宇都宮市上欠町「小林さんちのこだわり精米所」――地域に愛される高品質コシヒカリ精米所
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地域に根ざした精米所の歩み
栃木県宇都宮市上欠町で「小林さんちのこだわり精米所」を営むのは、小林敏雄さん(77)である。
「地域に美味しい米を届けたい」という思いから、近隣農家から仕入れたコシヒカリを精米し、15年以上にわたり販売を続けてきた。
小林さんの米への深い愛情と精米へのこだわりは利用者の信頼を集め、現在では年間600〜1000俵のコシヒカリを取り扱う規模に成長している。
事業の始まりは、自身で栽培した米を周囲に配り、その高い精米技術を評価されたことだった。
かつては約8ヘクタールの水稲を耕作していたが、体力面を考慮し、現在は栽培を委託。精米作業に専念している。
高品質を支える精米機「MC3700RTタイプ3」
小林精米所の設備の中核を担うのは、丸七製作所(東京都足立区)の精米機「MC3700RTタイプ3 ハイスペックオールインワンモデル」 である。
6年前に展示会でその性能に惚れ込み導入したもので、処理速度と仕上がりの美しさが導入の決め手だったという。
「小米取り機能が付いている点も魅力だった。タイプ3を選んだのは低温精米による粒立ちの良さだ」と小林さんは語る。
さらに、セット導入している研米機(F1)についても「色選機にかけた際の糠残りが減り、センシング精度が上がる。お客様の求めるクオリティ維持に欠かせない」と高く評価している。
精米品質を守る努力と徹底管理
小林さんの精米に対する姿勢は徹底している。
夏場は米の味が落ちやすいため、25℃を超えないよう保冷庫の温湿度を厳格に管理。精米時の温度にも気を配り、さらに複数のほ場の米をブレンドして味に奥行きを持たせている。
精米は月6回ほど、計50俵を処理しているが、精米機の手入れも念入りである。使用後には徹底的に清掃し、常に新品同様の状態を保つ。
丸七製作所の阿部信一社長は「ここまで手入れされた精米機は見たことがない」と感嘆した。
小林さんのもう一つの挑戦――玉子焼き「玉八商店」
小林さんは精米所のほかに、厚焼き玉子屋「玉八商店」も営んでいる。
北海道から九州まで注文が届く人気商品で、甘さと上品さを兼ね備えた味わいは、多くのファンを惹きつけている。
宇都宮市で「米」と「玉子」に情熱を注ぐ小林さんの姿勢は、地域の食文化を支える存在であり続けるだろう。
精米所のこだわりと玉八商店の味わいは、これからも多くの人を魅了していくに違いない。