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ササキ 遠隔草刈機を初披露 有明と秋田結び草刈りデモ

ササキ 遠隔草刈機を初披露 有明と秋田結び草刈りデモ

 ササキコーポレーション=佐々木一仁社長、青森県十和田市大字三本木字里ノ沢1―259=は、11月26日~28日、東京ビッグサイトで開かれた「アグリビジネス創出フェア」で電動リモコン作業機『スマモ』をベースに開発中の遠隔草刈機を初披露した。会場から約500㎞離れた秋田県立大学の敷地にある実機を、高速通信網を活用して実演を行い注目を集めた。

  この遠隔草刈機は、「秋田版スマート農業モデル創出事業」の一環として、秋田県立大学や地元企業と共同研究した成果。モニターに映し出される映像を基に、Xboxコントローラーを使用して操作が可能。さらに、「全方位カメラシステム」を採用し、実機の3Dモデルと実映像を融合したリアルタイムの視覚情報を提供。これにより、あたかも現場で直接操作しているような感覚で作業が進められる仕組みとなっている。
 モニターには、刈刃の昇降状況やバッテリー残量など、機械の状態情報が表示され、一目で操作状況を確認可能。また、GPSアンテナも搭載されており、位置情報のマップ表示も可能だ。
 秋田県では、人口減少が進む中、農村部の労働力減少が深刻な課題となっている。土地利用型農業の省力化が進む一方で、草刈りなどの細かな管理作業の効率化が課題とされ、今回の遠隔草刈機の開発は、こうした課題の解決を目指し、場所を問わず作業が可能なシステムを構築することで、農業関係人口の拡大を目指している。
 展示会では、実機によるデモンストレーションが行われ、秋田県立大学内の草刈機が東京の会場から自在に動かされる様子を披露。来場者からは、「高度な技術と実用性の両立に驚いた」といった声が寄せられ、農業分野への活用に期待が高まっていた。
 ササキコーポレーションの甲地重春技術開発部長は、「あと1年間の実証期間でさらなる技術構築を進め、秋田県立大学との連携を深めたい」と語り、今後の進展に意欲を見せた。詳しくは秋田県立大学の「在宅草刈システムサイト」へ(QRコード)。
 また、同会場の農水省のコーナーでは遠隔草刈機のベースとなる『スマモ』の実機を展示。「スマモ」は、狭い場所や低い位置での草刈り作業を得意としているほか、専用アタッチメントを用いることで、現場の状況に応じた多様な作業に対応可能。農水省のブースを訪れた角田秀穂衆議院議員も、『スマモ』の特長に高い関心を示していた。

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