農機の修繕等支援 能登半島 地震作付転換・再定植助成

政府は1月25日、令和6年能登半島地震非常災害対策本部を開催、被災者支援及び復興に向けた「被災者の生活と生業支援のためのパッケージ」をまとめた。これを受け、農水省でも農林水産関係の支援策をまとめている。具体的には、農業用機械、農業用ハウス・畜舎等の再建・修繕等を支援するほか、営農再開に向け、他作物への作付け転換、再播種・再定植のための種子・種苗確保などの経費の助成などがラインナップされている。
今回の支援パッケージは、地域の将来ビジョンを見据え、農林漁業者の一日も早い生業の再建や世界農業遺産の里山里海等のブランドを活かした創造的復興に向け、被災した棚田等の農地や農業用施設、畜舎、林地・林道、漁船、漁港施設等を早期に復旧し、農林水産業の再開に向けた必要な対策を講じるもの。
具体的な支援策としては、激甚指定による災害復旧の国庫補助率を農地85%から96%に、農業用施設を94%から98%に嵩上げするほか、農林漁業セーフティネット資金の貸付限度額を引き上げるなど災害関連資金の特例措置を実施する。
農業用機械、農業用ハウス・畜舎、共同利用施設等の再建・修繕に対しては、農地利用効率化等支援交付金(被災農業者支援タイプ)を発動し、農業用機械・加工用機械、農業用ハウス・畜舎等の再建・修繕に要する経費及び再建の前提となる倒壊した農業用ハウス等の撤去に要する経費を助成する。農業用ハウスは共済金の国費相当額と合わせ2分の1、農業用機械・畜舎等は2分の1。
営農再開に向けた支援としては、水稲が作付け可能な場合には、被災地外からの種子・種苗の供給等、水稲継続のための体制確保を支援。被災により水稲作付けが困難となり、大豆など他の作物への作付転換や野菜等の再播種・再定植を余儀なくされた場合に、種子・種苗の購入、農作業委託等に要する経費を助成する。
また、被災を機に作物転換や規模拡大に取り組む産地に対しては、簡易な農業用ハウスの設置に必要な資材導入や農業機械等のリース導入に要する経費を助成する。