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十勝指導農業士会・津島会長に聞く 農業の魅力をPR スマート技術も積極導入

北海道は、冬期の自然環境は厳しいものの、全国の約4分の1の耕地面積を活かし、地域ごとに異なる気候や土地条件に合わせて、多様な農業生産が展開されている。同道指導農業士制度は、昭和46年に創設された。道内のうち、十勝平野は小麦、ばれいしょ、てんさい、豆類の輪作を中心とした畑作地帯。十勝指導農業士会の会長で、音更町の津島農場で前記の畑作4品と加工用スイートコーンなどを作付けしている津島朗氏(61歳)に話を聞いた。

 ――十勝指導農業士 会について。
「現在の会員は48名で、経営は様々。畑作専業、畜産専業、野菜と畑作の複合経営、6次産業化を進めている方もいる。活動のメインは研修生の受け入れと担い手への助言。夏は多種多様な経営を現地視察。冬は講師を招いて講演会や、パネルディスカッションなどを実施している」
 ――加盟している農 家の現状について。
「コロナ禍で人流がなくなり、6次化に取組んでいる方は打撃を受けている。また、物流の混乱で、大豆や小麦、じゃがいもなど、輸入量の多い品目が不足し、増産を要請されている。世界の動きを知ることが、農業では重要だと感じている。私のところの加工用スイートコーンで言えば、家庭向けカップスープの需要は高まり、メーカーから増産要請される一方、業務用メーカーからの受注は減少」
 ――十勝農業の現状 と課題について。
「6次化に取組む方も増えているし、畑作では大規模経営が増加。後継者不在で農業者が減少するなか、個人でも法人でも残った人達が規模を拡大している。また、以前は気温が30℃以上になるのは年に1回あるかないかだったが、昨年は37℃が2回もあった。異常気象のなか、集中豪雨で土壌流亡も起こる」
 ――後継者不足とい った課題への取組。
「農業の魅力、やりがい、楽しさをPRすること。夫婦や親子がいつも一緒にいられるのも農業の魅力の一つ。天気に合わせて仕事をするため、土日に休みを取れないが、作業が順調なら、スムーズに終わらせて休日が取れる。自分次第というところが醍醐味。また、パン用の小麦を友人にプレゼントし、『おいしかった』と言われるのも嬉しくて楽しい。講演を依頼されることもあり、そんな魅力を伝えるようにしている」
 ――津島会長ご自身 の経営。
「3代目で、経営面積は120ha。小麦、てんさい、ばれいしょ、豆類、加工用スイートコーン、ニンジンを作付けしている。家族経営なので、家族で作業計画を立てる。最初に天気予報をホワイトボードに書き、次に書くのが家族の行事。その間に作業計画を入れる。雨などで作業が終わらない時は、パートさんを入れて適期作業が完了するよう進めている」
 ――スマート農業への 取組は。
「GPSを用いた自動操舵システムを導入している。春から播種作業が始まるが、整地、肥料散布、植付けと、最低でも3台のトラクタを同時に動かす。以前は熟練のオペレータが必要だったが、自動操舵なら、初心者でも誰でも精度の高い作業ができる。省力化、軽労化に繋がる革命だと思う」
 ――『手ぶら農業体 験』などの実施。
「観光協会と連携して、十勝川温泉の宿泊客を対象に行っている。また、コロナ禍前は修学旅行生を受け入れていた。民泊した大阪の高校を訪問した時は、本当に喜んでくれて感動した。1泊しかしていないが、一緒に挨拶して、ご飯を食べて、作業することが、新鮮に感じられたのではないか。それができるのが農業。ライフスタイル自体が健康になっている。そんな農業の魅力を少しでも多くの人達に伝えていきたい」

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