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サタケ〝一歩先の技術〟FOOMAに 新型無洗米製造装置 各種光選別機など展示実演

サタケ〝一歩先の技術〟FOOMAに  新型無洗米製造装置 各種光選別機など展示実演

  サタケ=松本和久社長、広島県東広島市西条西本町=は先頃、東京ビッグサイトで開催された「FOOMA JAPAN2024」に出展し、〝常に一歩先の技術を求めて〟をテーマに、幅広い業界で活躍する各種製品を展示・実演した。普段なかなか目にする機会のない最先端の技術とスタッフの丁寧な説明は、今年も国内外から多くの来場者を集めた。

 サタケの展示ブースのメインに展示されたのは、今回、同社がテーマに掲げた〝常に一歩先の技術を求めて〟を象徴すると言っていい無洗米製造装置NTWP(ネオ・テイスティ・ホワイト・プロセス)の後継機MPRP(マルチパス・リンスフリー・プロセス)だった。
 担当者は「2000年に上市したNTWPはサタケの独創的技術である熱付着材方式を採用し世界の無洗米市場にイノベーションを起こしたと自負しているが、MPRPはその後継機。超微小の気泡「ウルトラマイクロバブル水」と洗米・脱水工程を2カ所に設けたマルチパス方式を採用し、加温によるコスト、CO2の排出がなく、水も予洗いと仕上げ水循環利用する節水型、かつ、マイクロバブル水で白米表面の細胞壁を傷つけずに糠を除去することで食味の良い高品質な無洗米に仕上げることができるという画期的なもの。水は投入原料の10%を使用するが、排水は豚のエサとして活用される。運転コストは従来機比約30%削減」と説明した。
 その横で展示・実演されていたのは、ベルト式光選別機「ベルトゥーザスペクトラ」と多用途シュート式光選別機「スラッシュβプラス」(参考出品)の2つの光選別機。
 「『ベルトゥーザスペクトラ』は、X線とAIを組みわせることによって、従来技術では不可能だった虫食い被害による内部欠損粒の選別まで可能にした。更に形状判定とRGB判定による外観検査、新たに搭載したDual―NIR判定による成分検査により格段選別精度が向上している」と説明後、ピスタチオの現物を見せて「ピスタチオは殻が割れた状態のものをピックで拾い上げてから選別するため、その時に開いた針穴と虫食いの穴の判別が非常に難しい。それも同機ではAIで高精度に選別できる」と話した。
 多用途シュート式光選別機「SLASH(スラッシュ)β(ベータ)プラスEMS―01B1」は参考出品。同機は、米用の光選別機「SLASH(スラッシュ)」の基本技術から派生した、雑穀・種子・工業製品(プラスティック)の選別向けの機械。ピエゾバルブの採用により応答性と異物除去精度が向上、従来機種FMS2000―Fとの比較ではバルブ開閉速度が約1.7倍に、良品巻き添え量は10%削減した。また光源のLED化により、多種多様な原料への対応が可能になった。
 また、業務用の加圧IH炊飯設備「SILK(シルク)」も展示、幅広い業界で活躍する同社の技術を披露した。
 そのほか日本酒の雑味のもとになるタンパク質を扁平精米の技法で効率よく取り除く〝真吟精米〟を可能にした醸造用精米機なども紹介した。
 初日には友保義正常務取締役営業統括本部長も応援に駆け付けていた。
 友保常務「サタケの独自の技術であるエジェクターなどは国内生産・輸出だが、部品も含め現地生産が非常に進んでおり、為替の影響はほぼない」「海外でも主力は米の光選別機だ。海外の生活水準が上がってくれば、国内消費向けにも高品質を求める動きやSDGsの考え方が浸透してくるはずだ。上流層だけでなく中間層向けにも品質が求められるようになってくればサタケにとって大いなる追い風。IH炊飯器SILKなども今後大いに期待できる。光選別機の多用途の(アーモンド、ピスタチオなど)訴求も併せて進めたい」。

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