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国際ロボット展 農水省ブースで紹介 井関のロボット農機 ヤンマーの大玉トマト収穫機等

国際ロボット展 農水省ブースで紹介  井関のロボット農機 ヤンマーの大玉トマト収穫機等

井関農機、ヤンマーホールディングス、ササキコーポレーション、NTTeドローンなど14社が出展

2023国際ロボット展(主催:日本ロボット工業会など)が11月29日~12月2日、東京ビッグサイトで『ロボティクスが目指す持続可能な社会』をテーマに開催され、農林水産省もスマート農業ブースを構えた。そこには、井関農機、ヤンマーホールディングス、ササキコーポレーション、NTTeドローンなど14社が出展し『スマート農業は高齢化や担い手不足に対応するとともに、環境負荷低減に役立ち、みどりの食料システム戦略実現のカギとなる』ことを発信した。

【井関農機】

有人監視型のロボットトラクタTJV985と田植機PRJ8を出展。後藤裕一・営業推進部課長が説明。「ロボットトラクタ『TJV985』(QRコード参照)は、作業機の適応にも合わせて3つの作業モードを選べる。①有人監視型R3の『ロボットモード』((1)作業機・ほ場の4隅を登録することにより自動で最適な作業走行経路を成形する。リモコンとタブレットを持ってほ場・トラクタを監視できる位置からスタートボタンを押すことによりほ場中央部と外周の最内周を自動的に作業)②有人監視型R3/有人搭乗型M1の『オートモード』((1)は同、搭乗した状態でほ場中央部と外周の最内周を自動的に作業)③有人監視型R3/有人搭乗型M1の『自動操舵モード』(作業機・基準線を登録することにより自動で最適な作業走行経路を成形。スタートボタンを押すことで直進作業をアシスト)。また、ロボット田植機『PRJ8』(QRコード参照)は使用者の監視下において、リモコン操作での無人作業ができる。ほ場形状の取得は植付けと同時に行うので、空走りが不要。軽労化(疲労軽減)、オペレータ不足を解消、経営規模拡大が可能」。

 

【有機米デザイン】

自動抑草ロボット『アイガモロボ』(QRコード参照)を出展。販売は井関農機。「ロボは使って頂いた方には皆さん大きな効果を実感して頂き、10台、15台と多台数まとめて購入した方もいる。有機米販売も行っているが、今年は1俵(60㎏)2万6500円で350tを仕入れた(昨年は200t、今年は350t)」(産地開発部門マネージャー・田中草太氏)。

 

【ヤンマーホールディングス】

大玉トマト収穫ロボットを出展。「大玉トマトの収穫の難しさをクリアするために①収穫環境を限定し暖房用の温湯菅を走行レールに、また実がなる高さを限定②隠れた茎を画像診断によりディープラーニング③把持機構を改良した」(杉浦恒・ロボティクスグル―プリーダー)。


【ササキコーポレーション】

電動リモコン作業機『SMAMO(スマモ)』(QRコード参照)を出展。「バッテリー1個当たりの充電時間は約2時間。「アタッチメントによって様々な作業ができる。『草刈アタッチ』は、人手では大変な低く狭い場所(果樹園・ワイナリー・太陽光パネルの下)や傾斜地35度までの草刈が可能。『畔草刈アタッチ』は水田の畔上面や法面・傾斜地35度までの草刈りが可能。『際刈アタッチは壁際やフェンス際、木・ポールや太陽光パネルの支柱等障害物の際に生えた草を刈り取ることができる』(営業本部・佐々木攸介氏)。


【NTTeドローン】

高精度な自動飛行が可能となるGNSSモジュールを搭載し、ネットワークRTKを利用することで10㎝単位の高精度自動航行が可能な農業用ドローン「AC101connect」のほか、効率的に農地の作付確認ができるParrot社の空撮用小型ドローン「ANAFiAi」(アナフィエーアイ)とインフラ点検に用いる「Skydio10」を展示した(QRコード参照)。


【農研機構】

小型AI除草ロボットVRS13(スマート除草コンソーシアム:農研機構、みのる産業・NTTコム・NTTドコモなど)と小型自動運搬ロボットを出展。ホウレンソウ・コマツナなどが対象作物。画像から作物列と雑草をAIで自動認識し自律走行・旋回。連続した自動除草が可能。開発中。

【レグミン】

自律走行型農薬散布ロボット(QRコード参照)を出展。
『ハウス栽培用の農薬散布ロボットはクボタ共同開発。北海道のクボタアグリフロントでも実証中。ほ場自律走行型農薬散布ロボットは畑の散布サービスを開始し、農作業が楽になると喜ばれている」(成勢卓裕社長)。


【ドンキー】

小型多機能ロボットXCP100を出展。作業速度4㎞/h、登坂角度20度で最大積載100㎏。4WD×4WSとサスペンション構造により傾斜地も安定走行。
リモコン操作/人追従機能(自動走行も開発中)。


【REACT】

農作業支援ロボット台車(4輪駆動『陽牛』(牽引重量1000㎏、傾斜15度まで)と2輪駆動タイプ『陽馬』(同300㎏、同へ位置のみ))を出展。①リモコン操作②人追従③その場教示④事前教示の4つの操縦が可能。既に様々な場面で導入が進んでいる。


 

このほか、宇都宮大学の自律移動技術を基盤とする農作業ロボット、農研機構の無人走行軽トラック、パワーアシストインターナショナルのパワーアシストスーツ、PLANTDATAの光合成環境応答評価システムが出展した。

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