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クボタ 2022年12月期連結決算発表 売上高22%増2.6兆円 国内6024億円、海外2兆円

クボタ 2022年12月期連結決算発表 売上高22%増2.6兆円 国内6024億円、海外2兆円

売上高22%増2.6兆円 国内6024億円、海外2兆円

 クボタ(北尾裕一社長)は2月14日、2022年12月期連結決算(IFRS)を発表した。売上高は前期比4820億円(21・9%)増え、過去最高の2兆6788億円、営業利益は同256億円(10・5%)減の2189億円、当期利益は186億円(10・6%)下回る1562億円と増収減益となった。配当は期末1株22円、年間44円。配当性向33・6%。
 オンライン発表の席には、渡邉大取締役副社長執行役員機械事業本部長、飯塚智浩・執行役員農機国内営業本部長、鶴田慎哉・エグゼクティブオフィサー農機国内営業本部副本部長が出席。始めに渡邉専務が全体説明を、続いて飯塚執行役員が国内の状況を説明した。
 2022年12月期の売上高は2兆6788億円。そのうち、国内売上高は水・環境部門は増収となったが、機械部門が農業機械などを中心に減収、その他部門も減収となったため、前期比4億円(0.1%)減の6024億円。海外売上高は機械部門、水・環境部門とも増収となり、前期比4824億円(30・3%)増の2兆764億円。海外売上高比率は前期比4.9ポイント上昇して77・5%となった。
 営業利益は値上げ効果や為替の改善などの増益要因があったが、原材料価格の上昇や物流費の増加などの減益要因により、前期比256億円(10・5%)減の2189億円。
 税引き前利益は営業利益の減少により、前期比170億円(6.8%)減少し、2339億円。当期利益は前期比128億円(6.8%)減の1764億円。親会社の所有者に帰属する当期利益は前期を186億円(10・6%)下回る1562億円となった。
【機械部門】(農業機械及び農業関連商品、エンジン、建設機械など)。売上高は前期比24・8%増の2兆3280億円(売上高全体の86・9%)。国内売上高は前期比2.5%減の3026億円。農業機械及び農業関連商品が米価低迷や経営継続補助金の終了により減収となった。海外売上高は前期比30・3%増の2兆254億円。北米では、トラクタは市場が縮小傾向にあるもののディーラー在庫充足のための出荷が進んだこと、建設機械はインフラ工事需要により増収。欧州では、建設機械、エンジンを中心に堅調に推移した。アジアでは、タイは前年の政府事業の反動により稲作向け機械は減少となったが、畑作市場の開拓が堅調。中国では、排ガス規制前の駆け込みもありトラクタは増加したが、上半期のロックダウンによる田植機などの減販をカバーするには至らなかった。インドでは、第2四半期からエスコーツLtd.(現エスコーツクボタLtd.、以下「EKL社」)を連結子会社化したことにより増収となった。当部門のセグメント利益は値上げ効果や為替の改善などの増益要因があったが、原材料価格の上昇や物流費の増加等の減益要因により前期比4.7%減少して2371億円となった。
【水・環境部門】(パイプシステム関連製品、素形材・都市インフラ関連製品、環境関連製品で構成)。売上高は前期比7.3%増の3276億円(売上高全体の12・2%)。国内売上高は前期比4.1%増の2766億円。海外売上高は前期比28・6%増の510億円。当部門のセグメント利益は前期比22・5%減少し173億円。
【次期の見通し】次期の売上高は当期比2212億円増の2兆9000億円を見込んでいる。国内市場では、機械部門は米価低迷により売上は横ばいだが、水・環境部門は値上げによる単価上昇により増加する見通し。海外市場では機械部門が建設機械の底堅い需要を背景に増収を見込んでいるほか農業機械も地域差はあるが、堅調に推移する見通し。
 営業利益はインフレによる固定費増加や原材料費の高止まりがあるが、値上げ効果や増販により2700億円。税引前利益は2780億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は1860億円を予想。
 業績見通しにおける想定為替レートは、1米ドル=125円、1ユーロ=135円。
【財政状態】
《資産、負債、資本の状況》資産合計は前期末(2021年12月末)比9576億円増加し4兆7313億円。資産の部では、北米の増収により営業債権が増加したほか、輸送中在庫の増加などにより棚卸資産が増加。のれんがEKL社連結子会社化に伴い増加、有形固定資産はグローバル技術研究所の設立などにより増加した。負債の部では、金融債権の増加、EKL社株式の取得に伴い、社債及び借入金が増加。資本は、利益の積み上がりや為替の変動などに伴うその他の資本の構成要素の改善により増加した。親会社所有者帰属持分比率は前期末比4.7ポイント減少し39・8%となった。
《キャッシュ・フローの状況》営業活動によるキャッシュ・フローは77億円の支出。主に営業債権が増加したことから前期比1002億円の収入減となった。投資活動によるキャッシュ・フローは3185億円の支出。子会社の取得及び有形固定資産の取得による支出の増加により、前期比1911億円の支出増となった。財務活動によるキャッシュ・フローは2826億円の収入。資金調達の増加などにより前期比2220億円の収入増となった。これらのキャッシュ・フローに為替変動の影響を加えた結果、当期末の現金及び現金同等物残高は期首残高から328億円減少し2258億円となった。

