【農水省】グリーンな栽培体系を支援|「みどりの食料システム戦略推進交付金」で全国413地区が活用
農林水産省は、みどりの食料システム戦略の実現に向け、環境負荷の少ない「グリーンな栽培体系」への転換支援を積極的に推進している。その施策の一環として、令和4年度より「みどりの食料システム戦略推進交付金」を創設し、令和7年度からは「グリーンな栽培体系加速化事業」として推進している。
この交付金事業は、有機農業や持続可能な農業技術の導入・実証を目的とした支援制度であり、令和4年度から6年度までの3年間で、全国413地区において活用されている。
農水省の発表によると、品目別の取り組み状況は以下の通りである。
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水稲(117地区):
・堆肥・有機質資材(49地区)
・水管理システム(30地区)
・プラスチック被覆肥料の代替技術(28地区) -
露地野菜(111地区):
・堆肥・有機質資材(42地区)
・生分解性マルチ(30地区)
・緑肥の活用(20地区) -
施設野菜(96地区):
・天敵製剤・微生物農薬(46地区)
・防虫ネットや光反射資材などの物理的防除(35地区)
・UV-B照射技術(16地区)
これらの取り組みは、環境に配慮した農業技術の導入を全国的に加速させることを目的としており、今後の農業現場における標準技術への移行が期待されている。特に、気候変動対応・有機農業・化学農薬や化学肥料の低減といった社会的課題への対応として、非常に注目されている施策である。