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大豆組織は8.5%増 令和5年産 畑作物生産費肥料費などが増加

大豆組織は8.5%増 令和5年産 畑作物生産費肥料費などが増加
農水省はこのほど、農業経営統計調査のうち、令和5年産大豆(組織法人経営体)、大豆(個別経営体)、原料用ばれいしょ、原料用かんしょの生産費をまとめた。
 このうち、大豆生産費(組織法人経営体)の10aあたり全算入生産費は同8・5%増の6万4702円となった。このうち、物財費は同11・5%増の4万2483円。うち、農機具費は同1・8%増の9866円、農業薬剤費は同15・5%増の6869円、肥料費は同31・1%増の7023円。労働費は同2・5%増の1万633円となった。
 なお、調査対象となった経営体の生産概況についてみてみると、作付面積は138ha、10aあたり収量は161㎏、10aあたりの労働時間は6・55時間となっている。また、経営概況は構成員数が14・5人、農業年雇は1・3人、構成農家世帯は18・3戸、経営耕地面積は53・98‌haでうち田が48・01‌ha、普通畑が5・97‌haだった。
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 大豆(個別経営体)は、10aあたり資本利子・地代全額算入生産費(以下、全算入生産費)は7万1073円で前年産に比べ5・6%の増加となった。内訳をみると、物財費は同7・7%増の5万174円。うち、農機具費は同8・2%減の1万1523円、農業薬剤費は同13・5%増の7228円、肥料費は同45・4%増の9255円などとなっている。また、労働費は同5・6%増の1万67円だった。
 経年でみると、平成26年産は6万3858円が、平成29年には6万4276円、令和元年には6万6608円となり、令和2年には6万7195円、3年は若干下がり6万5605円となったが再び上がり令和5年は直近10年で初めて7万円を超えた。
 なお、調査対象となった経営体の生産概況についてみてみると、作付面積(平均、以下同)は4・76‌ha、10aあたり収量は211㎏、10aあたりの労働時間は5・80時間となっている。また、経営概況は世帯員数は4・2人でうち農業就業者は2・1人。経営耕地面積は26・62‌haでうち田が14・03‌ha、普通畑が12・58‌haだった。
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 原料用ばれいしょの10aあたり全算入生産費は同6・9%増の11万728円となった。このうち、物財費は同9・9%増の8万2066円。うち、農機具費は同3・6%増の2万962円、肥料費は同49・2%増の1万8025円、農業薬剤費は同2・2%増の1万1888円となった。また労働費は前年産並みの1万6365円となっている。
 なお、調査対象となった経営体の生産概況についてみてみると、作付面積は7・98‌ha、10aあたり収量は4326㎏、10aあたりの労働時間は8・72時間となっている。また、経営概況は世帯員数は4・7人でうち農業就業者は3・2人。経営耕地面積は45・32‌haでうち普通畑が45・22‌ha。
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 原料用かんしょは全算入生産費が同2・9%増の16万974円となった。このうち、物財費は同6・7%増の6万6462円。うち、農機具費は同8・4%減の1万4031円、肥料費は同31・2%増の1万5511円、農業薬剤費は同10%増の1万204円。一方、労働費は同0・1%減の8万382円などとなっている。生産概況は、作付面積は1・12‌ha、10aあたり収量は2350㎏、10aあたりの労働時間は55・69時間。

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