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クボタ新製品 自脱コンのラインナップ拡充

クボタ新製品 自脱コンのラインナップ拡充

ディオニスGS仕様 機能絞った安価設定の〝Sコン〟も追加発売

 クボタ国内営業本部(鶴田慎哉本部長)は、自脱コンバインのラインナップを大幅に拡充。1月10日に発表した新製品に加え、1月31日には機能を絞った安価設定の〝Sコン〟も追加投入した。今回はこのほか自脱コンのカルスター、R462、ディオニスGS仕様、汎用コンのディオニスGS仕様を紹介する。★は新機能。価格は全て税込希望小売価格。

カルスター

【自脱型コンバイン カルスター3条刈・4条刈】KR334(3条刈34馬力)/同338(同38馬力)/同438(4条刈38馬力)、同448(4条刈48馬力)4型式。
《開発の狙い》クボタでは、自脱型3条~4条刈コンバインで「ダイナライトネオシリーズ」を販売しているが、このほど、省力化を実現するモデルチェンジを実施。これからも、小区画ほ場や中山間地域の農家に快適に農作業を続けられるよう応援していく。
《作業性能の向上》①★3条刈のKR334では、従来機ER330Nから4馬力アップさせた34馬力の高出力エンジンを搭載し、最高作業速度も1・05m/sから1・15m/sに向上した。作業能率が向上し、負荷が高い湿田での刈取作業も安定して行うことができる②★従来機よりもアンローダでのモミの排出範囲が拡大した。機体右前方でモミ排出が可能となり、運転席からモミ排出の様子が確認しやすくなる。モミシャッタを全型式に標準装備。モミ排出後の振動等によるアンローダからのモミこぼれを低減。
《メンテナンス性の向上》①★「クーラ・コンデンサオープン機構」を搭載。クーラ・コンデンサ部分が回動してオープンするので、ラジエータ前部の清掃がしやすくなる(コンデンサは、KR448のキャビン仕様)②★グレンタンク下部の掃除口や刈取部のこぎ深さレールアッシを工具レスでオープンできる機構に変更。日常の清掃作業や刈取詰まり時の解除が容易になる。その他、従来機で好評の「グレンタンクオープン」や「引き起こしカバーワンタッチオープン」等も踏襲③★倒伏稲の引起しに効果があるオプションのスイスイデバイダに注油機能を装備した(4条刈)。日常の注油作業において、運転席からスイッチ操作でスイスイデバイダに注油することができるようになり、メンテナンスの効率化・省力化を実現。
《快適性の向上》①★刈取部のライト、キャビン(KR448)の前照灯にLED作業灯を採用。夕暮れ時の視認性が向上し、安心して刈取作業が行える②★KR448のキャビン仕様では、従来機でオプションだったバックモニタを標準装備し、機体後方の様子をモニタで確認できる。また、内蔵オーディオをBluetooth対応に。手持ちのスマートフォンの音楽等を聴きながら、刈取作業がおこなえる(スマートフォンのハンズフリー通話機能は使用不可)。
《ICT機能の搭載》①★「収量センサ仕様」(KR448J仕様)を採用。グレンタンク下の収量センサで生モミ量を計測し、数字として可視化できる。
 ②従来機ER448Nで搭載していた「食味収量センサ」をオプションで採用している(KR448J仕様には後付け不可)。水分率と収量に加えて、タンパク含有率を測定することができる。また、このオプションには「直接通信ユニット」がセット。コンバインをキーONするだけで機械の位置情報や作業情報、稼動情報が自動的にKSASクラウドにアップされるので、KSASでの自動作業日誌作成により、オペレータの日誌作成の労力が軽減される。
 発売は2024年1月。
 価格は611万6000円~1021万2400円。

