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廃棄もみ殻を資材に エステール イーシーピー「グラインドミル」

廃棄もみ殻を資材に エステール イーシーピー「グラインドミル」
エステールイーシーピー=泉里惠子社長、東京都西多摩郡瑞穂町箱根ヶ崎179―1=は、もみ殻固形燃料製造装置「グラインドミル」を農家に提案している。
 「グラインドミル」は廃棄されるもみ殻を有効活用し、化石燃料や薪に代わるもみ殻固形燃料「モミガライト」や「カールチップ」、おがくずの代用となる「すり潰しもみ殻」など、有益な資源へと変化させることができる。操作にも特別な技術や知識は必要なく、オペレーションに関してはシンプルな操作でモミガライトの製造やもみ殻のすり潰しができるようになっている。構造はモミガライトの製造と、もみ殻のすり潰しの2つに特化しており、メンテナンスも容易。自社で全て製造・部品の供給をしているので、もしもの時もすぐに対応できる。また、もみ殻の中には菌や虫がいることもあり、室内での保管や管理も大変だが、「グラインドミル」ではローターとハウジング部分を数ミリ単位で調整することで約100℃の摩擦熱を生み出し、高温殺菌された状態で「モミガライト」の製造やもみ殻のすり潰しを行うので安心だ。
【モミガライトの主な特長】▽もみ殻を高圧圧縮成形し製造▽熱量は薪と同等の約4000k㎈▽燃焼灰は約90%以上が二酸化ケイ素であり、肥料としての活用も可能▽バインダーを使用せず原料はもみ殻100%なので、有害な物質が出ない▽湿気に強く、雨の当たらない室内なら10年の保存も可能▽活用方法は薪ストーブ、BBQやレジャー、ハウス暖房、災害時の備蓄燃料として活用可能。
【すり潰しもみ殻の主な特長】▽吸水性・保水性が高く、通気性を保った代替培土に▽すり潰しもみ殻を苗床として100%利用できる▽粗くすり潰されたもみ殻を使用することで、従来の苗床重量が軽減▽苗床作りの製造コストも大幅削減▽近年高騰するおがくずの代替品として広く使われている。
 同社の河野直樹事業部長は「補助金を活用すれば導入コストも半分以下にまで抑えられるため、30町歩ほど所有している農家さんであれば、5年くらいで導入のコストを償却できる。利益は十分見込めるはずだ。機体は頑丈な作りで、10年以上使って頂いている農家さんも多い。また、グラインドミルは移動させて使うこともできるため、嵩張るもみ殻を運搬することなく現地で処理することができる」と話した。

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