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アグリテクニカで新技術 グループの魅力 Let's Talk!

アグリテクニカで新技術 グループの魅力 Let's Talk!

 〝On Your Side〟示す

クボタ=北尾裕一社長、大阪市浪速区=は、ドイツ・ハノーバーで開催した「アグリテクニカ2023」に出展。クボタグループ各社(クボタ、グレートプレーンズ・クバンランドグループ)の最新製品を披露したほか、中央の〝クボタグループソリューションハブ〟でクボタグループの新技術やソリューションを披露。グループとして進む道を紹介した。

 クボタグループが出展したのはホール5。パビリオンの大半を占め非常に大きな存在感を示していた。
 その中で社員や協力ディーラーは〝Let's Talk〟を合言葉に積極的に来場者に声をかけ、クボタグループの魅力を説明。クボタが掲げる〝On Your Side〟の姿勢を示した。グループ各社の展示機や注目製品については次の通り。
【クボタグループソリューションハブ】CO2削減の観点から電動トラクタ、電動乗用芝刈機、電動建機といった電動製品を展示。また、アグリロボトラクタ、TIMスプレッダー、ドローン収穫機(Tevel)、果実の生育状況判定システム(Chouette)、FarmCentre、播種機、水素エンジン、ハイブリッドエンジンなどを展示した。
【KBT(Kubota)】トラクタ28台(乗用芝刈機、ユーティリティビークル含む)。電動製品は、高いシェアを持つコンパクトトラクタ、芝刈機、建機のセグメントで活躍できる製品を用意。それぞれ従来のエンジン搭載機種と同等の作業が行えるコンセプトで開発した製品を披露。
【グレートプレーンズ】播種機3台、土耕機2台。水分含有量や温度などの土壌データをリアルタイムで測定するトゥルービュー機能と、トラクタキャビン内からインプルメント操作が可能なインプルメントコマンドシステムを搭載した土耕機「Terra Max及びTurbo Max」を展示。トゥルービュー機能によるセンシング結果は、土質に応じた耕うん作業の最適化だけでなく、後工程の播種マップ作成にも活用できる。
【クバンランドグループ】播種機10台、土耕機8台、機械除草機3台、農薬散布機5台、肥料散布機7台、牧草作業機27台。中でもトウモロコシの播種時に正確に種子の真横に肥料を散布するPUDAMAシステムを搭載した真空播種機(Optima F)は、従来の側条施肥と比較し、少なくとも25%元肥を低減できることがケルン応用科学大学の研究者によって証明されており、持続可能で省資源な農業を実現する革新的技術として紹介。
 ブースのポイントはクボタグループソリューションハブ。クボタグループの最新技術やイノベーション、将来の進む道を紹介するために、各ブランドの展示とは別枠で中央に特設ブースを設置。「サステナビリティ」「オートメーション」「イノベーション」「コネクティビティ」「エフィシエンシィ」の5つのテーマを設定して特定の時間にライブショーを行った。
 「サステナビリティ」では電動製品、水素エンジンなどを展示し、CO2削減のためのソリューションを披露。電動コンパクトトラクタは2023年から、電動芝刈機は2024年から市場投入することを紹介。「オートメーション」では自律制御技術の一つとして、トラクタの3点リンク高さ自動調整機能を備えたTIMスプレッダー「DSX―W GEOSPREAD」を展示。センサーで計測したホッパー内の肥料重量をもとに、スプレッダーが水平姿勢を維持できるようトラクタと相互制御を行うことで、散布精度向上と共に肥料の散布ムラや重なりを防止するだけでなく、オペレータはトラクタ操作に集中でき、作業の効率化にも貢献する製品として説明した。
 「イノベーション」ではカメラ映像で果実の生育状況や病害状況をAIで判断し、適切な農薬散布量を提案するシステム「Chouette」や、クボタが出資を行っているTevel社の自動果樹収穫機を紹介・実演。自動果樹収穫機はAI技術を活用した高度な機体制御及び果樹検出技術により、有線ドローンを用いて果樹収穫を行う。ドローンはAIで自動的に成熟した果実を見つけて収穫し、台座のカゴに運ぶ。収穫の自動化は、世界各国で果樹園の労働力不足が深刻になる中、農家の課題への解決策として、クボタが着目するソリューションで、ドローン自体はTevel社の製品。「コネクティビティ」ではクボタのFarmCentreというデジタルプラットフォームなどを紹介。
 「エフィシエンシィ」ではクバンランドグループやグレートプレーンズ社のPUDAMA、ACCU―SHOTを紹介し、播種時に適切な量の肥料を種子の傍に散布でき、肥料散布量の削減ができる点を解説した。
 この他、昨年クボタグループに加わったGianni Ferrari社製品も展示。欧州の芝刈機市場ではプロ向けやハイエンドコンシューマー向けにセンター集草式フロントモアの需要があり、同社はそのパイオニア。センター集草式フロントモアは、従来のフロントモアの強みに加えて、刈った草が車体下を通して後方の集草機に送り込むのでコンパクトな車体となり、機動性に優れ効率的な作業が可能に。展示機のFC4―501は、最高馬力のハイエンド機種として展示。
 また、クボタは適切な農薬散布量を定めるシステムと連動したスプレイヤーを展示。クバンランドグループも複数の機械除草インプルメントを出展したほか、新機種タインハロー(Arcadia)を発表。アグリテクニカ2023の主要テーマ「green productivity」に該当する製品として関心を呼んでいた。

              展示したアグリロボトラクタ

           トラクタをはじめ多彩な製品技術を披露した

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