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ササキの超耕速アクティブロータリー 規模拡大に自信 際立つ砕土性・作業能率

全国トップクラスの品質と生産量を誇る兵庫・淡路島のタマネギは、土壌のきめ細かさが形や生育に影響する。南あわじ市でタマネギを栽培する武田知大さん(29歳)は今年5月、ササキコーポレーション(青森県)の超耕速アクティブロータリー「ACE192R」を導入。砕土性の高さと耕うん速度に大満足。「これで来季は作付面積を拡大できる」と胸を張る。

 瀬戸内海特有の温暖な気候に恵まれた淡路島。米作りを終えた田でタマネギや葉物野菜を栽培するのは、昔から行われている農法だ。
 就農4年目の武田さんは、タマネギを7反半のほかレタスを1町2反、キャベツ2反、スイートコーン4反、WCS(飼料用稲)2町、但馬牛の繁殖を家族4人で営む。淡路島に多い典型的な複合農家だ。
 ある時、ネットでササキコーポレーションの超耕速シリーズ「アクティブロータリー」の動画に目が留まった。あっという間に耕うんが終わるスピードと作業性の高さに「本当だろうか」と目がくぎ付けになった。
 展示会に足を運び、昨年冬には岡山営業所の営業マンが実機を持って淡路島まで駆け付けてくれた。早速試しに使ってみると、硬かったほ場の土がサラサラに。タマネギは定植時、土壌がこなれている方が生育がいい。「土を細かくしたい」と考えていた武田さんは「自分の考えに合った機械だ」と感じた。
 特に気に入っているのが爪の形状。一般的な耕うん爪は反転を重視し、長く先が丸まった曲線状なのに対し、ササキのロータリーに使われている幅広爪は曲げ角度が45度近く、角がとがった特徴的な形をしている。武田さんは「砕土にはこの形が最適。土をかき上げて反転するし、予想以上の仕上がりになる。それなのに摩耗が少ない。爪数が少ないのにこれだけ仕事するとは」と感心する。
 武田さんは、幅190㎝のアクティブロータリーを45馬力トラクタに装着している。カバー内部は土が付着しにくいウェーブラバーとステンレスカバーがあり、ウェーブラバーは内部で土が当たることで振動し、付着した土が抜ける。内部の土の抱え込みが少ないためパワーロスがなく、作業性がアップする。最高速度5.5㎞/時まで出せる実力を備えるが、武田さんは「深くゆっくり丁寧に耕うんしたいから、0.8~2.0㎞程度の速度にしている」という。
 導入前は、土を少しでも細かく砕土しようと2度耕うんをかけたり、ゆっくりと0.8㎞の速度でトラクタを走らせたりしていたが、「今は1.2㎞でPTOの回転数を30~40%減らして走らせても、よりきれいな仕上がりになる。トラクタの燃費もいい」と喜ぶ。一日にこなせる面積が増え、帰って家族と過ごす時間も増えた。
 西日本でも多く導入されている同機だが、淡路島での導入は初めて。ササキ営業マンは「スピードアップにより作業性を高め、低コスト農業の実現に少しでもお役に立てたら」と期待する。
 武田さんは、稲以外の全ての作物にこのロータリーを愛用している。「来季はタマネギの作付面積を7反半から1町2反に拡大する。水分量や粘度など自然条件に左右される土壌だが、このロータリーがあればいける」。稲作にも使いたいと、同じく超耕速シリーズの代かき機「マックスハローエース」も最近注文した。
 機械が好きで、〝淡路島のともちゃん〟のネームで農機の動画を発信する。もちろんアクティブロータリーもアップしており、「愛着のある機械のことを知ってもらいたい」と話す。

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