ロボット大賞 農水大臣賞 アイガモロボ 優秀賞にクボタ無人ロボコン
農水省は9月11日、第11回ロボット大賞の受賞者を公表した。
ロボット大賞は、我が国のロボット技術の発展やロボット活用の拡大等を促すため、特に優れたロボットや部品・ソフトウェア、それらの先進的な活用や研究開発、人材育成の取組などを表彰する制度で日本機械工業連合会、経産省その他関係者との共催で実施。農林水産業・食品産業分野を含む各分野において、農林水産大臣賞を含む6つの大臣賞が表彰される。
今回の農林水産大臣賞にはNEWGREEN(旧・有機米デザイン)が開発、井関農機が販売を行う「アイガモロボ」が、優秀賞(農林水産業・食品産業分野)にはクボタの無人ロボットコンバインがそれぞれ選ばれた。
アイガモロボは化石燃料や化学農薬、人の手を使わずに自動で走行する水田抑草ロボット。農研機構との実証実験では、収量が1割増加し、除草工数が6割削減された。特に有機農業に取り組む農業者からの期待が高く、2023年には、500台を製造・販売し、完売。また、G7農業大臣会合で展示された他、中国やベトナムでの実証実験が開始されるなど、国内外から注目を集めている。さらに、今後10年間で数万台の販売を計画している。今回の受賞は、世界初の自動水田抑草ロボット実用化であるという点、全国広範囲に導入実績があるとともに、中国、ベトナム、フィリピン、カナダなどからも要望を受け、現在各国で実証実験を開始している点が評価されたほか、改良を加えた安価版も既に開発済みで来年発売予定であるという点から、将来性についても高く評価された。加えて、ロボットの販売と同時に、生産された有機米を買い取るというビジネスモデルも展開し、実績を出していることも評価された。
一方、無人ロボットコンバインは、稲や麦の収穫作業を自動で行う業界初の無人ロボットコンバイン。2024年1月に販売を開始し、有人監視下での無人走行に分類される。先進技術と制御技術を駆使し、圃場形状マップの自動作成や走行ルート設定、タンク満杯時に排出位置への自動移動などの機能を備える。また、農業の担い手の高齢化や人手不足に対応し、効率的な農作業を可能にすることで、農業経営の基盤強化と食料安全保障への貢献が期待できる。
同機について、これまで技術的難度が高いとされてきたロボットコンバインの無人化を実現したことが評価された。コンバインは、特に安全性の確保に課題があり、有人監視下での無人走行は困難であったが、AIによる人の検出技術等、先端技術と制御技術により、これらの課題を克服し、業界で初めて量産に成功した。また、人が行っている作業方法を制御技術によって再現し、熟練オペレータ同等の高い作業能率を実現している。さらに、水田の主要3機種(トラクタ、田植機、コンバイン)の無人ロボットが出揃ったことで、無人ロボット農機による一貫作業体系が可能となり、農業がより効率的で持続可能になることが期待される。
なお、表彰式及び受賞ロボットの合同展示は9月18~20日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開催されるJapan Robot Week 2024の会場内で行われる(表彰式は18日10時30分から)。
ロボット大賞は、我が国のロボット技術の発展やロボット活用の拡大等を促すため、特に優れたロボットや部品・ソフトウェア、それらの先進的な活用や研究開発、人材育成の取組などを表彰する制度で日本機械工業連合会、経産省その他関係者との共催で実施。農林水産業・食品産業分野を含む各分野において、農林水産大臣賞を含む6つの大臣賞が表彰される。
今回の農林水産大臣賞にはNEWGREEN(旧・有機米デザイン)が開発、井関農機が販売を行う「アイガモロボ」が、優秀賞(農林水産業・食品産業分野)にはクボタの無人ロボットコンバインがそれぞれ選ばれた。
アイガモロボは化石燃料や化学農薬、人の手を使わずに自動で走行する水田抑草ロボット。農研機構との実証実験では、収量が1割増加し、除草工数が6割削減された。特に有機農業に取り組む農業者からの期待が高く、2023年には、500台を製造・販売し、完売。また、G7農業大臣会合で展示された他、中国やベトナムでの実証実験が開始されるなど、国内外から注目を集めている。さらに、今後10年間で数万台の販売を計画している。今回の受賞は、世界初の自動水田抑草ロボット実用化であるという点、全国広範囲に導入実績があるとともに、中国、ベトナム、フィリピン、カナダなどからも要望を受け、現在各国で実証実験を開始している点が評価されたほか、改良を加えた安価版も既に開発済みで来年発売予定であるという点から、将来性についても高く評価された。加えて、ロボットの販売と同時に、生産された有機米を買い取るというビジネスモデルも展開し、実績を出していることも評価された。
一方、無人ロボットコンバインは、稲や麦の収穫作業を自動で行う業界初の無人ロボットコンバイン。2024年1月に販売を開始し、有人監視下での無人走行に分類される。先進技術と制御技術を駆使し、圃場形状マップの自動作成や走行ルート設定、タンク満杯時に排出位置への自動移動などの機能を備える。また、農業の担い手の高齢化や人手不足に対応し、効率的な農作業を可能にすることで、農業経営の基盤強化と食料安全保障への貢献が期待できる。
同機について、これまで技術的難度が高いとされてきたロボットコンバインの無人化を実現したことが評価された。コンバインは、特に安全性の確保に課題があり、有人監視下での無人走行は困難であったが、AIによる人の検出技術等、先端技術と制御技術により、これらの課題を克服し、業界で初めて量産に成功した。また、人が行っている作業方法を制御技術によって再現し、熟練オペレータ同等の高い作業能率を実現している。さらに、水田の主要3機種(トラクタ、田植機、コンバイン)の無人ロボットが出揃ったことで、無人ロボット農機による一貫作業体系が可能となり、農業がより効率的で持続可能になることが期待される。
なお、表彰式及び受賞ロボットの合同展示は9月18~20日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開催されるJapan Robot Week 2024の会場内で行われる(表彰式は18日10時30分から)。