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食料安全保障の〝要〟 備蓄運営の在り方を提起 基本法検証部会

食料安全保障の〝要〟 備蓄運営の在り方を提起 基本法検証部会
第9回目の食料・農業・農村基本法検証部会が10日に開催され、「備蓄」「食品安全・食品表示」「知的財産」をテーマに意見交換が行われた。
 備蓄について、日本では、米、小麦、飼料穀物について備蓄を実施している。不作や不測の事態等に備えて、米100万t程度、小麦90万t程度(2・3カ月分)、飼料穀物100万t程度を備蓄している(大豆は2010年度で廃止)。
 また食料生産に重要な役割を果たす肥料では、原料の大部分を輸入に依存しており、世界的な穀物需要の増加や紛争の発生などの国際情勢の変化により原料の供給リスクが顕在化している。肥料は、2022年5月に成立した経済安全保障推進法に基づく「特定重要物資」に指定され、2023年からりん安・塩化加里について保管施設の整備を進めるとともに、原料備蓄水準を高め、2027年度までに年間需要量の3カ月分相当の備蓄を目指している。
 こうした情勢に対し、農水省は、備蓄運営は少なくない費用負担を伴うとし、国内の生産余力や民間在庫、海外生産や保管状況、海運等の輸送なども総合的に考慮しつつ、適切な備蓄水準を含め、効果的・効率的な備蓄運営の在り方を提起した。
 備蓄コストについて、米の保管経費は約113億円、小麦は約42億円、飼料穀物は約15億円だ。過去に大豆の備蓄事業が廃止された理由も、財政支出に伴う政策効果が疑問視されたためだ。
 各委員からは「備蓄は食料安全保障の要であり、慎重に議論をすべき」という意見や「国内生産の強化を基本とした上で議論すべきだ」との意見もあがった。
 寺川委員は、「国内でも海外でもコストはかかる。日本向けの海外生産では、いかに契約メリットがあるかを示さないといけないし、契約したからと確保できるものではない。アメリカや豪州などと枠組みを決めるべき。肥料については、春肥でほとんどが使われ、その後は閑散期だが、その後はどうするのか」などと指摘した。
 一方、知的財産について農水省は、専門家が知的財産権を管理・保護する「育成者権管理機関」の設立など農業・食品分野の知的財産の管理活用に向けた取組みを推進していくべき、と提起した。
 なお基本法検証部会はこれまでのヒアリングや意見交換会等を踏まえ、2月24日から議論を開始し、6月に中間とりまとめを行う。

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