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IPMへ産学官連携 化学農薬の開発と在り方 日本学術会議が報告

日本学術会議農学委員会植物保護科学分科会は6月23日、「外来害虫・病原体・雑草による作物生産被害の現状と対策」を公表した。
 今後の農薬開発の方向性と利用について「天敵と合成化学農薬は二者択一ではなく、両者を併用して環境保全型の農業を推進することがIPMの正しい理解だ。農薬メーカーは天敵に対する化学農薬の影響を実験室内で調べているものの、すべてのメーカーが圃場レベルで化学農薬と天敵の併用による防除効果を詳細に検討しているわけではない。天敵は様々な種類が存在し、産地や作物などによって化学農薬の影響評価も変動する。IPMの課題は長期的な検討課題であり、試験場だけでは対応しきれず、産官学連携により問題解決を図る」ことが重要としている。
 なお、農業現場においては、地球温暖化や外国からの生鮮農産物や飼料・牧草などの輸入が増え、新たな外来種の害虫・病原体・雑草が国内に侵入し、作物の生育に甚大な被害を与え、食料生産を脅かしている、と指摘している。
 こうした中、みどりの食料システム戦略で2050年までに化学農薬の使用量を半減することが目標とされているが、これは単に化学農薬の物質量を半分にすることを意味するものではなく、化学農薬をヒトだけでなく他の標的生物にも安全な低毒性の新規農薬に置き換えることが目標だ、としている。また、農薬登録にはヒトとその他の生物等に対して厳格な試験が求められ、最高水準の科学的評価を通じて、対象農薬の安全性が保証されている、と述べている。
 輸入植物検疫の強化や侵入後のフェーズに対応した研究協力体制、また2022年の植物防疫法改正で、「草」が有害植物の定義に含まれたため、外来雑草に対して雑草リスク管理スキームの構築と早期発見・早期対策の重要性を指摘した。

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