CO2排出9割削減 建設現場の脱炭素化に期待 やまびこ

やまびこ=久保浩社長、東京都青梅市末広町1―7―2=は、太陽建機レンタルと協業して新開発のBESS型(バッテリーエネルギー貯蔵システム)の「新ダイワ50kVAマルチハイブリッドキューブ」を活用した建設現場の電力供給に関する実証運用を進めている。同社では、CO2排出量について、目標を上回る約9割削減を実現したと発表した。
実証運用は2024年9月に開始し、その際のプレスリリースにおいて、発電機単体稼働と比べてCO2排出量の約7割削減を目標として公表していた。今回、96日間の運用を経て、当初目標を上回る約9割(24時間稼働試算値ベース)のCO2排出量削減を確認。この結果を受け、本システムの有効性がより明確になり、建設現場におけるさらなる脱炭素化への貢献が期待できることを証明した。
本システムは、晴天時は太陽光発電の余剰電力を蓄電池に蓄え、発電機の稼働を不要にするとともに、雨天時は蓄電池からの電力供給を優先し、発電機の稼働を最小限に抑える制御を行う。これにより、再生可能エネルギーの最大活用とCO2排出量の最小化を実現。発電機単体で電力供給した場合と比較して、軽油代は約89%の削減となり、コスト削減にも寄与する。
また、発電機の稼働時間削減により、次の副次的な効果も期待される。
①メンテナンスコストの削減(オイル交換・フィルター交換の頻度低減)②作業環境の改善(エンジン音低減による現場作業員のストレス軽減)。
今後も本実証運用の結果を活かし、システムの有効性をさらに高め、建設現場のさらなる脱炭素化に貢献していくとしている。