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クボタグループ 果樹栽培スマート化 米国スタートアップ買収

 クボタ(北尾裕一社長、大阪市浪速区敷津)と北米機械事業統括会社であるKubota North America Corporation(アメリカ合衆国テキサス州、以下、KNA)は、画像解析技術とAIにより、果樹の生育状況を把握し、収穫適期・収穫量を予測するサービスを手掛ける米国のスタートアップ企業 Bloomfield Robotics,Inc.(以下、Bloomfield社)の株式を取得し、KNAの子会社とした。

 Bloomfield社は、自社開発した専用のカメラで果樹の画像データを撮影し、その画像データをAIで解析して、ブドウやブルーベリーなどを栽培する果樹農家の効率的な作業を支援するSaaS(Software as a Service)ビジネスを手掛けている。
 同社のカメラをトラクタ等に取り付け、走行しながら果実の色や成熟度、大きさといった作物の状態をクリアな画像データとして収集し、AIで解析することで収穫適期や収穫量を予測する。高速走行時の撮影にも対応し、また影や反射などが生じやすい太陽光の下でも正確な画像を取得できること、また大量の植生データ(作物の成長過程のデータ)に基づいたAIモデル等の活用による高精度な予測が強み。果樹農家は本サービスを利用することでより効率的な作業が可能となり、最適なタイミングでの収穫による収穫量向上や適切な人員配置によるコスト削減を実現できる。
 果樹、野菜、ナッツなどスペシャリティクロップと総称される作物の栽培は、穀物の栽培と比較して農作業の機械化・自動化が進展していない。そのためデータと作業ロボット等を組み合わせた、革新的なソリューションは、同社が注力する市場の一つだ。
 今回のグループ会社化により同社グループは、Bloomfield社の持つSaaSビジネスの知見やデータ活用のノウハウを取り入れるとともに、トラクタやスプレイヤーなどの農業機械と組み合わせた精密農業を実現し、スペシャリティクロップ市場におけるソリューション事業の創出を加速させていく。
【Bloomfield社】▽代表者=Mark DeSantis(CEO)▽本社所在地=米国ペンシルベニア州ピッツバーグ▽設立=2018年▽事業内容=画像解析技術とAIを活用した植生モニタリングサービス提供。

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