Sコン

【自脱型コンバインSコン】ER448N Limited(4条刈、48馬力)。
《開発の狙い》日本農業は、担い手農家の農地集積が加速しているが、近年の肥料や農薬、燃料等の資材高騰により、生産コストの低減が課題となっている。このような環境下、同社では、自脱型5条と6条刈コンバインで「シンプル&低価格」をコンセプトとする『ワールドシリーズ』を展開しているが、この程、4条刈48馬力のコンバインにおいて、機能や装備を厳選し、採用型式を絞ることで安価な価格設定を実現したモデルを市場投入する。「Select(セレクト)、Support(サポート)、Sustainable(サステナブル)」の3つのSをコンセプトとした「Sコン」と銘打ち、農業生産コストの低減と日本農業の活性化に貢献していく。
《機能を厳選した作業性能》①レバー操作ひとつで、「脱こくクラッチ『入』」、「エンジン回転数を定格回転セット」、「刈取クラッチ『入』」、「自動こぎ深さ『入』」の4つの操作を自動で作動させることができる楽刈レバーを搭載している。刈取作業に必要な操作工数が減り、手順抜けのトラブルを防ぐ②刈取部下部2カ所の接地センサで地面の凹凸を感知し、刈高さを自動で一定に保つ楽刈制御(楽刈リフト)により、デバイダが見えにくい周囲刈りや中割り時でも、刈取部の突っ込みを低減し、安心して作業できる③機体を水平に保つ左右水平制御により、湿田でも優れた刈取性能を発揮することができる。また、湿田での後進時も泥の抱え込みが少なく、スムーズに移動できるので作業能率を高める④★後付けのオプションで無線アンローダリモコンを採用した。アンローダの操作や排出作業を楽な姿勢で行うことができる。
《充実のメンテナンス性能》①排わらチェーンオープン機構が付いたフルアップこぎ胴を装備している。脱こく内部や排わ
ら部のメンテナンスが容易になり、詰まりが発生した場合にも簡単に除去できる②刈取部や引起し部、グレンタンク、カッタ部なども工具なしで簡単にオープンすることができる。日常の清掃や点検、整備が容易で、刈取作業中にトラブルが発生しても、作業復帰までの時間を短縮することができる。
《進化したあんしん機能》①★運転席右側の後方ミラーを従来機と比べて約1.8倍に大型化した。右側後方の視認性が向上し、後方確認がしやすくなる②安心して手こぎ作業を行える「手こぎレバー」と「フィードチェーン緊急停止&レール台オープン」を装備している。手こぎレバーをセットすると、フィードチェーンの回転数が自動で減速し、さらに万が一フィードチェーンに異物が挟まれても、ボタン一つでエンジンが停止してレール台が上方に開くので、安心して作業できる。★は従来機ER448N HD仕様と比較しての新機能。
 発売は2024年4月。
 価格は719万4000円。

 

R4‌6‌2

【自脱型コンバインR462〈4条刈〉】R462(4条刈62馬力)。
《開発の狙い》自脱型4条刈コンバインで、市場要望の高い機能を搭載しながらも、ワールドと同じコンセプトを有するモデルを市場投入する。
《機能を厳選して基本性能を向上》①★従来機よりも2馬力アップさせた62馬力の高出力エンジンを搭載。負荷が高い湿田でも安定して刈取作業が行える②★排気口の位置を機体の下部から上部に変更。排気管への堆積物が減少し、清掃時もアプローチしやすくなった③★運転席内に緊急停止スイッチボタンを設置。緊急時、ボタン一つですぐに機械を停止でき、安心して刈取作業が行える。
《メンテナンス性の向上》①★グレンタンク下部の掃除口をパチン錠に変更。工具レスで清掃時に簡単にオープン②★倒伏稲の引起しに効果があるオプションのスイスイデバイダに注油機能を装備。日常の注油作業において、運転席からスイッチ操作でスイスイデバイダに注油できるようになり、メンテナンスの効率化・省力化を実現する。
《ワールドシリーズWR460Nからの進化点》①最高作業速度が1・53m/sから1・55m/sとなり、作業能率が向上する②グレンタンク容量が約27%アップの1400ℓ、燃料タンク容量が10%アップの55ℓとなり、効率の良い収穫作業ができる③e―VCCTミッションを搭載し旋回モードにソフトターンを追加。旋回時にほ場を荒らしにくくなる④4PCモンロー(4M仕様)を採用した。前後左右に車体を水平に保つことで、傾斜したほ場への進入口や湿田でも高精度な作業。
 発売は2024年1月。
 価格は935万5500円~1003万3100円。

 

