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国土強靭化計画案 BCPの策定推進 水田の貯留機能向上へ整備

国土強靭化計画案 BCPの策定推進 水田の貯留機能向上へ整備
今年1月の能登半島地震、そして各地で発生している線状降水帯など、改めて災害への備えに注目が集まっている。
 そうしたなか、政府による今年の国土強靭化年次計画の策定作業が大詰めを迎えている。先ごろ開かれた国土強靱化推進会議では、計画案が示され、議論が行われた。
 計画案では、「突発的または広域的な洪水・高潮に伴う長期的な市街地等の浸水による多数の死傷者の発生」の項において、ため池の改修や農用地の湛水被害を防止するための農業用用排水施設等の整備・改修を推進するほか、「田んぼダム」の取組を広げるため、多面的機能支払交付金により地域の共同活動を支援するとともに、農地整備事業等により水田の貯留機能を向上させる農地整備を進めるとしている。
 また、「食料等の安定供給の停滞に伴う経済活動への甚大な影響」への対応として、大規模災害時においても円滑な食料供給を維持するため園芸産地における複数農業者によるBCPの策定を促進することなどを挙げた。
 更に、「農地・森林や生態系等の被害に伴う国土の荒廃・多面的機能の低下」では、鳥獣被害について、ニホンジカ等の野生鳥獣の食害等が森林の公益的機能の発揮に影響を及ぼしていることから適正な鳥獣保護管理を推進する。特にニホンジカにおいては広域的な捕獲を推進するなど、全国的に捕獲強化を継続し、そのための体制を強化する、などとしている。
 また、国土強靭化年次計画では、令和2年度からスタートした「防災・減災、国土強靭化のための5カ年加速化対策」の進捗状況もまとめている。加速化対策では、123対策(161施策)についてKPIが設定され、うち97施策は「目標達成の見込み」、56施策が「課題対応次第で達成可能」、8施策は5カ年加速化対策の期間中に「達成困難」とされた。「達成困難」な施策の一つが、「指定管理鳥獣捕獲等に関する対策」でニホンジカの生息数を令和2年327万頭から令和7年155万頭に、イノシシを同じく99万頭から64万頭に減らすという目標を設定。しかし、最新の推定個体数と将来予測にもとづくとニホンジカは現状の捕獲率では、目標達成が令和13年と見込まれることを踏まえ、加速化対策による最大限の前倒しを想定し、令和10年に目標年度を見直した。
 災害が増加するなか、いかに計画を素早く実現するかが重要となる。

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