使用後も回収不要 王子エフテックスの紙製農業用マルチシート
王子エフテックス=大野直孝社長、東京都中央区銀座5―12―8=は、使用後に土中へすき込むことで分解される紙製の農業用マルチシート「OJIサステナマルチ」を開発した。使用後にも回収が不要なため、手間や廃棄物の削減ができる。九州農業WEEKでも多くのお客様からお問合せをいただくなど、ユーザーから高評価を得ている。更に、東北地区及び九州地区の農家でも採用が検討されている。
OJIサステナマルチは3種類をラインナップしており、①ハードタイプ=厚み:0・085㎜、敷設期間の目安:6~8ヶ月、推奨作物:にんにくなど②スタンダードタイプ=厚み:0・085㎜、敷設期間の目安:4~6カ月、推奨作物:大根、ニンジン、ほうれん草、カボチャなど③ソフトタイプ=厚み:0・090㎜、敷設期間の目安:2~4カ月、推奨作物:トマト、きゅうり、ピーマン、イチゴなど。
また、同社は野菜包装用OPPフィルム「カルフレッシュ」の知名度向上にも力を入れている。カルフレッシュは、ホタテ貝殻の粉末を配合したポリプロピレン(OPP)フィルムだ。フィルム表面が野菜の水分と反応してアルカリ性になり、細菌を不活性化し、増殖を防ぐ。アルカリ性ではあるが、皮膚の刺激試験でも安全性を確認しており、安心して使うことができる。この技術が評価され、東北地区ではナガイモやニンニクの包装用として採用が検討されている。
【カルフレッシュの主な特徴】①廃棄物として処理されるホタテ貝殻の活用②細菌の不活性化による食品ロス削減③①・②の廃棄物、食品ロスの削減を通じてSDGsに貢献する④青果物の包装に適した厚さ30㎛。
効果は、オクラでは劣化の進行を抑制し、バナナでも熟成のみ進行し、中身の劣化は抑制された。