自脱コン・ディオニスGS仕様

【自脱型コンバイン ディオニスGS仕様〈4条刈〉】DR472GS(4条刈72馬力)。
《開発の狙い》スマート農業への対応として2016年からGS(直進キープ機能付き)田植機を発売、2019年からトラクタにもGS機能を展開している。このほど、2023年1月にモデルチェンジしたディオニスシリーズ(4条刈72馬力)に、クボタの自脱コンバインで初のGS仕様を追加投入し、トラクタ、田植機、コンバインでGS仕様をラインアップ。
《D―GPSによる直進キープ機能》①★直進時の走行が自動制御され、事前に設定した基準線と平行または垂直に直進走行が可能。走行レバーの操舵回数が減ることにより、刈取作業後の疲労軽減に繋がる②★始点A・終点Bを登録して基準線を設定する他、方位角を活用して基準線を簡単に設定できる「基準線入力モード」を採用。方位角(真北を0度として最大360度まで時計回りに大きくなる数値)を直接入力して基準線を設定できる②★基準線の設定操作が不要である「らく直キープ」を採用。オペレータが一定距離(約3m)を左右操舵せずに刈取作業すると、自動で進行方向に基準線を作成し、基準線の延長線上を直進走行できる。変形ほ場でも使用できるモードで、容易に直進キープ機能を使用できる③★基準線を設定した後、GS開始操作が不要で自動的にGS走行を開始する「かんたんスタート」を採用。GS走行開始条件(刈取・脱こくクラッチON、刈取部を下げる、直進キープorらく直キープスイッチON、一定距離を走行)が揃うと、自動的に直進キープを開始するので、GS開始操作を行う必要がなく、容易に直進キープ機能を使用できる。
 発売は2024年1月。
 価格は1163万14
00円~1337万9300円。

 

GS仕様更に充実  汎用コン「ディオニス」にも


 【普通型コンバイン ディオニス】DRH1200(120馬力)。
《開発の狙い》このほど、普通型コンバインにもGS機能を標準装備したモデルを市場投入する。
《D―GPSによる直進キープ機能》①★直進時の走行が自動制御され、事前に設定した基準線と平行または垂直に直進走行が可能。走行レバーの操舵回数が減ることにより、刈取作業後の疲労軽減に繋がる②★始点A・終点Bを登録して基準線を設定する他、方位角を活用して基準線を簡単に設定できる「基準線入力モード」を採用した。方位角(真北を0度として最大360度まで時計回りに大きくなる数値)を直接入力して基準線を設定できる③★基準線の設定操作が不要である「らく直キープ」を採用した。オペレータが一定距離(約3m)を左右操舵せずに刈取作業すると、自動で進行方向に基準線を作成し、基準線の延長線上を直進走行ができる。変形ほ場でも使用できるモードで、容易に直進キープ機能を使用できる④★基準線を設定した後、GS開始操作が不要で自動的にGS走行を開始する「かんたんスタート」を採用。GS走行開始条件(刈取・脱こくクラッチON、刈取部を下げる、直進キープorらく直キープスイッチON、一定距離を走行)が揃うと、自動的に直進キープを開始するのでGS開始操作不要で容易に直進キープ機能を使用することができる。
《未熟練者でも操作しやすい機能》★事前の設定により、スイッチ操作一つで倒伏条件に適したリールの位置や回転数、作業速度に自動的に制御する「ワンタッチ倒伏制御」を採用した。未熟練者でも、スムーズに倒伏作物への調整ができる。
《作物適応性の向上》①★脱こく制御において2番流量の変動に応じて車速制御を行う「流量連動」機能を追加した。許容以上の刈取流量になると、適正流量になるように車速、チャフとトウミを制御し、ロスの発生を抑制できる。
 ②★チョッパの「非切断モード」を採用した。排出されるワラを切断せずに回収したい場合、従来機WRH1200ではオプションの俳塵カバーを取り付ける必要があったが、「非切断モード」で容易に切り替えが行える③★従来機WRH1200では、大豆の収穫作業を行う際に、大豆の条に合わせたタイン(刈取部)の取り付けが必要だったが、多作物兼用のタインを採用し、作物の切り替えごとにタインを着脱する必要がなくなった。作物切り替えの容易化を図り、組み替えにかかる時間を低減している。
《操作性の向上》①★機体左側に電動開閉ミラーを採用。トラックへの積み下ろしの際に運転席から降りることなくミラーの開閉操作が可能(但し、角度調節は不可)②★機体全体の作業灯をLED化し、夕暮れ時の視認性も良く、安心して作業ができる③★従来機ではオプションだったバックモニタを標準装備した。機体後方の様子をモニタで確認できる。
《メンテナンス性の向上》①★「クーラ・コンデンサオープン機構」を搭載。クーラ・コンデンサ部分が回動してオープンするのでラジエータ前部の清掃がしやすくなる。

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