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30秒で苗投入できる 植栽装置「テリジノロボ」 松本システム

30秒で苗投入できる 植栽装置「テリジノロボ」 松本システム
(写真説明)約50㏄の水を噴射して苗を確実に投入

松本システムエンジニアリング=松本良三社長、福岡県糟屋郡篠栗町和田5―2―25=は5月14・15日に大分県日田市で行われた林業機械展に出展。ハイブリッドハーベスタ「トリケラ」などと共に展示・稼働させて話題になったのが開発中の植栽機「テリジノロボ」だ。自動で掘削・苗投入・転圧まで30秒で行う。傾斜地を平らにして植栽する点に驚いていたそうだ。

 伐倒造材機と並行して開発を進めているのが下草刈りと植栽用の機械。森林施業において、もっとも過酷で危険な作業といわれる下草刈りと植栽作業をもっと楽な仕事に改善することを目指している。そのコンセプトで開発したのが下刈り装置「アマルガロボ」。4~5tクラスのミニ建機に装着可能なアタッチメントで、全旋回式ローテータを採用。スイング機構によって左右45度のスイングができるなど、キャビン内にいながら下草刈りができるのがポイントだ。
 更に、今回紹介する植栽機「テリジノロボ」は、4~5tのミニ建機に取付けるアタッチメントで、掘削から植付け、転圧まで自動で行う仕組みになっている。300㏄までのコンテナ苗の植栽が可能。1本約30秒で植付けができる同機。転圧をすることで根鉢と土を密着させることができ、実証では苗木の高さ約65~80㎝、コンテナ直径約5㎝のものも植栽することができたとのこと。
 また、同機には水噴射機構を搭載し、水圧で苗を奥まで入れ込むという新発想が盛り込まれている。機体内部に5ℓタンクを2個搭載して、約50㏄の水を噴射し、その水圧で苗を確実に投入するというものだ。加えて、植えつけと同時に水だけでなく液肥などの吹付も行うことができるため、傾斜地でも階段状の植え付けも簡単に行える点もポイントだ。左右45度にチルトさせることができるので、ベースマシンが傾いても垂直に植栽できる点が、来場者から驚きの声があがったそうだ。また、植栽した位置を記録するシステムも開発中である。
 下草刈り機と分離できるようにしたことで、時期に応じて使い分けができるようにしたとのこと。植栽機自体の重量を軽くすることで、同社の最長12m先の立木を伐倒できるロングアーム伐倒機「ブラキオEX」に装着することも視野に入れている。「展示した会場での評判も上々だったが、もっとさまざまな現場でも活用できる機械に仕上げていきたい」と松本社長。各地で実演を続けて、今秋に発売の予定で準備を進めていく。

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