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サタケ SILKレディに聞く 女性の力を活かす ジェンダーフリーの働き方

サタケ SILKレディに聞く 女性の力を活かす ジェンダーフリーの働き方

 サタケ=松本和久社長、広島県東広島市西条=では近年、女性営業職の活躍に目を見張るものがあるという。そこで本紙では同社の炊飯プラント部の精鋭販売部隊『SILKレディ』の皆さんに、仕事へのモチベーションと今後の展望などを聞いた。地に足のついた彼女たちの考え方に、しなやかに現場に溶け込む逞しさと軽やかさを感じた。と同時に、彼女たちを見守りながら、これからの女性活躍の方向性を模索する上司の熱い思いを感じた。

  インタビューに先立ち、プラント事業本部炊飯プラント部の能登正紀部長が出先からオンラインで、同本部が誇るSILKレディへの思いを語った。
 「SILKレディはとにかく優秀です。得意先から引き抜きの誘いがあるほどです(笑)。彼女たちにはその能力を活かしてサタケで働き続けて欲しいと思っています。しかし、残念ながら、サタケには子育てしながら営業職で働き続けている女性社員はまだまだ少ないのが現状です。男女平等と言いながらも、家事や子育ての場面では、女性に責任と負担が大きいからです。そこで、優秀で将来を嘱望されながらも3人目の出産で両立が困難になったため、2年前に退職した白土麻実さん(敏腕営業)に声を掛け、アルバイト契約で営業のバックヤードをテレワーク(通勤不要)で担当してもらうようにしました。サタケとしては初めての試みです。彼女には子育てが一段落したら、また復帰して働いてもらえたらと考えています。ジェンダーフリーの働き方、女性が売りやすい商品というのはこれからの時代の要請にかなったものだと思っています。彼女たちの中から、サタケ初の女性役員が出てくれたら嬉しいですね」。
 その後、春田裕司炊飯プラント部次長兼営業課長が引継ぎ、同部の概要を説明した。現在、同部営業課には広島に2名(うちアルバイトの女性1名)、東京には春田次長含め7名。うち女性は、今回インタビューを受けて頂く中﨑由佳さん(営業課主査)、廣田佳菜子さん(営業課主務)、部谷(へたに)咲希さん(営業課主務)の3名。基本的に彼女たちは炊飯機の更新や炊飯指導など新工場建設などの際に提案・推進活動を行う。相手先は主にコンビニエンスストアー、スーパーマーケットなどの炊飯工場を所有するベンダー。
 春田次長は「まずはこの中から営業課の課長を育てたいと思い育成中だ」と話した。

 

