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作業機付トラクタの公道走行 特殊車両通行許可申請をより簡単に 軌跡図の類型化など

作業機付トラクタの公道走行 特殊車両通行許可申請をより簡単に 軌跡図の類型化など
作業機付トラクタの公道走行を行う際、車両の幅が2・5mを超える場合に必要となっていた特殊車両通行許可について、より簡単に申請が可能となるよう申請マニュアル及び車両諸元情報一覧、「代表的な組み合わせ(モデル)」による軌跡図が国交省のHPで公開された。これは昨年11月の規制改革推進会議で昨年度内に特殊車両通行許可を申請しやすい環境整備を進めることとなっていたことから作成されたもの。なお、今回公表されたもののうち軌跡図は日農工が作成している。

  政府が昨年6月にまとめた規制改革実施計画においてトラクタの公道走行に係る手続の簡素化については、①国交省は、農水省と連携して、特殊車両に該当する農耕トラクタの使用実態等を調査し、特殊車両通行許可申請手続の簡素化を検討する②国交省は、特殊車両通行許可の申請に当たって、道路管理者が審査に不必要な場合にも、一律に軌跡図や交差点番号などの書類の添付を求めることがないよう、周知徹底する③国交省は、オンライン申請システムについて、農耕トラクタを想定した改修の検討、申請マニュアルの改定など、農業者が申請しやすい環境整備に向けた取組を進める―ことが盛り込まれている。今回、公表された「農耕トラクタの特車申請マニュアル」「農耕トラクタ及び作業機の代表的な組合せの軌跡図」「農耕トラクタの車両諸元情報一覧」はこの規制改革実施計画を受け、作成された。
 マニュアルは、国交省が作成。制度の概要のほか、手書き申請、特殊車両オンライン申請システム、オフライン用プログラムを利用した申請についてそれぞれ手順を紹介している。
 軌跡図は、国交省からの依頼を受け日本農業機械工業会公道走行分科会が作成したもの。「代表的な組み合わせ(モデル)」を選定し、それに応じて各組み合わせの軌跡図を類型化したもの。代表的な組み合わせの作成にあたっては、トラクタは各社の車体寸法が似通っているため車体寸法により4区分に類型化し、仮想モデルを設定した。また、作業機については、トラクタへの装着方法、装着位置(後部または前部)、作業機の形状(幅と長さの組み合わせ)により、直装作業機幅広タイプ(ハローなど)、直装作業機幅広中長タイプ(カルチベーターなど)、直装作業機縦長タイプ(プラウなど)、前装作業機フロントローダータイプ、前装作業機モアコンディショナータイプ、被けん引作業機(トレーラーなど)の6種類に分類するとともに、各類型に該当する作業機を大きさによりいくつかの区分に類型化し仮想モデルを設定。これら2つの仮想モデルをあわせて軌跡図を類型化した。
 「農耕用トラクタの車両諸元一覧」は農水省が日本農業機械工業会及び北海道農業機械工業会の協力を得て作成したもの。全てのトラクタ及び作業機の諸元が記載されてはないが、今後随時情報を更新していく予定。なお、一覧に記載のないトラクタ及び作業機の諸元については「お手持ちのカタログ等をご参照頂くか、販売店にお問い合わせ頂きますようお願いします」としている。
 今回のマニュアル、軌跡図、諸元一覧は国交省の特殊車両通行申請手続きオンラインシステムのホームページ内に作成された農耕トラクタ向けの特設ページ(https://www.tokusya.ktr.mlit.go.jp/PR/agricultural_tractor/agricultural_tractor.html)で入手することができる。

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