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農業の課題解決へ シンジェンタが「Shoots by Syngenta」立ち上げを説明

農業の課題解決へ シンジェンタが「Shoots by Syngenta」立ち上げを説明
シンジェンタグループは3月14日、世界で農業従事者が直面している課題の解決に繋がる独創的な農業技術や科学研究の醸成・支援のため、外部のイノベーションエコシステム (研究者、スタートアップ企業、周辺産業) との協力を促すプラットフォーム『Shoots by Syngenta』の立ち上げを発表している。これを受け、4月21日にはシンジェンタクロッププロテクションの研究部門グローバル責任者であり、バイオスティミラントのヴァラグロ社社長のカミラ・コルシ氏の来日を機に都内で、同プラットフォームについてメディア説明会を開催した。

 始めにシンジェンタジャパンの的場稔社長が挨拶。「今回のプラットフォームの名にある〝Shoots〟は〝芽生える〟の意味。世界の農業の課題解決の〝芽生え〟を応援するグローバルオープンイノベーションの場をシンジェンタが提供するというものだ。世界の農業の課題は、食料安全保障と気候変動の大きく2つである。今回のメディア説明会は日本が初めての開催。なぜ日本か。日本のイノベーションは世界の農業の課題を解決すると考えているからだ。2ha未満の小規模生産者がアジア中心に約4億8000万人いる。ここの生産性をあげていくことが、世界の食糧危機の解決に繋がる。非常に高い技術力を持つ日本のポテンシャルは非常に大きい。2013~19年に上市された新規農薬の約33%は日本発だ」と述べた。
 続いてカミラ氏が『Shoots by Syngenta』を説明。
【2050年までに農業が取り組まなくてはならない課題】①食糧増産=人口増へカロリーベースで45%の増産②土壌の保全=90%の土壌での劣化防止③生物多様性の損失防止④生産者の貧困=現時点で1.2億人以上の貧困層をゼロに⑤温室効果ガスの削減。これらに加え気候変動が大きな課題。作物の収量にも大きく影響している。これらを踏まえて、人口増に対して50%の食料を増加させることが大きな課題だ。しかし人口増への食料増産は過去70年間続けてきたこと。過去70年間の人口増は267%、それに対し農地はわずか25%増。それでも食糧を供給してきた。今後の人口増は大きなチャレンジだが、70年の歴史を見ても技術の革新がこれを適えるものと信じている。
【食料安全保障に必要な作物栽培技術】農薬がない状態では作物の収穫量は半減する。いっ峰で最高の技術を用いれば収量増の余地もある。農薬はコアな部分で大切だが、農業には今後新たな防除技術が必要になってくる。既存の化学農薬に加えて、バイオコントロール、生物的資材、またデジタル技術といったものが補完していく。またソイルヘルス技術なども新たな市場として必要となってくる。
【Shootsとは何か】イノベーションエコシステムを通じた科学的発見を結びつけることに特化して設計されたオープンプラットフォームだ。Shootsでは、まず化学農薬(斬新な作用機序をもった物質・リード化合物を発見・最適化)、バイオロジカル、品種において、より健全で生産性の高い作物栽培を可能にする製品のイノベーションを加速したい。それには科学的ブレークスルーが必要。才気あふれる研究者、先進的なスタートアップ企業、他業界パートナーを繋いでブレークスルーを実現したい。
 Shootsのプラットフォームは、世界119カ所研究開発拠点と5000人を超えるシンジェンタグローバルネットワークの科学者との連携を促すことで、科学的な発見と独創的なアイデアを結びつけるとともにスタートアップ企業への支援も行う。スタートアップ企業は自社の成長と影響力増進に必要な相談先、リソース確保、および資金調達等につながるプログラムに参加することができる。年間14億ドルの研究開発投資を行っているシンジェンタは農業のリーディングカンパニーとして世界の食料安全保障の改善と気候変動との闘いに皆様とともに取り組んでいく。
【Shootsへのアクセス】QRコード、シンジェンタジャパンのHPから。始めに基本情報(氏名・所属)を記入。次に安全なダッシュボードからアイデアを提出(機密情報以外)。提案がシンジェンタの方針と合致した場合、機密保持契約を結んだ上で話を進めていくことになる。

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