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【滑りにくい安全靴】福山ゴム工業「シティーハンター」で製造現場の転倒事故を防止!

【滑りにくい安全靴】福山ゴム工業「シティーハンター」で製造現場の転倒事故を防止!

 人手不足がクローズアップされる中、特に深刻と言われているのが製造現場。一人でも欠ければ作業の痛手となるため、あの手この手の安全対策が講じられている。諸岡では転倒事故防止に福山ゴム工業=広島県福山市松浜町3―1―63=が新発売した安全靴「シティーハンター」を導入。ヤモリの足裏構造をモチーフにした革新的なグリップ性能が作業員から高い評価を得たことから更に増やす考え。取材日はちょうど雨。なぜ滑りにくく安全で快適なのかを体感した。

 1947年の創業以来、工業用品部門と履物部門の2本柱で機械と人の足元を支えてきた同社。履物部門の売上は年間15~16億円で推移し、長靴・作業靴・安全靴で展開。長靴では当たり前となっているメッシュ素材を取り入れて強度を高めた商品をいち早く発売するなど履き心地の良さと耐久力を備えた商品を送り出してきた。今回の「シティーハンター」最大の特長はソールデザイン。自然界から製品アイデアを探していた中で、家屋の壁や窓をするする登るヤモリに着目。足裏の構造を参考に試作したところ高い耐滑性能を証明。履き心地などを研究して商品化した。
 グリップ(GRIP)とヤモリ(GECKO)それぞれ英語の頭文字を取って命名した製品の核である「GG360ソール」は、360度のグリップ性を確保し、鉄板やコンクリート、濡れた床など転倒リスクの高い環境でも安定した歩行を実現。耐滑性能も0・20以上を大きく上回り転倒リスクの大幅な軽減が期待できる(QRコードで確認可)。この他、鉄製先芯入り・耐油、衝撃吸収・反射材付きなど安全靴の品質を担保するJSAAを取得しつつヤモリのグリップ力を備えたユニークな商品となった。
 ローカットの「♯300」とハイカットの「♯800」の2種類をラインアップし、それぞれブラックとグレーの2色。25・0~28・0㎝まで6サイズから選べて参考売価は♯300は税別6000円。♯800は同6500円。昨年モニター販売を行い、「これまで履いた安全靴の中で一番滑らない」「鉄板の上でもしっかり踏ん張れる」「長時間履いても疲れにくい」と上々の評価を得て、今年から本格発売した。
 諸岡では今年30人分を導入。実は福山ゴム工業の松岡伸晃社長が諸岡のサプライヤー団体である諸岡協力会副会長を務めており、ゴムクローラの打合せの際に、若井光浩常務取締役生産技術本部長が滑らない安全靴の話を聞き、〝作業時の転落転倒防止に役立つ〟と閃いたのがきっかけになった。
 実際に諸岡の作業員に試し履きしてもらうと、今履いている安全靴よりグリップ力が違うと第一声。「機体を上り降りする作業は1日10~20回あり転落しかけたことは何度もある。特に雨の日はフレームが濡れていることが多いため気を使っているが、この靴は滑らないので驚いた。安全靴はあまり考えず選んでいたが、改めないといけないですね」と笑った。若井常務取締役も「工場内の床は動線を分かりやすくするため塗装したりしているが、雨が降ると滑りやすくなる。靴を変えるだけで安全性が高められるので今後も各所で活用したい」と太鼓判を押していた。〝安全対策に有効〟という特長で提案できることから販売店にも有効な商品になりそうだ。
 当日は福山ゴム工業から商品説明に3名が来社。シューズプロダクト部シューズ販売課の石原有起係長代理は「この他、高温になりにくい暑熱対策になる〝白い長靴〟など農業現場で役に立つ他社にはない製品を取り揃えている。こうした高機能性履物の利点を広めたい」。詳細はシューズ販売課(電話084―920―7111)へ。

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