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新たに4件、累計45件 みどり法計画認定三陽機器、小橋、太陽等

農水省は、5月31日、みどりの食料システム法に基づく基盤確立事業実施計画について、新たに4件を認定した。これにより、累計で45事業者の事業計画が認定されたことになる。
 今回認定を受けたのは三陽機器、小橋工業、太陽、三州産業。いずれの認定もみどり投資促進税制の対象機械の追加。
 三陽機器が認定を受けたのはトラクタ用アーム式草刈機。トラクタ用アーム式草刈機は、同社独自の技術でモアー部分に2条らせん配列等を用いることで水田畦畔・法面の除草作業を効率化し、化学農薬の使用低減に寄与することが期待されるもの。計画では、トラクタ用アーム式草刈機の普及・拡大に向け、販売員の増員や販売員向け実地研修を行い営業体制を強化するほか、各種展示会への出展や実演会の開催による販路開拓、器械を使用した作業風景の動画発信などに取り組むこととしている。なお、認定を受けたのはハンマーナイフモアー「ZH―341」など16型式。
 小橋工業はオフセットモアが認定を受けた。同社のオフセットモアは、独自の技術で傾斜地の除草範囲を拡大することで、水田畦畔・法面における除草作業を効率化し、化学農薬の使用を低減した環境保全型農業等の取組への寄与を目指す。計画ではオフセットモアの普及・拡大に向けチラシの製作やHPへの記載の充実などPR活動を強化するとともに、マニュアルを動画で作成し全国の販売店に提供することで購入後のサポート体制を充実させる。認定を受けたのはオフセットモア「OMF151T―4S」など4型式。
 太陽は養液ろ過装置が認定を受けた。同社の養液ろ過装置は、独自の膜処理技術を用い、みょうがやトマト等の養液栽培における廃液の循環利用を可能としたもの。化学肥料の使用低減に寄与すると見込まれる。計画では普及・拡大に向け、パンフレットの作成や展示会への出展、現地説明会の実施などのほか、広域的な販売・サポート体制に向け、全国の販売代理店との協力体制構築に取り組む。認定を受けたのは「YR2」1型式。
 三州産業は、基腐病用蒸熱処理装置が認定を受けた。水蒸気と熱により種イモを消毒することでサツマイモ基腐病の発病リスクを軽減する装置。薬剤による種イモ消毒に代替する技術として化学農薬の使用低減に寄与する。同社の計画では全国の販売協力店で商品知識を高めるための研修を行い、販売体制を強化するほか、みどり戦略を踏まえたカタログ作成や各種展示会への出展により販路を開拓。更に種イモ以外の青果イモや根菜類等における有効性の検証にも取り組む。認定を受けたのは「VT―24K」1型式。
     ◇
 事業計画においてみどり投資促進税制の対象機に認定されることで、農家等が認定機械を導入する際に取得価額の32%の法人税・所得税の特別償却を受けられる。その場合、都道府県がみどりの食料システム法に基づき策定した基本計画に沿って導入者が計画を策定する必要がある。都道府県の基本計画は今年4月には全都道府県で策定が完了しており、今後、農家の計画申請やそれに伴う認定機械の導入加速が期待される。

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