質疑応答

 ▽今期の開発研究投資及び設備投資の金額と前年対比=研究開発費は、今期の予想1038億円。昨期の実績は883億円。
 ▽北米のトラクタのディーラー在庫を充足していくということだったが、適正在庫水準はどのくらいと考えているか=6カ月程度。アメリカの農機はフロアプランが一般的で、メーカーからディーラーに出荷し、お客様が購入するまでディーラーに店頭在庫として置いておく。ひところは8~9カ月持っていたが、コロナ禍でサプライが減り過少となっていた。それを今6カ月程度に是正しようとしている。
 ▽国内の価格改定=4月1日から5%程度。前倒し等もあるので、効果が出てくるのは年後半くらいからになるだろう。
 ▽昨年エスコーツ社を買収したが、現在、インドでのクボタのシェアは?=日本からもかなりの陣容を派遣し、インド側と活動を開始したところだが、シェアはクボタとエスコーツ併せて12%強で、3位グループに上がった。順調である。
 ▽KSASの東南アジア上市=まだ行っていないが、今後展開していきたいと考えている。
 ▽今年1月のGROUNDBREAKERS=1万人以上の方に参加登録頂いた(半数近い方が新規での登録)。そのほかアーカイブ登録し、視聴された人もいる。
 ▽子実コーンヘッダ=他社さんが先行していたが、クボタは中国、アセアンでコーンヘッダを持っていたので、昨年急ぎ5台を持ち込み、北海道から九州まで全国で実演をして回った。ニーズには手応えを感じており、裏作でコーンを栽培すると大豆の収量も上がるとの声も聴いているので、期待しているし、PRもしていく。
 ▽国内製造拠点の充実については?=鋭意進めている。昨年は恩加島工場でディーゼルエンジン用など鋳物製品の生産ラインを刷新、筑波工場でも能力増強や耐震・台風対策を行った。今後の予定としては、堺製造所建て替えに伴ってインフラ整備も行う。国内の拠点は重要。今後、BCP投資も含めて新鋭化を図っていく計画だ。
 ▽KSASのAIサービス=まだ実装はしていないが、いくつかのスタートアップが様々なサービスを考えてくれている。徐々にKSASにも搭載していきたい。
 ▽イノベーションセンター=日本、欧州、アメリカにあり、それぞれ機能を果たしており、オープンな形でパートナーを見つけるということをやっている。一番重要なポイントは、これまでクボタは機械を売って、お客様にサービスを提供することを社業としてきたが、これからはGMB2030で申し上げているように、ソリューションをお客様に、より高度な形で提供することを社業としていく。その中で、クボタだけで、それを行うのではなく、オープン化し連携していくことによりできることが広がる。シェアリングサービスも利用が進んでおり、これをさらにステップアップしていくことも考えたい。クボタだけでやっていてはできないこともイノベーションセンターの活動を通じてできるようになりつつあるのではないかと考えている。
 ▽KSASのオープン化=クボタの機械から得られる作業情報のデータをお客様が活用してできる様々なアプリケーションを作ってくれないかということで、いくつか上市が始まっている。今後、パートナーをさらに拡げて、農家の方が求める様々なソリューションがKSAS上で展開できることを目標に頑張りたい。そうした中でも、AIを使って天候、病害虫、土壌など様々なデータを総合的に分析し、機械の作業情報と組み合わせてソリューションの質が高まるということをやっていけたら良いと思い描いている。
 ▽地方応援の取組み=昨年も地方との連携協定を数市と結んだ。今年は経産省が推奨している三陸などの復興支援も販売会社と共に着手しようとしている。北海道ボールパークFビレッジ内のクボタアグリフロントなども含めて地域との連携をさらに強化して貢献していきたい。
 ▽インドからの資材調達=インドは特に加工物が安く、これまでも調達してきたが、エスコーツのサプラーヤーも強力で、そこで調達したものを、日本及び海外の生産拠点に入れることが非常に重要と思っている。コスト的にはタイが日本より、インドはタイより平均2~3割ほど安価なイメージ。特にギア、シャフトなど鋳物加工品。
 ▽資材調達の不確実性のリスクが世界中に拡がっているが=まだ海外生産比率は4割弱くらいながら、世界中に工場がある。もともと、グローバリゼーションというのは、モノの動き・サービスの動きが自由になるのがスタンダードということで進めてきたわけだが、中国、ロシアなどの問題も出てきており、ましてや半導体等については、東南アジアを中心に水平分業がなされ、最終的には台湾でまとめられ、というグローバルな形での調達になっている。その中で、全世界の企業にとって、グローバルサプライチェーンの脆弱性が顕著になってきたというのがここ数年の動きではないか。我々もコアなサプライヤー等を地政学的なリスクを考えながらグローバルに取り組まなければならない課題と捉え、動き始めている。

