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バロネス芝草管理機 兵庫・城山ゴルフ倶楽部 理想のターフを追求

バロネス芝草管理機 兵庫・城山ゴルフ倶楽部 理想のターフを追求
兵庫県加古川市の「城山ゴルフ俱楽部」でコースの芝や砂などを管理する責任者、グリーンキーパーを務める黒橋寿生さん(59)はほぼ毎日、管理する55万㎡のコースの隅々に目配りし、〈最高のコンディション〉を追求している。芝草という日々変化する生き物に向き合う妥協なき姿勢に寄り添い続けてきたのが、共栄社(愛知県豊川市)のバロネスの機械だ。

 ゴルフ場の朝は早い。黒橋さんたちは、ゲストの来場前の朝6時半から業務を開始。全18ホールを回り、芝の状態を注意深く確認しながら刈込、バンカーの整備、カップの切り替えなどを手際よく行っていく。一時間半ほどで、青々とした美しいターフが完成。「芝がきれいに立っているのを見るとうれしい」と顔をほころばせた。美しい緑の芝を保つために、365日、様々な管理作業が行われている。
 多岐に渡るコース管理の中で、黒橋さんが譲れないのがフェアウェイとラフの集草。人手が不足する昨今、刈込後の集草作業を省くゴルフ場は少なくないが、黒橋さんは「刈りカスの落ちていないフェアウェイは見た目にも美しい。何よりボールがきれいに転がりお客さまが喜んでくださる。芝の病害予防にもなる」と、欠かさず取り組んできた。2021年にバロネスの乗用3連ロータリーモア「GM1700」を導入したのも、機体後部に集草装置「ハイダンプスイーパー」が装着できる点にひかれたからだった。
 導入前は、刈込後にさらに別の集草機を走らせていたが、毎日の作業だけにスタッフの負担は大きかった。同機が入ってからは、刈込と集草が一度で行えるようになり「大幅な省力化になり、芝もきれいになった。今後も愛用したい」と喜んでいる。
 「GM1700」は重心が低く、抜群の登坂力と安定性で傾斜地を走行する。用途に合わせたデッキの選択が可能で、アンジュレーションに対応するコンツアデッキは、起伏に富んだ複雑な地形でも芝を美しく均一に刈り上げることができる。
 今年5月には、同じくバロネスのトラクタセット型ディープエアレーター(穴開け機)「TDA1600」も導入。芝生は機械やプレイヤーの踏圧で土壌が固くなってくる。そのため定期的に芝生に無数の穴を空け芝が根を伸ばせるスペースを確保し、通気性や透水性を良くする必要がある。「深さ調整が自分の思い通りにできる。レバーの切り替えで作業ピッチも納得のいく大きさに変更できるのがいい」と気に入っている。
 「キーパーが変わると芝の質が変わる」と言われる。キーパーの考えによって、目標とするターフのコンディションは異なる。バロネスの機械は、そんな〝職人気質〟に細やかに応えてくれる。長年、さまざまなバロネス製品を愛用してきた黒橋さんも「いい機械があるからこそ、キーパーが目指す理想のコンディションが実現する」と信頼する。
 バロネスは21年、業界初となる無人芝刈機を正式発売した。熟練スタッフの技術を機械に記憶させ、無人・自動で芝刈作業を行う画期的な機械だ。コース管理のノウハウを次の世代にどう伝えていくか悩んでいる黒橋さんも高い関心を寄せる。
 この道36年のベテランだが、同じコース管理を施した年は一度もないという。自分が思い描く〈作品〉に近づけるよう一年かけて精一杯取り組む。それでも常に反省点を見いだし、来年への糧とする。「裏方だが、コース管理では主役。お客さまに喜んでいただけるよう一生懸命、細かいところまで万全の整備に努めたい」。美しいダイヤモンドカットに刈ったホールが眼前に広がる。そばにはいつも、バロネスがある。

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