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50周年記念式典開催 令和3年度成績検討会も

新稲作研究会(三輪睿太郎会長)は3月3日、50周年記念式典及び令和3年度成績検討会を東京都港区芝公園のメルパルク東京を主会場にオンライン併催で開催、約340人が参加した。記念式典では三輪会長が関係者に感謝の意を表すとともに功労者に感謝状を贈呈。また新稲作研究会の半世紀にわたる貢献に対し農水省農産局長から感謝状が贈られた。

 記念式典では三輪会長が式辞で「振り返れば当会が発足した昭和47年直後からオイルショック、大冷害‥、未曾有の東日本大震災など様々のことがあった中、農政改革も行われ劇的な50年だった。本会は自脱型コンバイン、植付けから刈り入れまでほぼ完全な稲作機械化一貫体系の確立、また無人ヘリによる防除など昭和47年の設立以来、全国の都道府県から公募した約30課題につきヤンマーアグリ様から研究用の機材の提供を受け、第一線の本研究会の委員が現場の試験に寄り添う形で成果を積んできたものと認識している。研究者、関係者の皆様に深く感謝している」と述べた。
 次に来賓挨拶。農林水産省から平形雄策・農政局局長、青山豊久・農林水産技術会議事務局長、またヤンマーアグリ・増田長盛社長(渡辺丈取締役が代読)が祝辞。
 平形局長は「需要に応じた生産が最も大きな課題だ。本研究会は稲作栽培のみならず、水田を利活用した麦大豆の研究にも取り組み成果を上げている。直播、密苗、加工用流通野菜‥。我々が進める施策を産学官で一緒になって進めて頂いており感謝している」。
 青山事務局長は「本協会が発足した昭和47年当時は約2割だった田植機がほぼ10年で普及。現在はスマート農業の展開だ。昨年農水省では、みどりの食料戦略を策定した。ここで高い志(2050年までに有機農業25%に拡大、化学肥料30%低減等)を掲げられたのも、本協会が機械除草や側条施肥など持続可能な農業へ研究を進めてきて頂いたためとも思っている」。
 増田社長は関係者に改めて感謝の意を表すとともに「本協会の半世紀を振り返ると初期は稲作の機械化栽培体系技術の確立を主な課題として、近年では大規模営農を支える省力低コスト技術の確立に取り組んでこられた。多くの取組の中でも密苗の普及・定着は日本の稲作を転換させた成功事例の1つだと思っている。また野菜や畜産を中心とした高品質高付加価値農産物の生産供給技術の確立に向けたテーマが増え、野菜ではキャベツやネギの移植機・収穫機の技術、畜産では飼料稲を用いたWCS関連技術や汎用コンバインを用いた子実トウモロコシの収穫方法の確立などで成果を上げた。今後も、機械化が待たれている作物、作業の改革や高効率化を目指したロボット化、ICT化など先端技術を用いた技術開発において本研究会が果たす役割は益々重要になる」と述べた。
 次に功労者表彰。始めに農水省農産局長から新稲作研究会に感謝状。続いて前回の40周年以降50周年までに役員等を務めた37名に三輪会長から感謝状が贈呈された。元副会長・吉田岳志氏、前副会長・雨宮宏司氏、元監事・小林秀夫氏、前監事・西岡聡氏、前事務局長・浅見薫氏の5名が代表して授与された。
 その後記念講演。新稲作研究会の未来に向けて、東京大学名誉教授・神野直彦氏と㈲正八・宮川正和氏が講演した。
    ◇
 午後は5分科会に分かれて成績検討会。第1分科会は大規模水田営農を支える省力・低コスト技術の確立(情報処理等先端技術の活用による高生産システムの確立)の6課題。第2分科会は高品質・高付加価値農産物の生産・供給技術の確立(環境保全を配慮した生産技術の評価・確立)の8課題。第3分科会は高品質・高付加価値農産物の生産・供給技術の確立の8課題。第4分科会は水田を活用した資源作物の効率的生産・供給技術の確立及び環境保全を配慮した生産技術の評価・確立、情報処理先端技術の活用による高生産システムの確立の4課題。第5分科会は情報処理先端技術の活用による高生産システムの確立の7課題。計33課題が発表され、総合討論が行われた。
 また新稲作研究会は50周年記念誌(B4版189頁)を発刊。当日、会員、関係者に配布した。

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