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2台同時耕起で作業精度・燃油測定 スマート農機の活用 クボタと 新潟クボタ新潟県と効果検証

2台同時耕起で作業精度・燃油測定 スマート農機の活用 クボタと 新潟クボタ新潟県と効果検証
2台同時耕起で作業精度・燃油測定

 新潟クボタ(吉田至夫社長)は、新潟県、クボタと締結した連携協定に基づく「スマート農機の精度向上及び効果的導入に向けた試験研究・実証」の一環として、4月21日に村上市にあるNKファーム村上のほ場で現地実証を行った。実証は昨年に引き続き2年目で、昨年と同様に同馬力で作業を実施。アグリロボトラクタと慣行トラクタの2台を用いて、慣行区と実証区で2台同時耕起作業を実施。作業精度、作業能率、燃油の測定を実施。慣行作業と昨年結果との比較を研究・実証する。

 新潟クボタが取り組む「スマート農機の精度向上及び効果的導入に向けた試験研究・実証」は、昨年締結された新潟県とクボタ及び新潟クボタとの「『みどりの食料システム戦略』推進及び新潟米の輸出促進に関する連携協定」の内容の一つとして行われるもの。研究課題名は「稲作における最新スマート農業技術を活用した『みどりの食料システム戦略』への貢献実証」で、期間は令和4~5年度の2年間。今年が2年目となる。
 水稲栽培におけるロボット農機等のスマート農業技術による農作業や消費エネルギーの効率化等の導入効果を把握することで「みどりの食料システム戦略」(生産性向上と持続性の両立をイノベーションで実現)の推進を目的としている。具体的には最先端のスマート農機や営農サービス支援システム(KSAS)を活用した化学肥料や燃費の削減等の効果を調査する。

 実証はNKファーム村上のほ場に実証区84aと、慣行区47・5aを設けて実施。今回は耕起を行い、実証区は無人トラクタ(MR1000AH―PC)、慣行区は有人トラクタ(SL600GS―PC)でロータリー(実証区は2.6m、慣行区は2.2m)による耕うんを行い、作業時間や燃費などを計測する2台同時耕起作業を行った。なお、今年の実証では新潟クボタが新潟県全域にRTK基地局を10基設置した基地局からの補正情報を活用してアグリロボを運用している。

 作業は、①慣行区SL600のオペレータが実証区MR1000AHのリモコンを持ち準備完了②SL600のオペレータがリモコンでMR1000に耕起スタートを操作し、自らはSL600で慣行区の耕起作業を行う③慣行区47・5aの耕うん作業が先に終わり、実証区のMR1000AHは、残り3周まで来たところで、オペレータが作業の終わったSL600からMR1000に乗り換え、残り作業を有人で行い、実証区の耕起を終わらせる④燃油測定は、作業前・作業後に測定して実際に消費した燃油の測定を行う、との流れで実施。分析は新潟県農業総合研究所が行う。「MR1000は、同じほ場条件でも直進性に優れているので、ロータリの重なり(ラップ)も保たれ優位性が証明された。アグリロボは、近年の担い手不足の中で経験年数が少ないオペレータでも、ベテランの作業が行えることが分かった」としている。

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