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カメムシ、いもち警戒 水稲の病害虫発生予報

農水省は20日、「令和4年度病害虫発生予報第5号(水稲特集)」を発表した。
 斑点米カメムシ類の発生が、北海道、北東北、北陸、東海及び中国の一部の地域で多くなると予想。北海道、岩手県、石川県、愛知県及び島根県から注意報が発表されている。本虫類による被害の程度は、出穂期、水田への本虫類の侵入量、カメムシの発生種の構成等によって異なるため、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に、水田の観察を行い、防除を実施する。なお、本虫類は、水田周辺の雑草に生息し、出穂期になると水田に侵入し穂を加害。このため、水田周辺雑草の除草は本虫類の発生量の抑制に効果的だが、出穂期直前の除草は、本虫類の水田への侵入を助長し被害を増加させるおそれがあるため、出穂期の10日前までに完了する。
 いもち病の発生が、中国及び南九州の一部の地域で多くなると予想されており、山口県から注意報が発表されている。今後、断続的な降雨がある場合には本病が急激に発生するおそれがある。また、葉いもちの発生が多く、上位葉に葉いもちの病斑が見られる場合は、葉いもちから、穂いもちへの移行が懸念される。都道府県の発表する発生予察情報等を参考に、水田の観察を行い、本病の発生状況に応じて穂いもちに移行しないように防除を実施する。なお、一部の薬剤に対して耐性菌が発生しているため都道府県の発表する発生予察情報等を参考に効果的な薬剤防除を実施する。
 イネミズゾウムシの発生が、北陸の一部の地域で多くなると予想。都道府県の発表する発生予察情報等を参考に、水田の観察を行い、本虫の発生が多い場合は本田防除を実施する。
 ニカメイガの発生が、北東北、北陸の一部の地域で多くなると予想。本虫は局所的に多発する場合があるため、本田の観察を行い、発生状況に応じて適期に防除を実施。
 縞葉枯病(ヒメトビウンカ)の発生が、中国及び四国の一部の地域で多くなると予想。本病は、ヒメトビウンカによって媒介されるウイルス病であり、経卵伝染により次世代もウイルス媒介が継続するため、当該虫を対象とした防除を実施する。
なお、当該虫の防除を実施する場合は、薬剤抵抗性の発達を助長しないよう、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に同一系統の薬剤の連用を避けるなど、薬剤を適切に選定する。
 トビイロウンカについて、一部の地域で本年も平年より早い時期からの本虫の誘殺が確認されている。今後の気象条件の推移によっては、一昨年同様に発生が拡大することが懸念されるため、地域の発生状況を把握しながら、タイミングをとらえた適切な防除を実施する。
 スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)が、一部の地域で発生。本虫は、田植え直後の葉や茎が柔らかい時期に水稲を加害する。収穫後の防除として、発生予察情報等を参考に、石灰窒素の散布や冬期の耕うん等による殺貝を実施する。

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