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新稲作検討会 中間成績検討会 野菜の機械化一貫体系へ 

新稲作研究会は12日、令和4年度中間検討会を開催し、「野菜の機械化一貫体系について」をテーマに中間成績の発表などを実施。冒頭、丸山清明会長が挨拶し、「食の外部化などで野菜の加工・業務用が大半を占め、国産野菜のシェアを増やすべく機械化一貫体系の導入による省力化が課題となっている」などと述べ、一層の野菜の機械化推進に期待を示した。

 新稲作研究会は、令和4年度に野菜生産の機械化に関する委託試験を全国で13課題実施している。当日はその中から4課題(▽粘質水田転換圃場におけるレタス安定生産のためのアッパー整形ロータリともみ殻施用による土壌物理性改善技術の開発▽水稲跡タマネギ直播栽培の機械化体系実証▽キャベツの溝植え機能付き移植機の実用化促進と機械化体系の確立▽機械化による丹波黒大豆系エダマメの省力収穫体系の構築)の中間成績が報告された。
 鹿児島県農業開発総合センター園芸作物部農機研究室の大園賢志郎氏は、「キャベツの溝植え機能付き移植機の実用化促進と機械化体系の確立」について紹介。目的は、畝天面に溝を切って溝底に定植し、活着までの強風避けや結球時の倒伏を抑制する溝植えを行うにあたり全自動移植機(PW10)をベースに溝切り機能を追加した移植機の実用化促進と機械化体系の確立。溝植え機能付き移植機は、ベース機に畝天面に溝を切る溝切り装置を取り付け、溝切りと移植を一工程で行う。溝植えの移植は9割以上が正常に植え付けられ、平植えと同等程度だったが、僅かに埋没する苗が多くみられた、とし、苗の大きさと移植精度の関係も検討するなどと報告。また試験場内と実証圃場の機械収穫試験を実施し、作業時間や収穫精度を検証するとした。
 また情報提供として、協力企業のヤンマーアグリジャパンが、輸出作物としても人気が高く、国内、海外で需要が伸びているかんしょの移植機を紹介した。
 閉会では協力メーカーを代表してヤンマーアグリジャパンの石原淳常務が挨拶し、「ヤンマーアグリは農業を食農産業に発展させる、をビジョンに掲げ、畑作・野菜作や密苗などトータルソリューションを展開し、スマート農業の取組みも計画的に進めている。野菜の機械化一貫体系については、加工ストッパーを追加した汎用野菜移植機PH1,Aや、当研究会の成果を反映したブロッコリー収穫機をマイナーチェンジするなど、野菜機械の拡充、改良に取り組んでいる。収益向上とニーズに応えた関連機械、サービスの拡充に取り組んでいきたい」と述べた。

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