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グリーン化の技術更に DLGプロジェクトマネージャーティモ ツィプフ氏

グリーン化の技術更に DLGプロジェクトマネージャーティモ ツィプフ氏

 4年ぶりの開催ということで、盛況だったアグリテクニカ2023。会期中に主催のDLG(ドイツ農業協会)プロジェクトマネージャーのティモ ツィプフ氏に話を伺った。


 ――前回から4年が経過し、ロボットや自動化機械が増えた印象だが。
 
「お気づきの通り、今回はロボット製品が非常に増えている。それだけ現場でロボットが導入されていることだと思う。ロボットは電気を使用するため、電動化へのシフトも進んでいるほか、水素など代替エネルギーの使用、コネクティビティと言って機械とオフィスとコネクトする技術も進んだ印象を受ける」


 ――〝green productivity〟をガイディングテーマにした経緯について。

「現在、地球上の生活環境が変化している。例えば、気候変動による干ばつなどが大きな問題となっている。農薬をどうするかというのも大きな問題となっている一方、食糧危機にも対処しなければならない点にも直面しており、非常に難しい時代を迎えている。サスティナビリティという観点から、こういった問題をどう解決していくかにフォーカスして今回のテーマとした」
 
 ――そうしたテーマに合致した製品が多く出展したのか。

「先に述べたロボットテクノロジーとサスティナビリティは非常によく調和する。それは電気化することで排気ガス規制に貢献することはもちろん、作業の効率化と共に生産性の向上を図れるからだ」

 ――また、会場で除草機械が増えた印象だ。

「除草は化学農薬を使って除草する方法とメカニカル的な除草方法があるが、どちらにも限界がある。コンビネーションで解決していくのが一番有効ではないか」

 ――欧州では農薬の規制が厳しくなっている。DLGとしてはどのように考えているか。
 
「除草剤が効かない抵抗性のある雑草が存在し、機械的にしか処理できない雑草も発生している。グリホサートを減らすEUの政策など、農薬を減らす傾向は世界的に広がっており、それに沿って農業を継続していかなければならないが、食糧危機という問題も考慮にいれながら農業を行わなければならない」

 ――農薬規制はより厳しくなると考えているか。

「極端なオーガニック化にはいかないだろう。中庸というか機械と農薬のコンビネーションさせる方向に農業になるのではないか。いずれ除草機と農薬散布機が融合する機械が登場するのではないか」

 ――アグリテクニカとはどのようなイベントなのか。

「直面する課題解決のためのイノベーションの発信に非常に力を入れている。重要なのは農業の持続可能性という点だ。それを実現させるため、機械や技術でどう貢献できるかを会場から発信している。そうした出展製品の中から我々が評価した製品技術について、表彰も行っている。賞自体は6種類あり、一番大事なのが『イノベーションアワード』。ゴールドメダルは非常に新しいシステムを搭載して、実際に現場に使用できるものが対象。シルバーメダルはこれまで存在した機能で、即応用可能な技術に対して評価して授与している。今回は250以上のエントリーからゴールドメダルは1社、シルバーメダルは17社だった。また、『アグリフューチャーコンセプトウィナー』はこれまでに存在しないシステムで全く新しい農業機器に対して授与し、『システム&コンポーネント』では新しいイノベーションに対してトロフィーを授けている」

 ――アグリテクニカにはヨーロッパ企業を中心に声掛けをしているのか。また、日本から中小企業が出展する良い方法があれば。

「アグリテクニカは機械技術にフォーカスし、世界全体が対象。ゆえに全大陸から出展してもらい、ビジターも全世界から来場いただいている。一番簡単な方法は国別パビリオンというものがあり、国で参加する。今回は22カ国が国別パビリオンを出している。DLGと政府機関とか、日本の農業団体が共同でブースを出展すれば、1企業の出展料は安くなる」

 ――最近のトピックスについて。
 
「前回の来場者の平均年齢は37歳。また、今回最も重量のある機械は35tのビートハーベスタだった。システム&コンポーネンツがますます重要視されている中、自動車機器分野からの参入が増えている」
「こうしたなかでも注目されているのが『センサーフュージョン』という技術。センサーを通じて様々な場所から情報を収集して、作業に活かすもの。DLGとしては研究用の畑を600‌ha持っており、そこで長期的な実験を行っている。専門研究機関のグループが約40あり、この見本市以外にも研究機関としての機能も備えている。そこには大学なども研究に関与しており、10年以上1つのテーマを研究したりしている。会費については、個人会員では78ユーロで、企業団体は245ユーロ。日本からも入会することができる」。

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