 SILKの魅力どう伝える

  ――SILKの炊飯プラントは提案(販売)しやすい商材ですか?
中﨑「導入時は他社に比べ高価格で、コスト的にはハードルが高いですが、〝加圧〟と〝IH〟という性能がもたらす高品質と、プラント全体が非常に省スペースであることがトータルのコストダウンに繋がるという点でお客様の経営に貢献できます。また昨今は企業にSDGsが強く求められますが、IHは弊社にしかない技術です。これをお客様への経営貢献としてお勧めしています。特にCO2の排出量を削減できるという点でSDGs13番に対応しており、ここを訴求ポイントにしています」
部谷「経営者が現場に近い方の場合、求めるのは圧倒的に作業環境です。その点、SILKはIH。ガスの炊飯プラントだと夏場は、エアコンを入れても40℃は超えます。それがSILKだと25℃くらいでキープでき、さらに冷房費も抑制できます。また精米ラインも持つサタケの場合、集塵も当たり前で、クリーンで労働環境が良い。人手不足の中、喜ばれます」
 ――提案活動をしている中で難しさを感じるのはどんな時ですか。
部谷「ご飯は〝食べるもの〟なので、美味しさの感じ方には個人差があります。いかにそのギャップを埋めるか、認識をマッチさせ、完成形はこれだというものを作り上げていく過程が難しいと感じています。導入を検討いただくときに、炊飯機を持ち込み、白いご飯、炊き込みご飯などパターン別に、最適な炊き方を営業と技術担当が調整しお客様と一緒になって作り上げていきます。それがギャップを埋めるという作業で、十分に納得して頂ければ契約に結び付きます。また、私たちが販売する先(中食業界)は冷めた時や時間が経っても美味しいということが重要です。SILKはその場面での評価には絶対の自信があります」
 ――女性営業職について、どう思いますか?
廣田「男性も女性も炊飯に関しての知識量や関心度に差はありません。ご飯ソムリエの資格も取らせて頂いています。私が炊飯部門に配属された理由に、得意先には調理師の女性が多いということもあったようですが、実際には私が配属後、得意先で関わってきたのは9割以上が男性でした。ただ、営業活動の中で女性であることが優位だと感じる場面はあります。まず、女性は珍しいので名前と顔を覚えて頂ける。女性だから機械は苦手という固定観念をお持ちの方が多いので、普通に説明しても感心して頂けることがあります」
 ――女性が仕事をするうえで壁となることは何でしょうか。
中﨑「子供が急に熱を出した時など、一番に対応しなければならないのはお母さんというのは、よく聞きますね。でもこれも家庭環境、パートナーの状況次第。うちの場合は、夫に連絡が来て夫が対応してくれています。仕事をしていく上では私は恵まれた環境だと思っています。ただ白土のようにお子さんが3人いて、夫も非常に忙しいという人もいます。そういう場合はフルリモートという形で貢献頂いています。一方、私たち営業は今やるべきことに追われます。やりたくても手が回らない、所謂〝未来の種〟になるような業務を白土に頼めるのは非常に有難いです。私たちは、上司がそのようなことにもすごく理解があるので助かっています」
 ――皆さんも、今後、家庭環境が変わることもあるでしょう。そんな中でもチームで支えあって仕事を続けてほしいと上司の方はお考えのようです。
中﨑「今の環境だったら、子供が小学生になっても何とかやっていけると思っています。ただ、小学校に上がった時、また塾に通い始めた時など必要な時に、時差出勤やテレワークを活用し乗り切りたいと思います。一方で他の同僚への負担が重くなるのは良くない。それこそ離職の原因にもなってしまいます。ただ、子供がもう少し大きくなれば海外出張とかも可能になるでしょうし、お返しすることもできると思っています。今、日本では女性に社会進出しろという流れですが、まだまだ日本中でそのような体制は整っていません。サタケの炊飯プラント部という小さな環境の中で、白土の件は小さいけれど大きな一歩だと思います。けれども、この問題はそんなに簡単ではないと考えています。ただ、この仲間たちに出会えたのは本当に幸せなことだと思っています」。

 

 無理なく子育ても仕事も

  白土麻実(しらつち・あさみ)さんにはオンラインで話を聞いた。
 白土さんは2012年、サタケ入社。22年まで広島本社で炊飯プラント部の営業職として活躍してきた。退職の理由は2人のお子さんを保育園に預けながらの高速道路通勤(約1時間)が大変だったため。3人目を出産後(退職から1年後)、SILKレディたちの熱いエールを受け、サタケでも初めての〝リモートでアルバイト〟の形態で復職した。現在34歳。7歳・4歳・2歳の子育てをしながら、炊飯プラント部の強力なバックヤードとして勤務している。
 今の働き方について尋ねると「非常に働きやすいです。家族一人ひとりと関わる時間が持て、ちゃんと向き合えている中で、精神的に落ち着いて仕事ができています。4月からは上の子が小学校に入りますが、勤務時間を都度相談しながら、継続して働ける環境を整えてもらっています」と。
 また今後の展望を聞くと「まずは子供が手離れしたら、サタケに恩返ししたいです。またサタケにも結婚や出産という未来と仕事の両立に不安を感じている女性社員もいるかと思います。私の働き方が、後進のライフステージに応じた働き方やキャリアアップを断念せずに仕事を続けられる道に繋がっていくキッカケとなれるよう、私がしっかりと実績を残さなければと思っています」と頼もしかった。

 

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