K–ESGを推進 お客様に新たな価値体験 国内営業部

 渡邉副社長による、決算発表に続き、飯塚農機国内営業本部長から、2022年の国内の状況及び今後の活動内容が報告された。
【国内の状況】
《昨年》前半は経営継続補助金で対比においては、関連商品を中心に伸び悩んだ。後半、製品の受注残の出荷も付いてきて、トータルでは21年比で全体としては微減となった。
 内容としては、新製品、戦略商品を軸としたスマート農機の推進、お客様への価値提供の取組みに注力した。トラクタについては、GSの販売比率が増えた。また大型機へのシフトが傾向としてある。田植機については4条、5条の数字が下支えした。大きいクラスは田植機もGS仕様が増えている。コンバインは米価がなかなか戻らない、上りはしたがかつてほどではない、という中で、市場のマインドが戻ってこない中で、小型が苦戦したが、大型機種、普通型中心に数字を獲得した。
 関連商品については、前半、対比の中では、反動があったが、後半、インプルメント、野菜関連機器などを軸に業績を確保して追い上げた。
 活動面では、お客様への訴求としては、GROUNDBREAKERSを昨年は夏・冬の年2回行った。そのほか、WEBセミナーやWEB展示会『農フェス』含めて、お客様とのデジタル接点強化を図ってまいった。またリアルの面でも徐々に展示会、実演会等を再開開催できるようになったので、デジタルとリアルの両面から、お客様への接点活動を強化していきたい。
 トピックとしては、SL33リミテッドの推進、またM7の累計生産台数1万台を達成。1万台が北海道のお客様ということもあった。関連商品においては、草刈機GCが好調だった。営農支援システムKSASにおいても、昨年2月から100枚まで無料キャンペーンをスタートさせ、入会促進も図れたのではないかと思っている。
 その他、地域とのコミュニティーづくり、コラボレーションにおいては、クボタと新潟県、新潟クボタの3者によるスマート農業等に関する連携協定、北海道の十津川町、年末には秋田県の大仙市との連携協定を結び地域との共創活動にも取組んで参った。またトピックスで、クボタファームとクボタがGAP認証の関連で日本GAP協会から普及大賞を受賞した。
【今年の進め方】K―ESGKに基づく事業運営。地域との連携、担い手とのコラボレ―ションを中心に「On Your Side」の精神を基に進めていく。もう1点はデジタルとリアルの融合を加速させて、1歩進めて、お客様に新たな価値体験や提供価値を出していこうということ。担い手とのコラボレーションにおいては、GROUNDBREAKERSへの出演や様々、結びつきを強めていきたい。中期計画で掲げている『地域で最も頼れるパートナー』に向けて戦略を進めてまいりたい。本年もスマート農業を加速化しながら事業を進めていく。

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