愛媛県農機具まつり 中山間の課題解決に貢献
『令和6年度農林水産参観デー』が、10月1・2日の2日間、愛媛県松山市の愛媛県農林水産研究所と同果樹研究センターにおいて開催された。
同イベントではセミナーや研究成果の展示、苗の販売などが行われ、地域生産者に農業技術の最先端を伝えると共に、情報交換の場として賑わった。
また合わせて展示広場において愛媛県農機具商業協同組合(冠範之理事長・全農機商組会長)協賛による『農機具まつり』が催され、地域農業の発展、持続に貢献する資機材が披露された。冠理事長は今回の農機具まつりについて「テーマは〝次世代への継承〟。スマート化が進む機械も、高齢化が進展する農業従事者も、新しいものへの転換が課題となっている。その中、最新農機やリモコン草刈機、ドローンなどを紹介する。日本の食を守るためにも、日本農業の根底にあり、当該地域で多くを占める小規模・中山間地の農業が元気になるよう貢献していきたい」と意気込みを述べた。
農機具まつりでは、『農作業事故ストップ安全講習会』も開かれ、トラクタ、コンバイン、リモコン草刈機を使って、安全作業についての情報提供が行われた。
会場には生産者の課題に応える資機材が並び、中四国クボタでは、トラクタSL350に後付けの自動操舵装置を組み込んだタイプや2条刈コンバインKR217を披露。コンバインを熱心に品定めしていた来場者は「5人ほどで共同利用できれば」と続ける農業を応援する機械に興味を示した。
ヤンマーアグリジャパン中四国支社では直進アシスト搭載の小型トラクターYT225Aなどをアピール。自動直進による畝立て作業など、省力、高率作業を提案した。また中型汎用管理機YK750MKについては圃場で実演を実施。効率的な畝立て作業に来場者が注目した。
ヰセキ中四国は直進と旋回をアシストする田植機PR6やトラクタBF25などを展示。また半自動野菜移植機PVH103は、愛媛県で多い里芋にも対応。地域農業を応援する姿勢を示した。
この他、山本製作所は剪定枝などの粉砕機、佐藤農機鋳造はミカンの自動選果機、タイガーやトーアミは鳥獣害対策機器などを紹介した。