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Willbe 新体制の発足式開催

Willbe 新体制の発足式開催

Power Your Future
2ブランドを世界に向けて発信

 Willbe=葊邊徹也社長、愛知県津島市鹿伏兎町下子守23=は、7月26日、愛知県名古屋市のANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋において「㈱Willbe発足式」を開催した。取引先、関係者など75社・116名を招き、今後の事業展望、取り組み体制、脱炭素の対応などを説明すると共に、移管製品など、新分野への展開に意欲を見せた。

 

  同社は1946年に三菱重工業岩塚工場にて事業をスタート。2017年には分社化して三菱重工メイキエンジンとなり、本年の3月29日に三菱重工グループを離脱し、名光精機の100%子会社である「㈱Willbe」として新たな出発を果たした。また6月1日にはヤマハモーターパワープロダクツの事業の一部(汎用エンジン、発電機、除雪機)を継承していたアースパワープロダクツ㈱を吸収合併し新たな体制となった。
 発足式冒頭では、葊邊徹也社長が登壇し、現在直面している事業環境について述べ、資材費高騰や脱炭素の動きによる電動化、代替燃料へのシフトなど、内燃機関メーカーにとっては非常に厳しい状況にあると説明。この中、「新社名を〝Willbe〟とし、キャッチコピーを〝夢を形に未来に必要な商品を創出する〟とした。そしてタグラインは〝Power Your Future〟で未来への飛躍を期した。これを具現化するために我々が目指す姿はガソリンエンジンの継続供給に加え、カーボンニュートラル社会に向け、お客様の要望に沿った形でのパワーユニットや新製品を提案できるもので、次世代エネルギーへの対応も全て安心してお任せいただける企業を目指す。皆様と共に発展を続けたい」と、これからの歩みに強い意欲を示した。
 また併せて、同社の日本本社工場と中国工場で製造される汎用エンジンの生産累計台数が、本年6月27日に、3000万台に到達したことを報告。生産や生活に貢献する動力を供給し続けてきた確かな実績が示された。
 この後、来賓挨拶に続いて渉外本部長の松原光作取締役(名光精機代表取締役)が壇上に立ち事業概況や調達・営業について説明。「農業市場の厳しさに事業環境も伴っているが、新たな製品を開発し、売上げの伸張を図っていきたい。調達環境も厳しく、資材、光熱費、人件費が上がり、海外調達品も為替の影響を受けている。しかし、主な経営陣はまだ50代と若く、敏速に即断、即決、即実行で一生懸命取り組んでいく」と、意気込みを語った。
 続いて開発・生産本部長の上野山和之取締役が開発状況を紹介。従来のエンジンについては燃料噴射エンジンなどを開発しているが、「カーボンニュートラルに対しては、バイオエタノールなどの代替燃料、水素エンジン、燃料電池、電動ユニットの開発を進めている」とし、またこれらに加え、ポータブル電源シリーズや、発電機、除雪機など、ヤマハ社から事業移管を受けた製品などがあり、新分野事業拡大案件として取り組んでいくとした。
 移管製品の汎用エンジンはMZ175/200/250/300/360で、主として除雪機・発電機用となり、MEiKiPOWERブランドで展開する。発電機・除雪機はEarthPOWERブランドとなる。除雪機については今後ヤマハ社のサポートを受けながら、開発に取り組むプロジェクトを立ち上げ、EarthPOWERブランドでの展開は2026年度からになる予定。現在スーパーバイザーやテクニカルアドバイザーを迎え、ノウハウ、販路の継承を進めている。
 また移管製品を受け入れるため、現工場の北側にエンジンのための、そして、東側に発電機・除雪機用のための新工場について、それぞれ建設を進めている。スケジュールとしては本年12月までに竣工し、来年4月以降の順次稼働を目指す。
 最後にブランディングプロジェクトについて、同推進メンバーでEP商品促進課の田川純一氏が説明。「EarthPOWERとMEiKiPOWERの2つのブランドを市場に浸透させる必要性を強く認識しブランド戦略プロジェクトを立ち上げた。これまで通りの変わらぬ〝Made in Japan〟の製品を届けることを約束し、また新たな領域へのチャレンジを恐れず邁進することを宣言する」と今後の展開に対する決意を述べた。
 〝Made in Japan〟へのこだわりは、これまで同社が行ってきた実需者ごとのカスタマイズを小ロットでも提供するというビジネススタイルの継承であり、それを基本としながら、新たな取り組みが加わる。葊邊社長は、「名光精機グループとして今後、製造面や人材面でのシナジーも考えられる」とし、またヤマハ社からの事業移管により、「製品チャンネルのシナジーに加え、販売チャンネルのシナジーも期待している。移管を受けた製品は海外にも強く、その販路も継承することになる。特に欧州を期待しているが、まずは国内外の売上比率を50%ずつにしたい」とコメント。その上で「当面の売上げ目標としては、移管事業も加え、180億円を目指す」。
 新たな体制、2つのブランドの相乗効果で、事業拡大に向けた挑戦が始まる。

累計3000万台達成記念エンジン(GB181)

 

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