降ると表土が流されてしまう。特に砕土性を上げると、土壌処理も効くし、発芽は良くなるが流されやすくなる。このあたりは研究課題。永遠のテーマとなるが、どれだけ自然とうまく付き合っていけるか。悩ましいところ」とした。また、小麦やバレイショなど現在栽培している作物が気温上昇が見込まれるこの先も続けていけるかも懸念しているという。「ダメだというなら別の作物も検討しなければならない」と危機感をあらわにする。
     
 農業がより魅力ある憧れの職業になるためにはとの問いに「まず儲かる農業でなければダメ。加えて、土をいじることの楽しさを伝えていくことも大切。そうした『本業』以外のことをするための時間をつくるためにスマート農業がある。もちろん向き不向きがあるからみんながやる必要があるという訳では無いが」。更に将来に向けて「できる限り国内で賄えるようにしていくことが重要。例えば堆肥とか、貝殻等海産物の活用などいろんな人と手を組んでできる限り外の世界に頼らない農業に変えていくことが必要」とも語った。
     
 なお、当日は佐藤さんを担当している北海道クボタ美瑛営業所の瀧野駿介氏のほか、同社常務執行役員営業本部副本部長兼業務企画統括部部長の大森広樹氏、同社市場品質部部長兼ビジターセンターセンター長の渡邉邦弘氏、クボタ農機国内企画部マーケティング推進課の井上涼太郎氏らに同行頂いた。



なお、クボタでは、今回の取材について、下記の通り動画を作成、公開している。
記事には掲載されていない部分もあるので、必見だ。







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