アグリフェアに2500人来場 YAJ関東甲信越が開催
スマート農機体感 直播説明会にも高い関心
ヤンマーアグリジャパン関東甲信越支社(杉山靖彦支社長)は、11月21日と22日の2日間、茨城県阿見町のアグリソリューションセンター関東で展示実演会「ヤンマーアグリフェア2024in茨城」を開催した。最新のスマート農機を来場者に直接体感してもらうことを目的とし、関連メーカー約70社が参加。会場には2500人もの来場者が訪れ、盛況だった。
「ヤンマーが提案するスマート農業」を今展示会のテーマに掲げており、会場入り口では、直進アシスト機能を搭載したトラクタ「YT472」が来場者を出迎えた。同クラスの馬力でも、直進アシスト機能が搭載されたことをPRしつつ、関東地域の農家を対象に、ICT農機やザルビオなどの最新技術を紹介していた。
中小規模農家向けには、トラクタ・コンバイン・田植機の「オールラウンド・トリオ」を提案。大規模農家向けには、同社史上最大出力の138馬力を誇るコンバイン「YH7135」や子実とうもろこし用汎用コンバインの展示が注目を集めていた。
また、収量・品質の安定化を支援する可変施肥対応の田植機「YR8DA」や収穫量情報を取得できるコンバイン「YH6115」など、スマート農業を推進する技術も来場者に向けて披露された。
特筆すべきは、新たな取り組みとして開催された「直播栽培説明会」だ。育苗・田植を省力化できる「湛水直播」や、労働負担軽減と効率的な規模拡大を実現する「乾田直播」の技術が紹介され、2日間で4回実施された説明会には定員を大幅に超える来場者が押し寄せる会があるなど、直播に対する関心の高さが伺えた。
さらに、草刈機の実演も行われ、45度の急斜面での作業を想定したラジコン草刈機「YW500RC」が実演展示。協賛メーカーも、ロボット草刈機や乗用草刈機の提案に力を入れ、高まる草刈りの需要に対して多様な農機の魅力をアピールした。
そのほか、トマトやイチゴの水管理を効率化する「NSP栽培装置」や果実の糖度とサイズを測定する「連続選果機ひかり庵」など、農業の周辺技術も大きな注目を集めた。
杉山支社長は、「米価の高騰をうけ、お客様の購買意欲が高まっていると感じる。農地の集約化が進む中で、より効率化の技術が求められており、直播栽培の説明会が好評だったのが特に印象に残った。今後も農家のパートナーとして様々な提案を行っていきたい」と語った。
その他、ジョンディアの「JD6Rシリーズ」や高速作業機の展示、トラクタの転倒角度の体験コーナーも用意して、安全対策を啓発する活動など、多角的な内容で来場者の関心を惹きつけ、活気ある展示会となった。