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令和6年静岡県落合会総会 お客様に選ばれる機械を 品質・生産性の向上で茶業に貢献

令和6年静岡県落合会総会 お客様に選ばれる機械を 品質・生産性の向上で茶業に貢献

 令和6年静岡県落合会総会が2月2日、『飛躍する落合会』をテーマに、焼津市のホテルアンビア松風閣で開催され、70名余が出席した。冒頭、落合刃物工業(静岡県菊川市西方58)の新代表取締役社長に落合彬弘氏が、落合益尚氏は代表取締役会長に就任した旨(2024年2月1日付)が報告され、皆で新社長を盛り立てていくことを確認した。落合刃物工業の愛用者の会『静岡県落合会』は約70年の歴史をもち、400名近い有力農家を擁する集いの会。落合刃物工業の底力の源である。

 
静岡県落合会総会では冒頭、荻原克夫会長が挨拶。


「猫は遣唐使により渡来し、為政者の寵愛を受けながら、日本の地に根付き多くの人の癒しとなってきた」などと猫にまつわる歴史をジョークも交えながら紹介し、「茶業界も厳しい状況の中ではあるが、どんな時もゆとりの心を忘れてはならない。肩の力を抜いて、常にポジティブに。そうすれば未来は開けてくる。茶業は厳しいが、単にお茶そのものを売ろうとするのではなく、自分の得意を知り、その得意とするところを売っていこう。地域の文化や伝統行事、日本一の富士山、富士の伏流水、風、光、遠州にあまたある由緒ある神社、近隣とのざっくばらんな付き合い…等々、我々の静岡にはたくさんの誇れるところがある。そうしたところで育まれたお茶。ブランディングとはそうしたものだ。今回の小山さんのご講演は改めて遠州をもっと知ってもらおうと企画した」と述べた。
 続いて落合新社長が挨拶。社長就任とその経緯を報告。落合益尚会長の現在の体調については「今日も出席を強く希望していたが、今無理をしては、と説得。またすぐに回復して皆様にお会いできるようになると思う」と説明。就任の抱負を述べた(別掲)。
 その後、来賓挨拶。井林辰憲・衆議院議員(内閣府副大臣)は、令和5年度補正予算、6年度当初予算の中のお茶関連の支援、燃料費高騰対策、輸出のインポートトレランス対象農薬、6月下旬から公募が始まる予定の経産省予算の『カタログ型補助金』などを説明した。これらに対して会場からは踏み込んだ質問が数多く寄せられ、井林議員は1つ1つに丁寧に対応した。続いて小山展弘衆議院議員、宮澤博行衆議院議員も祝辞を述べた。
 休憩をはさみ、落合刃物工業から製品紹介。コンテナ式乗用型摘採機OHC―11VB、畝間草刈機R6K、油圧ショベル用トリマーが説明された。
 その後、小山展弘氏(立憲民主党衆議院議員)が『好きです静岡!身近にある知らない歴史・エピソードを地域振興に活かす』をテーマに講演。小山氏は政治活動の傍ら、静岡県西部地域の情報誌『NEOぱんぷきん』に『好きです!遠州』というコラムを連載、地域の神社や仏閣、歴史、文化、物語等を紹介している。

機械への要望聞く白熱の分科会

 場所を移し、恒例の12~13名ずつに分かれての意見交換会。これは同会、同社の最大に強みとなっているもので、県内各地から集まった茶農家が、落合社員を交えて、茶業についてボヤキ、また、各自の工夫や成功事例を紹介することで、互いの経営に生かす。機械の改善の要望や上手な使い方なども。今年も、少人数ならでは密度の濃いものとなった。その中で、荻原会長は「自園のお茶やミカンに加えて、近所の野菜、自然薯や手作りの紫蘇巻、金山寺みそなども一緒に販売、キッチンカーを呼ぶなどのイベントを行った。回を重ねるごとに来場者が増え、前回は駐車場待ちの行列ができるほどだった。手数料なしで販売、地元の皆さんと共創しているが、とても喜ばれている。勿論、お茶もよく売れ、足りないほどだ。嘆くより、とにかくやってみることが大切」などと話した。
 30年前から有機栽培という茶農家には、質問が相次いだ。また、井林議員が話題提供したお茶関連の予算についても喧々諤々。内容の濃い茶話会となった。
     ◇
 総会に先立ち、午前中は女性の会。40名ほどが参加し、ジャズ&ゴスペル歌手の倉地恵子氏を講師に地元の同好会・月見の里ゴスペルクワイアと一緒に皆でリズムをとって歌い、英気を養った。


落合社長の挨拶

「茶業を巡る環境は厳しく、また機械の業界も大きな変動期を迎え環境問題、SDGsを基軸とした排ガス規制強化により、機械はエンジン式からバッテリー式への移行が進み、またAI・ロボット技術の進展により管理方法もデータ化・システム化が基本となっています。一方で、原材料価格の高騰や賃金アップで、生産コストは年々上昇しており、コスト低減が重要です。
 このような激動の時代の中だからこそ、創業の精神である「お客様に喜ばれる、品質・生産性の向上が出来る機械を提供する」に立ち返り、更にオリジナリティある新商品の開発に挑戦し続けて参ります。
 日本市場の茶園管理機械を原点に据えて、今後益々進んでいく大規模経営に対し「生産効率アップ、農作業の省力化、生産過程の低コスト化」を支える〝選ばれる機械開発〟を更に充実させてまいります。また、当然のことですが、アフターサービス、修理パーツの供給体制の充実に努め、皆様には万全の態勢で作業して頂けるよう努めてまいりますので、なにとぞ、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。」

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