農水省、新プロジェクト「おいしい日本のお米を世界へ!」で米の輸出拡大を推進
農水省は米の輸出拡大に向け、新たに「おいしい日本のお米を世界へ!」プロジェクトをスタートさせる。
米の輸出は年間約4・5万t(関連記事2面)となっているが、今後更に拡大していくため、目標値を設定する。目標値は農政審での議論なども踏まえ今後検討することとしている。
また、輸出拡大に向けては生産コストの低減が課題となる。農水省によると輸出米の生産費の採算ラインはカリフォルニア産と競合可能な約9500円(農水省の輸出業者への聞き取りによる)とされる一方、国内の平均生産コストは約1万6000円で、8000円を下回っている経営体は全体の0・6%、作付面積でも全体の2%にとどまっている。
このため、低コストで生産できる輸出向け産地を新たに育成することとし、①農地の集積・集約化(輸出を行う経営規模15ha以上の経営体の作付面積を拡大)による分散錯圃の解消②農地の大区画化(1ha以上の団地の農地を新たに整備)③品種改良・多収量品種の作付け拡大④大区画化を活かしたスマート技術の活用、などを通じて大規模輸出に取り組む輸出産地の30産地形成を目指す。あわせて有機米の作付け拡大や海外の需要拡大などの取組も進める。