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一歩先行くスマート技術披露 北海道長沼町でデモ 最新スプレーヤー等3機種 ビコンジャパン

一歩先行くスマート技術披露 北海道長沼町でデモ 最新スプレーヤー等3機種 ビコンジャパン
ビコンジャパン=古田森社長、北海道千歳市上長都1121―2=は、8月23日に北海道夕張郡長沼町のほ場で「スマート農業実演会」を開催した。7月の国際農業機械展in帯広で話題を集めたスプレーヤーやワイドスプレッダーの3モデルについて実演を交えて説明。大幅な農薬散布量削減を可能にする「スポットスプレー機能」などの先端技術を披露した。

  
      直装モデルでノズルコントロールのデモも行った

国際農業機械展in帯広で一歩先を行く営農スタイル『Advanced Farming』をテーマに新製品を数多く発表した同社。実演会はその中から〝実際に動いているところを見たい〟という声が多かった機能を搭載した3モデルを厳選。オランダから担当者を招いて13時から3回行い、ディーラー担当者や生産者が参加した。実演機の特長は次の通り。
【ワイドスプレッダー/ROEDW1875G―iDC】ディスクスピードを油圧制御することで、より正確な散布を実現。主に境界線散布時で左右別々にディスクコントロールをすることで、ほ場境界の精密な散布を実現。
【けん引スプレーヤー/iXtrackT446―HSS30】タンク容量4600ℓ(最大4830ℓ)T4シリーズ最大容量。サス付きワンアクスル大径タイヤ、オートステアリング機構や低重心機構で安定した機体バランスで狭い場所や丘陵地、道路走行も安定。さらに強靭スチール製トラス機構ブームの搭載で、より安定した作業が可能に。今回はBoom Guide Proという、設定した高さに自動制御する作業高コントロールシステムも装備。
【直装スプレーヤー/iXterB18―HC24iXflow―e&iXtra1100P】フロントタンク(iXtra)とリアタンク(iXter)の組み合わせで最大容量約3000ℓの自走式並みの作業量を実現。新機能のiXflow―eによるノズルコントロール、パイプライン常時循環機能の搭載で、散布ON/OFFで発生する圧力損失を無くす機構も搭載。また、ワンボタンでできるiXclean―Pro機能により、タンク内、散布ライン自動洗浄機能も標準装備。
 新機能について実演を踏まえて説明。ワイドスプレッダーiDCモデルでは油圧で左右のディスク回転を個別に制御できる点を見せ、ほ場が小さいほど、枚数が多いほど多いとされる境界線部分の収量アップに貢献できる点を説明。来場した生産者の営農情報を基にセクションコントロール効果のシミュレーションも行い、「こんなに効果が出るの」と、驚かれていた。スプレーヤーでは、けん引モデルのT4で、ほ場マップを基に雑草が生えている部分へピンポイント散布ができるスポットスプレー機能をビニールテープを雑草に見立てて実演し、直装スプレーヤーではノズル毎の散布制御が可能なノズルコントロールも実際に行ったほか、各機能も披露した。
 実演した製品は来年から本格的に販売予定といい、こうした実演会について今後も計画していくことに意欲を示した古田社長。冒頭の挨拶で、欧州では2030年までに化学農薬の使用量を50%削減に向けた戦略が実行され、国によってはスプレーヤーなどにオペレータに使用許可書を求めたり、本体へ定期的な性能点検が課せられるなど、厳しいルールが登場してきていることを説明。「そうした条件下で各農機メーカーは開発を進めており、我々の機械も速い速度で進化している。実演したシリーズ自体は10年前から販売しているものだが、中身はアップデートされていて、そうした進化を体感してもらいたい」と述べた。その上で「データの活かし方など、お客様へ導入してからがスタートだと考え、弊社としてはそうした機械を安心して使ってもらうためにスキルのブラッシュアップを図っていく」と言明した。

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