勢い増す農産物輸出 10月時点で1兆円超 25年2兆円目標前倒せるか

農林水産物・食品の輸出の好調が続いている。農水省輸出・国際局がまとめた11月29日時点の最新の数値である1―9月の累計では9966億円となった。また、22日の野村農相の定例会見で、10月単月の輸出が食料品のみで1069億円となったことを明らかにされており、10月時点で1兆円を超すことは確実な情勢だ。野村農相は「まだ伸びしろはあり、ある程度の数値を期待できる」との見方を示している。
こうした状況を後押ししている要因の一つが、政府による各種支援だ。
今年5月に公布された改正輸出促進法では、オールジャパンで輸出先国・地域のニーズ調査やブランディング等に取り組み、市場開拓等を行う品目団体の創設が法制化。10月31日には認定団体の初回認定が行われ「全日本菓子輸出促進協議会」「日本木材輸出振興協会」「日本真珠振興会」の3団体が認定を受けた。今後他の品目でも認定が進む見込みだ。このほか、直近では12月5日に、「中東地域への食品輸出拡大に関するセミナー」も開かれる予定だ。
一方で、課題として依然として東日本大震災以降の輸出規制を続けている国・地域がある点が上げられる。一部の都県を対象に輸入停止しているのが、香港、中国、台湾、韓国、マカオの5カ国・地域。加えて、EU、EFTA(アイスランド、ノルウェー、スイス、リヒテンシュタイン)、仏領ポリネシア、ロシアの7カ国・地域で一部または全ての都道府県を対象とした検査証明書を要求している。こうした輸入規制の緩和に向け、前述の野村農相の定例会見では、輸出先トップである中国に対し、日中首脳会談で岸田首相が早期撤廃を求めたことに対し受け止めを問われた。野村農相は「新潟県産米については、輸入停止が解除されたが、その他はまだ検査証明その内容が合意に至っていない。肉については、鹿児島や宮崎の食肉処理場などの視察も行われており、事務レベルでは進んでいるが、それ以上(レベルが)上がっていかいない状況にある。できるだけ早く解除されるよう取り組みたい」としている。
農林水産物・食品の輸出額の目標について、政府が10月に開いた「農林水産物・食品の輸出拡大のための輸入国規制への対応に関する関係閣僚会議」で、松野官房長官から2025年2兆円目標の前倒しが指示されており、今年の輸出額がどこまで伸びるか注目される。
こうした状況を後押ししている要因の一つが、政府による各種支援だ。
今年5月に公布された改正輸出促進法では、オールジャパンで輸出先国・地域のニーズ調査やブランディング等に取り組み、市場開拓等を行う品目団体の創設が法制化。10月31日には認定団体の初回認定が行われ「全日本菓子輸出促進協議会」「日本木材輸出振興協会」「日本真珠振興会」の3団体が認定を受けた。今後他の品目でも認定が進む見込みだ。このほか、直近では12月5日に、「中東地域への食品輸出拡大に関するセミナー」も開かれる予定だ。
一方で、課題として依然として東日本大震災以降の輸出規制を続けている国・地域がある点が上げられる。一部の都県を対象に輸入停止しているのが、香港、中国、台湾、韓国、マカオの5カ国・地域。加えて、EU、EFTA(アイスランド、ノルウェー、スイス、リヒテンシュタイン)、仏領ポリネシア、ロシアの7カ国・地域で一部または全ての都道府県を対象とした検査証明書を要求している。こうした輸入規制の緩和に向け、前述の野村農相の定例会見では、輸出先トップである中国に対し、日中首脳会談で岸田首相が早期撤廃を求めたことに対し受け止めを問われた。野村農相は「新潟県産米については、輸入停止が解除されたが、その他はまだ検査証明その内容が合意に至っていない。肉については、鹿児島や宮崎の食肉処理場などの視察も行われており、事務レベルでは進んでいるが、それ以上(レベルが)上がっていかいない状況にある。できるだけ早く解除されるよう取り組みたい」としている。
農林水産物・食品の輸出額の目標について、政府が10月に開いた「農林水産物・食品の輸出拡大のための輸入国規制への対応に関する関係閣僚会議」で、松野官房長官から2025年2兆円目標の前倒しが指示されており、今年の輸出額がどこまで伸びるか注目される。